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簡単な人物設定
ジェル 16歳 孤児院育ち 5歳の頃さとみに見初められて?引き取られた 現在嫁修業中
さとみ 29歳 高卒後、すぐに両親の跡を継いで社長になった デザイン系の大会社の社長 基本在宅で、月に2回ほど集まりがある 社長だが、年に数回デザインを出して役員会でOKが出れば売り出してる 本人曰く、趣味の一つ スランプ時にジェルを見つけて即引き取り、親にあいさつさせた ジェルは両親公認 両親、基本さとみの言うこと止めない。引退して海外バカンス中 ジェルのためにマンションの最上階ワンフロアを買い取った ジェルが外出するときは基本盗聴してる(ジェル許可済み)
莉犬 29歳 高校からのさとみの親友 さとみの会社で働いている 基本さとみから個別で仕事が来るのをこなす るぅとの引き取り人。ただの保護者だから、さとみと一緒にするな さとジェルの関係性については黙認 もう当事者がいいならいいよ、俺には止められない。諦め入ってる
るぅと 16歳 ジェルの幼馴染 孤児院でジェルが引き取られた直後に、孤児院について確認しに行った莉犬に引き取られた ジェルを引き取ったさとみに警戒していたが、すぐに懐いた さとみならジェルを任せられると思ってる さとりーぬ好き、ジェルの次に ジェルのことは弟だと思ってる
ななもり 29歳 親の代から続く、さとみの秘書で幼馴染 さとみのお願いで実質ツートップということにしてる 基本会社にいて、何かあればさとみの家に届けに行くのと報告してる さとジェルの関係性に反対してたが、ジェルが幸せそうなのを見て黙認 あと、さとみがちょっと怖かった 6人で集まるとまとめ役にされることが多い
ころん 28歳 さとみの高校の時の後輩で、誘われるままアルバイトしてたらいつの間にか就職してた モデルしてる さとみデザインのものは必ずと言っていいほどころんがモデルをする ななもりにあこがれている さとジェルの関係性については、最初からさとみがいいんじゃないのと黙認
桃目線
「俺と、結婚してください」
その日、俺はスランプ真っ只中だった。スランプとはいっても趣味の方であって、仕事自体は順調なんよね。仕事は、まぁその辺の・・・服のデザイン会社で社長してます。あ、あそこ歩いてる人の服はうちのデザインだな。っていうレベルの会社。 高卒してすぐに親から引き継いで、やっと俺自身にも余裕が出てきたところだ。とはいっても学生の間から携わっていたおかげか、両親が離れても特に困ったことはない。まあ有能な秘書のおかげでもあるけど。
いや、それはいい。仕事はいいんだ・・・。問題は!俺の趣味の一つ、デザインが何も出てこなくてスランプ中ってこと!別にデザインだけが俺の趣味じゃないし、年に数回作成するくらいだから全然いいんだけど・・・何か描きたいって気持ちが消えてくれない。
考え込んでいるうちに、随分遠くまで歩いてきてしまったらしい。会社からちょっと離れた公園まできてしまった。つーかこんなとこあったんだな・・・。草木が多くて、お昼間だからか犬の散歩をする人や親子連れが多い。 さすがに歩き疲れた。ベンチにでも座って休んでから会社に戻ろう、そう思って空いてるベンチを探す。と、綺麗な髪の子供が一人、ベンチに座っているのが見えた。近くに親っぽい人はいない。飲み物でも買いに行ってるのか?あんな小さい子供一人残して・・・?
気になった俺は、スマホをいじるふりをしてしばらく様子を見ていた。けど親は戻ってこなくて、よく見れば段々震えてきているようにも見える。泣いてる・・・?
俺は思わず、横に腰かけた。 ビクッとして、こちらをうかがうような雰囲気を感じ取ったので俺も向き直った。
「っ、」
「ひっく、ぅ、おにーちゃん、だあれ?」
近くで見た瞬間、時が止まったのを感じた。 さらさらの橙色の髪に、もちもちそうな頬。泣いたせいか潤んでいる目はくりくり丸々と今にも零れそうだ。目は綺麗な翡翠色だ。
固まった俺を前に、泣き出すかと思えば不思議そうにして、今まで自分が泣いていたことも忘れて俺をじっと見ている。吸い込まれそうなくらい純粋そうな目、緑色。
「おにーちゃん?」
「あっ、」
「だいじょうぶ・・・?」
泣きはらした目はそのままに、握りしめていた俺の手を小さいふにふにの手で心配そうに擦っている。そしてまた俺の目を覗き込んできた。その瞬間、俺の胸と頭に衝撃が走ったのが分かった。
「あ、あ、」
「おにーちゃん・・・?」
「君、迷子?」
子供の手を緩くとって、正面に膝をついた。少年は大きな目を更に大きくして、瞬きを数回している。
「うん、みんなとはぐれちゃった」
「そっか~、俺ね、さとみっていうの。ちょっとあっちのところで社長してます」
「んんー?」
急に沢山言われて分からなかったのか、首をかしげている。そっか、子供だ相手は。焦るな、しっかり確実に。
「俺、さとみっていうの」
「しゃ、さと?」
「そ、さとみ。君は?」
「ぁ、俺、ジェル!」
「ジェルくんね、ジェルくん・・・」
ゆっくり、かみしめるように名前を言う。ジェル・・・可愛い、いい名前だ。ジェルは自分の名前が言えたことが嬉しいのか、ニコニコしている。うん、可愛い。
「ジェルはどこからきたの?」
「どこ?えっと、あー?」
見た感じ3歳は超えてそうなんだが・・・俺がこのくらいの時もここまで説明できなかったか?まあいい、多分だけど幼稚園かどっかで散歩中にはぐれたとかだろう。近くの幼稚園や保育園をまわっていたら気が付くかもしれない。
「ジェル、俺が戻るの手伝ってあげるよ」
「っほんと?!」
「ああ、行こうぜ・・・っと、その前に」
ジェルは嬉しそうに緩く握っていた俺の手を強く握り返した。 ベンチから飛んで降りようとしたジェルを止めて、小さい手にキスをする。
ちゅっ
「ふぇ?」
「ジェル、俺と結婚してください」
「いやいやいや!まって!!!」
今日中に出せたらこの話の続き出します。そしてこの話の題名募集します。