テラーノベル
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しかし、冒頭でも述べた通り半壊状態なのだ。逃げようと思えば逃げられるし、わざわざリスクを犯してまで外に出る必要もないほどに木板の隙間から外が覗ける。
そして、私はこの外が見える状況な上で仮説を組んだ。記載しよう。
ひとつはこの廃古屋が《シリアルキラー》によって管理されており、私は拉致られた人間。もちろん殺人鬼という線も捨て切れていない。
※【シリアルキラー】
一般的に1か月以上の間隔を置いて、複数の殺人を繰り返す連続殺人犯を指す言葉。異常な心理的欲求が動機となることが多いとされている。Wi○ipedia参照。
もうひとつは、この体の所有者が望んでこの場所へ足を踏み入れ”成功した”…か。
はたまた神様の悪戯か。
そして最後は、独自の”文化”が干渉した問題という仮説。
これら全てないと思いたいが、現実なら受け止めざるを得ないだろう。
仮説に仮説を論じていても何も事は進まない。ましてや、最初の仮説が合っているのだとすれば私の命は危機に直面していることになる。
ならばどの仮説にも当てはまる選択をするしかない。
▶︎【逃げる】
幽閉されていたという仮説はどうにも外れていたらしい。
片手、少しの力で押した木の扉は難なく開き、隙間から見えた景色が目の前に姿を表した。
しかしどうだろう。
前も後ろもわからない状態で森林に足を踏み入れていいのだろうか。
どんな生物が潜んでいるかもわからない、樹海に。
額から鈍く汗が伝う。
前世でも挑戦するのを拒む性格だったからだろうか、悪いことばかりが頭に浮かび、足が一向に木で作られた床から離れようとしない。
「、困ったな…」
選択肢を執行する余地も、私にはないというのか。
ザクッ__
「あれ?」
コメント
4件
ゲームみたいな感じでとてもすきです…() 選択肢の所めちゃめちゃすき…っ!!! いつでも更新まってます!
続き楽しみ!!( ˶>ᴗ<˶)ワクワク