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ら 「 れうー、お腹空いた〜 」
レ 「 んー、昨日の残りのお米でおにぎり作ってあげよっか? 」
ら 「 お願い〜 」
あの件以来隠す必要が無くなったので、東棟では帽子とマフラーを取っている。
コ 「 らっだぁ、ぺいんととぐちつぼ呼べる? 」
ら 「 うん、呼べるけどどうしたの? 」
コ 「 大事なお話だよ〜 」
いつも通りのゆったりとした口調で言われるがままに、スマホを出してその場で連絡する。
ら 「 しもしもぉ〜? 」
ぺ [ え、古っ…てかどうした?らっだぁが連絡してくるの珍しくない? ]
ら 「 ちょっとアジト来て欲しいんだけど〜。ぐちつぼも連れてきて〜 」
ぺ [ わかった!猛ダッシュで行く! ]ブツッッ
ら 「 秒で切りやがった… 」
何もそんなに急ぐこともない気がするのだが…
ぺ 「 らっだぁーーーっ! 」
え、来るの早っ…
部屋に入るや否や飛びついてくる。
ら 「 ちょ、重い… 」
ぺ 「 んで、どうしたの! 」
目を輝かせながら興味津々に聞いてくる。別に特別なことは無いし、なんなら俺は用がない。
ら 「 いや、コンちゃんが呼んでって… 」
ぺ 「 …なんだ…… 」
ぐ 「 来て損した… 」
おいそれ本人の前で言うか…?
って、コンちゃんがいない…?
コ 「 君たち、一応言うけど、俺は上司だからね〜? 」
いつの間にか背後に行ったコンちゃんが2人の肩に手を回す。
ぐ 「 ヒィィッッ 」
ぺ 「 ホゥァアアアッ!? 」
コ 「 まぁ、とりあえず話あるから座って? 」
そうしていつもの長机にいつもの配置で座る。
他の四天王も来て、遂に話が始まる。足が痺れるので胡座で聞く。
コ 「 今回はね、3人に衣装持ちへの昇格任務を受ける権利をあげようと思うんだけど、受ける? 」
ぺ 「 勿論! 」
ぐ 「 はいって言うの分かってて聞いてますよね? 」
ら 「 受ける〜 」
コ 「 君たちには3人で他ギャングのアジトを潰しに行って貰おうと思うんだ。 」
ら 「 …は? 」
コ 「 ん?どうかした? 」
ら 「 いやいやいや、無理でしょ! 」
コ 「 大丈夫、規模も30人くらいしか居ない小さなギャングだし 」
ぺ 「 まぁらっだぁもいるし行けるんじゃない? 」
ぐ 「 ちとキツイかもしれないけど大丈夫っしょ 」
一体どこからその自信は出てくるんだ…
コ 「 んじゃ、明日だからよろしくね〜 」
ら 「 えぇ… 」
早すぎだろ!と突っ込みたくなったが、もう疲れた。
明日のために今日はゆっくり休もう…
ら 「 お待たせ〜 」
ぐ 「 集合時間過ぎてるぞ 」
ら 「 うるさい 」
ついに今日が来てしまった…
まぁ衣装持ちになるには必要な事だし、もっと強くなって皆の役に立ちたい。
それに衣装持ちになるってことは私服OK手事だから、スーツを着なくても済むって事だ。
ぺ 「 良し、行くか! 」
そのまま10分弱歩くと、見えてきたのは廃校だった。
ら 「 ここで合ってるよね…? 」
ぐ 「 まぁ入ればわかるんじゃね? 」
ぺ 「 お邪魔します〜 」
「 正面からくるとはいい度胸だな? 」
ぐ 「 それ程でも〜 」
「 舐めてんじゃねぇよガキ共がよぉっ! 」
数人で一気にバットを振りかざして来る。
ぺ 「 誰がガキだよクソが! 」
1番前にいたぺいんとはその攻撃を軽々と避け、顎にアッパーを食らわせる。
「 ゴフッッツ 」
ぐ 「 武器使ってこれとかしょぼすぎw 」
敵を煽りながら、片手でバットを掴み、その反対の手で腹パンをする。
「 ウグッッツ 」
ら 「 俺の事忘れてな〜い? 」
敵に背後から近づき、そのまま後頭部を掴み地面へ押し付ける。
「 ガハッッッツ 」
そのまま残る数人も倒し、一息つく。
ぺ 「 そういやこれ全部殺さなきゃなんだよね? 」
ぐ 「 そうだね〜、トドメお願い〜 」
ぺ 「 わかった〜 」
なんの抵抗もなく、ぺいんとは腰に刺していた剣を倒れる敵に突き刺していく。
あ、血が溢れてる…
ぐ 「 らっだぁ食べてみる…? 」
…みんなに迷惑をかける訳にも行か
ない…
ら 「 うん、食べる… 」
試しにとりあえず腕を切り落とし、流れる血を飲んでみる。
ら 「 ゴクッッ、ゴキュッッッツゴクッッッ 」
あぁ、美味しいなぁ……
全身が満たされるような感覚だ。
もっと欲しい。足りない。
そのまま切った腕にかぶりつく。
筋肉質で少し硬いが、ぷりぷりしている。
ぺ 「 どうー? 」
ら 「 美味しいっ…(ニタァァア 」
ぐ、ぺ 「 ゾワッッッッツ 」
力が漲る。
ふと、我に返る。遂にやってしまったという罪悪感もあるが、それよりも満たされる感覚が大きいせいでどうでもいい。
ら 「 とりあえず次行こう? 」
ぺ 「 う、うん 」
その後も続々と倒していき、残る場所は屋上だけとなった。
「 ここまで来ちゃったか〜 」
屋上に1人、立っている人物が声をかけてくる。
ただ、その声は聞きなれた声だった。
ら 「 ぴくと…? 」
ぴ 「 そう、俺だよ〜 」
そんな、嘘だ、と思っていると、違和感に気づく。
何かおかしい。
ぐ 「 らっだぁ、これ… 」
ぐちつぼとぺいんとも気づいていそうだ。
ら 「 うん、何かおかしい。とりあえず気絶させよう。 」
ぴ 「 舐められ てるなぁ〜 」
ぴくとは強い。それがわかっているので、ぺいんとも剣を抜いたし、ぐちつぼも後ろへ下がった。
そして俺も身構える。
ぴ 「 行くぞー? 」
ぺ 「 こっちのセリフだっっ!! 」
ぺいんとが切り掛る。
ぴ 「 回れ右〜 」
ぺ 「 くそっっ……! 」
ぺいんとがぴくとの意のままに回れ右をして後ろに剣を振ってしまう。そのせいで隙だらけだ。
ぴくとの能力は言霊、人を自分の発言通りに動かせるのだ。
ただ、あまり強い指示を出すと自分にも負担が行くらしい。
ぴ 「 おらっっっ!! 」
背中に背負っていた剣を引き抜き、ぺいんとへ向ける。
ぐ 「 はい残念〜 」
そこにぐちつぼが植物を操る能力を使い太いツタを畝らせ剣を弾く。
ぴ 「 くっ… 」
ぺ 「 さんきゅっ! 」
ぺいんとは体制を直し、再びぴくとの方を向く。
ぺ 「 ぴくさん! 」
ぴ 「 ん? 」
思わずぺいんとの方を見たぴくとに眩い光を放つ。
ぴ 「 まぶっ…… 」
すかさずぐちつぼがツタを絡ませて拘束する。
ら 「ぴくと、ごめん! 」
もがくぴくとの口を抑え、首元を手刀で叩き気絶させる。
ら 「 ふぅ… 」
一体ぴくとに何があったんだ…?