【最期まで愛されますように】
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プロフィール⤵︎
[主人公]
榎宮 咲希(えのみや さき)
15歳の女の子
母親を4歳で亡くし、
7歳の時に父親が再婚した。
義母や2個下の義妹が苦手。
成績は中の下
受験生
大人しめな性格で
勉強の休憩の間に読書が多め
[その他]
義妹↓
榎宮 百合(えのみや ゆり)
13歳の女の子
母親と父親が父親の浮気で離婚して
母親が職場で知りあった今の義父と再婚。
成績は咲希とは違って良く、
家族や友達から好かれやすい性格
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「おかあ_さん。」
私は4歳の時に交通事故で母親を亡くした
突然の出来事だった。
当時はまだ幼かったが
“実母にはもう会えない”とだけ理解した
それから3年が経過して
7歳の時に父親が再婚した。
職場で仲良くなった女性なのだとか
その女性は幼い女の子を連れていた。
「…だれ。」
{新しいお母さんと妹だ}
「…この人咲希のママじゃないもん、!ほんとのママがいい!」
{咲希,お母さんはもう帰ってこないんだぞ。何度言えばわかる?_それに新しいママは嫌か?}
「…っ_“」
{そのうちに慣れる。大丈夫だ}
「…、うん。」
貶されるようになったのは数ヶ月が経ってからだろうか。
父が出張でいない度に
百合と義母が私を貶すようになった
“最期まで愛されますように。”
心の中で願うことしか自分はできなかった
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「百合ー、?私の服知らな__,、い、?」
ある日、お気に入りの服が見当たらなかったので義妹に聞こうとした。
その時に、百合が着用してるのを目撃した
『お姉ちゃんにこんな綺麗な服もったいないよー。』
「返して、!!それ大事なやつなの!!」
『や_“っ、お母さん‼︎お姉ちゃんが私の服盗もうとしてくる!』
「っ_”.」
〈出来損ないがそんな服きてな誰も得しないわよ。百合の方が貴方よりずっと似合うわ。〉
「…」
『インキャがこんな服着てたら服が可哀想なのよ。』
ふふ、と嘲笑いをしながら囁かれた
〈貴方は勉強しなさい。〉
はい。と返事をして
大人しく自分の部屋に行った
「家って、こんなに居づらいんだっけ,」
よくわかんないな…
私、何で頑張ってるんだっけ。
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〈百合ー、学校のテストどうだった?〉
『結構できた。』
〈そう、今日のご飯はハンバーグにしましょうか。〉
『やった。お母さんのハンバーグ大好き。』
私がこの家に来て数年が経つ。
義姉の咲希のことは本当は好き
だが.小学生の頃に
〈百合は咲希みたいにならないで。〉
と、母親にいわれた。
母親の言うことに従わなければ
母親に嫌われてしまうんじゃないかと言う恐怖もあり
咲希に対する気持ちが変わった。
それ以降、咲希を虐めるようになった
学校でも関わらないようにしている。
でも時折思うのが
『お母さんの奴隷なのかな』
と言うことだ。
お母さんに嫌われたくないという思いが強かった為
虐めることを続けていた
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朝の5時半頃_
起床。
深夜2時まで勉強をしていたからか疲れがあまり取れていない。
「よし_“」
伸びをすれば勉強机のほうに向かう.
「…_“」
ふと目に入ったのが
写真立ての
実母と幼い私が映っている写真だった
「懐かしい…いつかお母さんのところ行けるかな。」
「あ、いけないいけない.勉強しないと」
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朝ごはんに呼ばれて
使ったものを片付けて
リビングに向かう。
『おはよ。』
「…あ、おはよぅ__“」
珍しく機嫌いいな…
何かいいことあったのか、?
「…百合_,」
『うん、?』
何かあったの?…と聞こうとしたが流石に辞めた。
義母に話しかけるのは控えろ
など言われているからだ。
「ううん、なんでもない。」
『…、』
「行ってきます。」
『私も行ってくるね、お母さん』
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【学校にて】
3年生は別棟のため
百合と会うことは一切ない.
だが、百合は図書委員の為
図書室で時々遭遇する.
それが嫌だから
家から本を持参して
休み時間と授業前に読んでいる.
「…この主人公、私と同じなんだ_」
ある本に私と同じ様な目に遭っている主人公がいた
その題名は
“最期まで愛されますように”
私はその本が好きだから
何度も読み返している.
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【放課後】
『あ_“』
今日は一斉下校の日の為
1人でのんびりと帰っていた.
その時に咲希を見つけた
「,,,」
逃げようとする咲希を止めようとしたが
やはり、辞めた.
だって母親に禁止されてるのだから。
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帰ったら勉強机に向かい
本の続きを読む
「やっぱりこの本…良いな」
まるで私の人生を描いてるみたいで素敵な本。
最終的には…主人公が”幸せ”になるお話。
「私もこの子みたいになりたいな_”.無理か…笑」
私は口を開いて小さく独り言を呟いた
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〈百合、お母さん出かけてくるから留守番お願いね。〉
『は〜い、』
今日はお母さんが用事で出掛けるみたいで。
咲希と2人きり
『お姉ちゃん.』
「…、?」
『…』
私は本当のことを言おうとしたが.中々言えなかった
「なに、?」
『お母さんが帰るまでに家事を全部済ませておいてって。』
「わかった。」
軽く深呼吸をしても
本当のことが口に出なくて
つらくて、しんどくて
咲希を…自分の姉を貶すだなんて
本当に私は最低な妹だ,
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「い”っ」
いろいろ考え事しつつ皿を洗っていたら割ってしまって.
拾おうとしたら破片で指を切った.
血が微かにポタポタと落ちる
「絆創膏__,」
冷静になって絆創膏を貼る
私の人生って…不運なんだな
そう思った.
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『ん…これ__,,,お姉ちゃん好きなのかな』
咲希の勉強机の上を整理しようとしたら1冊の本が見つかった
『最期まで愛されますように,,,か…』
いつまで不幸な生活が続くのだろうか
いつまでしんどくて堪らない生活が続くのだろうか
『幸せ__か。』
再婚したのは私が5歳の頃で
2歳の時に父親の浮気が発覚して
それが離婚する原因だった
再婚するまでの間は
母親にほとんど放置されていた
1人遊びはもう慣れたものだから
再婚してすぐに咲希とは遊ばなかった
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家事が終わって自室に戻ったら
百合が本を触っていて
「っ_“勝手に触らないで、!」
『ごめんね…気になって…』
「だとしても触らないでよ,,,」
なんで…妹がこんなに憎いの…
心の中でふと思った_,
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咲希の部屋で
咲希と私がポツンと立っている
その時に突然.グラッと家が揺れて
『え”っ、?!地震!?』
「っ、うそ、!」
激しい揺れが襲ってきた
「机の下、!!」
咲希と机の下に避難した
「っ、」
『お姉ちゃ_“』
「大丈夫….」
咲希は私を安心させようと私の背中を震える手で優しく撫で下ろす
2011年3月11日
東日本大震災
“津波が来るぞー!”
外から叫んでる人がいる
「高い所行こ。百合」
『でもお母さんが_っ』
「大丈夫、お母さんも後から来るよ.きっと」
人混みの中、高台まで走って行く
その時、咲希と離れてしまった
『お姉ちゃん__.!!!』
声は届いてなかったみたいだった
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っ、あれ…百合…どこ…__
「百合、!」
立ち止まって周りを見渡す
“おい!早く逃げろ!”
知らない男性に叱られた
「っ、ごめん百合…」
百合を置いて高台に避難した
「どうか…百合が無事でありますように…」
心の中で必死に願った.
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百合は瓦礫の中から救助された
「ゆ__“り…」
必死に呼びかける声が聞こえる
『おねぇ、ちゃん、?』
「よかった…意識戻って…_」
『ごめん、離れ離れになっちゃって』
「謝らないでよ…__」
咲希は涙を流しながら微笑む
「これからはずっと一緒だからね」
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コメント
1件
ねぇマジかよ 今の私と同じ状況になりそうだし(語彙力0) なにより地震系好きだからありがたい(((