テラーノベル
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『あ、ありがとうございます…。』
ただお礼を一言言う。
その行動の本質に意味は求めていない。
ただ、お礼をすればこの世は生きやすいんだとか。
柊「うん。あ、そうそう。3月1日は、学校来て欲しいなぁ、って思ってて。」
3月?
……生きてるかなぁ……。
不安だ。いや、多分というかかなりの確率が生きてない。
『っぁ、は、はい……分かり、ました』
唯々、AIのような定型文を口にして返答をする。
……ごめんね、先生。
俺、生きてるかわかんないや。
折角だし、遊んでみることにする。
実際口にすることは無いけど、そんなことを内心伝えながら話を聞き流す。
ぴき、と胸の痛みが酷くなった気がした。
『……大丈夫です…?』
何故か、聞いてしまった。
痛いはずなのに。ただ、余計に時間を取るだけだと言うのに。
取り繕う時間が増えるだけなのに。
柊「?、何がだ?」
先生は少し驚いた顔をした。
『……直感です。ごめんなさい。』
ただの、ほんの少しの、直感だったのだ。
謝罪の言葉を口にして、俯く。
分からない。
何も。
唯、これからとんでもないことをするのでは無いのかと、自分の第六感が叫んでは鎮まりやしなくて。
柊「……。大丈夫だ。」
先生は俺の肩に手を添えるように優しく乗せる。
……本当、だといいな。
俺は先生に向かって微笑んだ。
嗚呼、嗚呼。
ごめんなさい。
俺には無理そうだ。
自分らしく居ることも、なにか意見を持つことも。
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