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wki side
o「そういうの、すごく迷惑。もう話しかけないで」
失敗したなぁ
転校してきたから数日、
上手くいってると思ってたんだけどな
もちろん、最初は一人でいる元貴の事
可哀想だと思って近づいたけど
今では普通に一緒にいるの楽しかったんだよな
迷惑だから話しかけないで、かぁ
そう言われた瞬間、
笑って誤魔化そうとしたけど
口が上手く動かなかった
少しずつ心開いてくれてるの嬉しかったのに
元貴が去ってから、しばらくその場に立ちすくんでいた
元貴を傷つけた
嫌な気持ちにさせてしまった
w「やっちゃったぁ」
だめだ、泣きそう
一旦、家に帰ろう
そして、明日ちゃんと謝ろう
元貴が可哀想だからじゃないって、
全部同情して一緒にいた訳じゃないって、
元貴にちゃんと伝えなきゃ
次の日、目覚ましの音で目が覚めた
なんだか身体がだるい
やばい、風邪ひいた
絶対熱あるだろ
今日は絶対行かなきゃだめなのに
でもお母さんに止められた
「今日は学校休みなさい」
w「やだ、絶対いく」
「みんなに移したらどうするの」
w「……」
何も言えない
元貴には移したくない
俺が今日学校に居ないで、
元貴はどう思うだろう
考えないようにしても、考えてしまう
良かったとでも思うだろうか
…なんだか涙が出てきそう
熱で弱ってるんだ、きっと
早く寝て、良くなって、
早く元貴と話さないと
mtk side
若井滉斗が休んだ、その日
教室に入った瞬間、
僕は無意識に、隣の席を見ていた
……いない
当たり前だ
もう話しかけないで、って言ったのは、僕なんだから
それなのに、
胸の奥が、すこしだけざわついた
「今日、若井休みらしいよ」
誰かの声が聞こえる
理由までは、聞こえなかった
風邪、だろうか
そんなこと、考える必要もないのに
授業中、
黒板の文字を追っても、
なぜか頭に入ってこない
あの席が、
やけに広く見えた
休み時間
いつもなら、静かで落ち着くはずなのに、
今日は、落ち着かなかった。
……うるさいと思ってた声が、
聞こえないだけなのに
放課後
気づけば、
あの曲がり角まで来ていた
o「……ばかだな」
小さくつぶやく
迷惑だって言ったくせに、
来なかったら、気にしてる
同情が嫌だったはずなのに、
心配してる自分が、いちばん嫌だった
その夜
布団に入っても、眠れない
もし、
あのときの言葉が、
少しだけ強すぎたとしたら
若井がなにか言おうとしていたことを
ちゃんと聞いていたら
考えだすと、止まらなかった
次の日、 目覚ましが鳴る前に目が覚めた
今日は、 ちゃんと話そう
同情じゃなかったなら、
それを、聞かせてほしい
……なんで、
そんなふうに思ってるんだろう
自分の気持ちに、
まだ名前はつけられなかった
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