コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!
あっという間にフォロワーを700人以上抱える作家になっていてびっくりですねぇ。始めた当初はこんなにたくさんの方に好きな作品と出会っていただけるとは思ってもみなくて、とても感慨深いです。
今回も授業中に(笑)書き進めたものです。「煙草」の前日譚のようなものです。もしよければそちらも読んで、何ならもう一度読んでもらってから読んで頂ければなぁと思います。
煙草→好敵手→煙草 みたいに往復してもらって笑
たくさん楽しんでいただければと思います。
ATTENTION
このお話は第一次wrwrd×pkst団です。
脱獄3後のお話です
krさんtnさんvs道化師の戦いが今ここに!という熱いお話です。
では本編へ、いってらっしゃい。
Kr視点
俺たちの名はPKST団。天下の盗賊団だ。今日は、トラゾーの代わりに俺が偵察を行うことになった。ここはゾペロニアの郊外にある邸宅。ゴルゴンの別荘と言われている。だが、ゴルゴンはもういない。道化師に再び喧嘩を売るのはなかなか覚悟がいるが、ぺいんとが負けてられない。いつまでも逃げるのも気持ち悪い。というので売りにきた。トラゾーは、本格的に動くとしてももう家庭を持つ身だ。1人危険に晒すわけにもいかない。だから俺がきたわけだが、。なんだこの警備の多さは!!!!!
「驚きだな、、」
「バレてたのか、笑」
俺と道化師は因縁がある。あの飛行船爆破で死んだものと思っていたが、。”ゴルゴン”が存在している以上、生きているということなのだろう。屋敷の中にゴルゴンらしき人物を認めた。思っていたよりも覚悟を決めなければいけないようだ。
「クロノアさん?」
いきなり声をかけられドキッとし振り向く。
「はぁ、トントンさんか、」
相変わらず気配消すの上手いのやめてくれ、、。
「驚かせましたかね?」
「そりゃそうですよ」
「今回現場一緒なんですか?」
「いや、今日は偵察です」
「トラゾーさんじゃないんですね」
話しかけてきたのはトントンさん。我々怪盗団という悪戯組織の一員だ。たまたま偵察日が被ったようだ。
「俺たちが狙いの警備だったりしてね、?」
トントンさんがいう。
「はは、俺はともかくトントンさんは何したんですか」
軽口を叩くように話してはいるが、お互い冷や汗をかいている。今日、何の成果も上げずに帰ることが許されないから。
「んー、まぁ簡単に言えば随分前に喧嘩売りました」
「我々怪盗団は実行日、明日ですか」
「ええ、そっちもか、笑」
「今回ばかりは、手組みますか」
「了解、ノアさん」
いきなり愛称で呼ぶから驚きはした。が、それでいいかと思える相手だったから。手を組んだ。意外にもこれがトントンさんとの初喋りだった。
「トントンさん、こっち」
「はい」
2人まとまって動いていく。いつもだったらこんな動きはしない。しかし、俺たちは今連絡手段を持っていないから仕方なかった。敵兵に気づかれることは何回もあったが、難なく撃破していく。
「これあれっすね」
「はい、罠にハマってます」
「ノアさん、こんなこと言うの柄じゃないんですけど」
「はい」
「俺たちなら、最強な気がしてます」
「奇遇ですね、俺もです」
ーーがたんーー
大きな音と共に床が開いた。
「「お」」
そのまま俺たちは落下した。
落ちることおよそ30mと行ったところか。着地して上を見上げているとトントンさんも隣に立つ。
「やっぱり仕掛けてきましたね」
トントンさんにそういうと静かに頷く。さて、早速お出ましのようだ。
「やあやあ、久しぶり」
「白髪、豚」
俺たちは振り返る。
「その呼び方は普通に悪口じゃないっすかねぇ」
「久しぶり、道化師」
仮面で顔は見えないが、確かに笑った。
ーーパチンーー
道化師が指を鳴らすと俺たちの間に壁が一枚現れた。透明な、プラスチックのような壁だ。声は聞こえる。
「ノアさん!」
「大丈夫」
「さぁ、1人ずつお相手願おうか」
Tn視点
「っ、」
先に俺か、。最近近接戦闘してなかったからなぁ。不安要素は残る。ちらっとノアさんに目をやる。大丈夫。俺ができなくてもノアさんがやる。道化師は殺しはしないはずだ。生きては帰れる。
「先にルール説明をしておこうか」
「まずは15分間、俺と一対一で戦ってもらう」
「白髪とも同様に戦う」
「その後に真ん中の壁がなくなって、二対一になる」
「俺が気絶したら帰っていい、お前らが気絶したら、それぞれの怪盗団」
「殲滅してやるよ」
その一言で、俺らの目つきは変わった。
「上等や」
「かかってこい」
そう言った瞬間、道化師が目の前から姿を消した。
「っ!」
気づいた時にはもう胸の前。道化師の殴りとほぼ同時に勢いよく後ろに飛ぶ。
「カハッっゴホッゴホッ」
「はぁッっ、」
油断してた。失敗したな。ノアさんは道化師と戦闘経験があるらしいが、俺はない。だから俺から狙ってきたのか。ノアさんには戦闘スタイルがバレているから。こいつが得意なのはなんだ。くそっ、。体のラインがうまく隠れていてわかんねぇ。どこが1番発達している。
「足だっ!!!!」
ノアさんの声が聞こえた。だから、移動速度が速い。納得だ。足。足だな。でも拳も相当強い。
「よそ見はいけないな」
来る、!俺の後ろにあった壁が崩れる音がする。こんなのに殴られたら一発KOだろ、、。いやでも、「2人が気絶したら」だからノアさんが戦っている間に目を覚ますことができれば、!
「ぐっ?!」
「言っただろう、よそ見はいけないぞ?」
いつ移動した?!
「考え事もだ、そんなことしてる暇あるのかな?」
「ぐっぅあ“”」
「トントンさん!!」
まずい。早く抜け出さないと、。
「っ、ぅらああっ!」
ーーズサァァーー
道化師を蹴っ飛ばして、その反動で下がる。もうすでに意識が怪しくなってきている。こいつ、強いな。
「トントンさん、後ろ!!」
「ぇ、」
ーードガっーー
後ろから思い切りバットか何かで殴られ、俺は意識を手放した。
Kr視点
トントンさんが気を失った。まずいな。トントンさんのことだから、おそらくは10分くらいで目を覚ますはず。それまで俺が持たせないと。
「あーあ、つまらんつまらん」
「やはり白髪、お前でないと」
「俺とは戦い方変えるくせになにを言う」
こいつはどうやら、お気に入りだかなんだかが相手だとナイフを使うらしく、俺との時は基本ナイフだ。しかも1本だけでなく10本以上持ち歩く。油断ならないのが辛いところだ。
「あの豚が耐えたのは8分だ」
「お前は、15分耐えるよな?」
ニヤニヤしすぎて仮面から口角が少し見えている。俺は汗を拭い、向き直す。トントンさんと同じように、こういった。
「かかってこいよ」
ーーカキンーー
言ってすぐ咄嗟に出した俺の銃と道化師のナイフがぶつかる。
「やはりお前しかいない」
「白髪、永遠に戦っていよう!!」
「お断りだね、俺は帰るんだよ!」
ーーカキンーー
振り払ってすぐに次の攻撃が来る。それの繰り返しだった。
「っ、」
「あははは!!!!」
「久しぶりに当たったな!!」
心底嬉しそうな道化師を横目に、息を整える。さっきまで顔や腕に浅めの切り傷だったが今回は切り傷じゃない。左下の腹に、ナイフが一本刺さった。つかのところまでしっかりと。
ーーピピピピピピピピピピーー
「!?」
「あーあ、15分たってしまったのか、」
驚いた。どうやらうまくやれたようだな。
「トントンさん!」
「ん“”、」
「起きてください!」
「い“てて、」
「は、よかった、」
流石にここから1人で道化師の相手をするのはしんどい。
「のあさ、え“!」
「そのナイフ、、」
「お気に入りとの戦闘ではこれを使うんだ」
「とっておきだ」
「ほら、さっさと抜け?」
ほんとこいつは、。抜くけど。
「ふぅー、ぐっ、」
「ぁ“あ“、」
道化師と戦闘があった後はいつもこうだ。1人で体に刺さったナイフを抜いて、休憩して手当して帰る。もう4回目だかになるが慣れない。クソ痛い。
「さぁ道化師」
「やろうか」
「いやノアさん!」
「大丈夫、道化師との戦いで一回これで済んだのはでかい」
「十分大怪我ですけど、」
「まぁまぁ」
「さっさとしないと俺動けなく、っ」
ーーカキンーー
「まだ話してんだろ、?」
「関係ない、俺は白髪と戦うのが楽しくて仕方ないのだ」
「はは、そら光栄だこと」
そんな軽口叩けるのは最初だけ、ばてるのが速い俺は長期戦に向かない。体力があるのとばてるのとでは結構違うと俺は思ってる。俺1人じゃ勝てない理由。それは、道化師が俺のことをよく見ているからだ。逆を言えばそれ以外はズボラだと言うこと。トントンさんがそれに気づいてくれればこの戦いは勝てる。だから俺はそれまで頑張るだけ。
「ノアさん!」
やっぱ最初は助けきてくれるよな、。
「邪魔だ」
「ぐあぁッ」
「よそ見するなよ白髪」
ーーぐさーー
「っ、!」
後ろに下がるのと同時にトントンさんの元へ行く。
「トントンさん、、道化師の注意は俺に向いてます、」
「これだけ言えば、わかりますよね、」
「!」
「はい、すいません、」
「いえ、トントンさん起き掛けですし、」
汗だくの顔で笑ってみせる。さぞかし滑稽なことだろう。
「よそ見をするなと言っている!!!」
「おっと、!」
「ごめんて」
「ふっ、その反射神経については惚れ惚れするな」
「どーもっ!」
ーーカキンーー
お、早速仕掛けたか。これは早めに、。
ーーどさーー
「っ、」
これは、予想してなかったな。道化師にそのまま足を取られ、上に乗られた。
「豚、動くとこいつに一本ずつ刺すぞ」
「一発で俺を仕留められる自信がないならやめておけ」
「はは、いいよ」
「トントンさん、やんな」
「こんなチャンスくれるなんて滅多にないんだから」
言ったことは本当だ。俺が耐えることができたら勝ちなんてこんないい話ない。
「っ、!」
「わかりましたよ、!!」
「ほんとにだいじょぶっすか?」
「すいません、俺がもっと賢くやれてれば」
「あはは、終わったこと嘆いても仕方ないですよ」
「トントンさんも、殴られたとこと刺されたとこ、大丈夫ですか?」
戦い終わり、俺たちは少し離れた森の中で、いつも俺がやっていることをする。今回は3本。少ない方だろう。今までの3回の平均は5本だから。
今は全部抜き終わって寝っ転がっている。
「いつもなんでバレないんすか、それで帰ってるんですよね、?」
「はい、自分で縫ってますね」
「は?!」
「バケモンすか?!」
「人間ですー」
「もう慣れましたぁ」
俺が初めて、自分で縫ったのは脱獄の時だった。バッカニアで土砂崩れに巻き込まれた時、リアム看守にやらされた。「頭の手当てはしてある。お前は脱獄しようとしたんだ。これくらいやってみろ。」とかなんとか。結局、殺されないのならと思い頑張った。クソ痛かった、。
その話をすればまた驚かれる。
「一回捕まってたんすね…」
「知りませんでしたか?」
「い”っ、」
「知りませんよ、、って!話しながら縫わないでください、!」
「怖いですって、」
「縫わない限り止まりませんから、笑」
「…」
「のあさん上手ですね…」
「上手って言うかはわかりませんけど、」
「あはは、上手は少し、ッ、違う気がしますね」
息を整えながら縫って行く。
「トントンさんはどうします?」
「縫いますか?」
「え”…とぉ、」
問いかけるといきなりすごい汗をかき始める。別に無理に自分で縫えとは言わないけど、笑
死ぬほど痛いことはわかってるし、なにより俺の時と状況が違う。ふむ。
「トントンさんはいつもどうしてるんですか?」
記憶が確かなら、トントンさんも怪我してもそのまま帰っているはずだ。
「俺は、しんぺい神にだけ話して手術やら、手当やらをしてもらってますよ、」
トントンさんは、のあさんの方がおかしいと言いたげな顔をする。
「怒られたりしないんですね」
「まぁ最初はなんで!って問いただされて面倒でしたけど、」
「ッ、、はい、」
「だいじょぶっすか?」
「深くさしすぎました、笑」
「慣れたとは言えそんなさらっと、」
「そんなに引かないでくださいよ」
「いやぁ、」
「ちなみにバレたことは?」
「ないですね、危なかったことは何度もありますけど」
「うち、普段から暴れてるんでゲバ多くて」
「あー、笑」
「それを止めに入って一回傷開いたことがあって」
「それはそれは、笑」
「大変でしたね」
「はい、笑」
そんな話をしながら縫い進める。俺がバレたことはないのかとか、血がついた服どう洗ってます?とかバレたら怒られるよなぁとか、そんな話。縫い終わった頃にもう一度。
「んで、縫いますか?」
「いやなんでや!」
「いや、実は俺麻酔持ってて俺がやりましょうか?っていう、」
「のあさん使えばよかったんじゃ、?」
「これ全身麻酔なんで、笑」
「あぁー、」
「単独だと下手に使えませんし」
「なるほど」
「終わったらすぐ起こすので、どうです?」
「んー、止血だけお願いしても?」
「圧迫止血でいいですか?」
「はい」
横になってもらい俺の腰巻きで縛る。
「っ、ぃ、、」
「はい、できました」
「ふぅー、ありがとうございます、」
「一つ提案なんですけど」
「はい?」
「のあさんもしんぺい神に見てもらいませんか?今回だけでも」
突然の提案に驚く。だが、悪い提案ではない。俺たち、PKST団と我々怪盗団は特に敵対してるわけでもない。ただの同業者だ。まぁ、そこの本拠地に行っても大丈夫だろう。
―-ピリリリリピリリリリリ―-
そうやって考えていると俺のスマホが鳴る。トントンさんの方を確認して電話に出る。
「はい」
『あ!くろのあさん?大丈夫ですか?』
「あぁ、俺は大丈夫」
「どした?」
『全然帰ってこないから心配で、トラゾーさんがずっと帰ってこなかったらどうしようってうるさいんですよ』
声の主がぺいんとからしにがみくんに変わった。どうやらスピーカにしているらしい。
「あはは、ごめんね」
「いやちょうどトントンさんと会ってさ、遊び行ってきてもいいかな?」
『クロノアさんが無事ならなんでもいいです、』
『計画決行もずらしましょ、』
心配そうなトラゾーの声。
「ありがと、また帰る日決めたら連絡するね」
『『はぁい』』
―ぴっ―
「平然と嘘つきますね」
「まぁ、心配かけられないので」
「じゃあ行きますか」
「よ、、っと、」
立ち上がれば激痛が走る。骨が逝ってるんだろうか。それもしんぺいさんに診てもらおう。
tn.side
のあさんとともに帰路に着く。引き続き他愛もない話をしながら。結局怪我をさせたと言う事実があるし、自分が庇われるなんて初めてだったから驚いた。のあさんはすごい人だ。何回か戦った経験があるからと言って、あんな奴とほぼ対等に戦うんだから。でも道化師はやっぱりって言ったから最初からああいう対応してたのかもな、。そしたら尚更人間じゃねぇけど、。こわ。これを機に同盟結んで一緒に仕事出来ねぇかなぁ。言うだけタダか。
「のあさん、俺たちと同盟を組みませんか」