こんな背徳感が。
hbkn
knsr(左右表現なし
恋愛には嫉妬が付き物。
ぶっちゃけ僕って嫉妬しないタイプだと思ってたけど、そんなことは無かった。 正直に言うと、雲雀は僕だけ愛して僕だけ見てればいいのにってよく思う。
雲雀の愛してると僕の愛してるの価値観。
違うんだなってよく思うけど、愛してることには変わりないから素直に気持ちよくなる。
っ、あ…
奏斗かわい…
全部俺のもんやんね?大好きでしょ?
だ、いっすきだから…とまれっ
それとこれとはまたちゃうやろ
そう、真顔で返される。と 思えば急に笑顔になって[可愛い]なんて囁きながら突くことをやめない。僕はよくわかる。
こうなるとダメだ。雲雀は止まらない。
最初は気持ちよさが怖くて嫌なんで身をよがらせて逃げようとしていたが、この雲雀は止められないものだ と認識した時から逃げることを僕はやめた。一種の諦めのようなもの。
んぁ、奏斗起きた?
雲雀 朝早いね珍しい
あー、ちょっくら用事あんだけど
すぐ帰ってくるからいい子で待っといてな〜
[じゃ、行ってきます]なんて言って理由を説明することはせずに行ってしまう雲雀の背中を目で追う。玄関の扉が閉まり、雲雀の背中が見えなくなるとやっと開放感に包まれる。
この開放感というのは、気持ちが落ち着くという意味であって、嫌いだとか そんな感情は一切ない。とはいえ、何回目かも分からない。何をしているのかも分からない。
そんな状況はとても寂しくて苦しかった。
というところで、セラから電話が来た。
もしもし、どした
なんにもないけど掛けちゃった、
今大丈夫?
へーき。
良かった。
ところで雲雀となんかあった?
え、お前エスパーなんだっけ?
うん。
あ、やっぱり。だよね?
そこからセラはちょくちょく相槌を打ちながら話を聞いてくれた。
ってことでさー。
とはいえ、何回もこんなことが続けば開放感なんて感じてられるか!僕がいるのに浮気とか許せない!!
なんて口に出せたらどんだけ楽なんだよー…
んー、それ嫉妬しあってすれ違ってるだけなんじゃないの?
してるはまだしも、しあってる?
あんの雲雀と?僕が?
いーーや嘘だね。ありえないもん
[けーえぬてぃ、変なところで勘鈍るよね]なんていいながらすれ違いであることを丁寧に説明しようと頑張るセラの声は聞き流す。シーツ洗濯しないとな とか考えて。だけど、途中で言った [俺ならそんな思いさせないのになあ]って声は頭のなかにずっと残った。別に浮気なんてする気ないのに。雲雀のこと好きなのに。
かなっとー、…電話?
そ、セラ。
ふーん、それ大事な話なん?
いや、別に。
何?妬いちゃった?
おう、今すぐ切って。
え、っとー…お前マジ?
んじゃ、そーゆうことやから。
後でまた話そなセラお?
セラとの会話を聞かれたくないのか、部屋の隅に行って、一言二言会話してから電話は切られた。
俺の知らんとこでセラと2人通話禁止な?
は、?
何ダメなん?
お前束縛しないって約束したじゃん
そんなんこっちこそは?なんやけど笑
こっち来て奏斗。
僕がソファの上から動かないところを見て、雲雀はため息をひとつこぼす。
それからゆっくりこっちに近づいて来るもんだから、怖くなって僕はおもわず[来ないで…]って言った。いや、言ってしまった。
これが本心か?と問われると、多分違う。嫌よ嫌よも好きのうちって言葉があるようにね。
なあ、俺じゃダメなん?
いやごめん、こんなん急に言われてもな
先寝といてええよ。
ちょっと頭冷やしてくるわ、
雲雀行っちゃうよ。僕はこのまま ?
そう自分を鼓舞するが体が動く気配はない
いやいや、ダメでしょ。ダメでしょ…
っ、…じゃあな奏斗。
愛してた、いや愛しとるよ。
待って、!
今更出た声は雲雀に届くことは無かった。
アイツのことだから、ケロッと帰ってくるだろうとかなんとか自分を安心させ プルプルッ
あ、セラからじゃん…、
もしもし奏斗?
…ん?どした
テンション低くない?って、そりゃ雲雀が出てったらそーなるよね。ごめん…
いや、大丈夫。
あれ、?僕雲雀が出てったのセラに言った?
この時の違和感に早く対応していれば、多分雲雀のことを1人でもずっと愛してた。
そしたら、これが仕組まれたことだなんて。セラの思惑だって気づいてたから。
っよ、と。
ここどこ…?
心機一転、引っ越してみた笑
どう?めちゃ広いよね笑
いや、お前サプライズにして規模がデカすぎなんだって。笑
愛してるよ、奏斗
ん?どうしたの?笑
奏斗は?
愛してるよ”セラ”
こんな背徳感が僕の生きがい
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