※甚だしい捏造
※非日常な日常話
※実在の人物、団体とは一切関係ありません。
※軍パロです。
※以上をふまえて大丈夫な方のみおすすめください。
ゆっくりしていってね
□
あれから三日。
寄生体の摘出手術を終えたエーミールは、医療棟で入院生活をしていた。
寄生体に脳を侵食された形跡はあったが、逆に脳が寄生体を取り込んでしまったようで、亜留間先生もしんぺい神もそのことに驚きを隠せなかった。
だが、眼の方はかなりグチャグチャにされ、結局残った眼球も視神経も、寄生体の残骸ごと摘出するしかなかった。
片目を失ってしまったことに、ショックを受けやしないかと思ったが、
「伊達政宗……。夏侯惇……」
と、少し熱っぽく語り始めたエーミール。
それを聞いた亜留間先生が、更にダメ押しで付け加えた
「パウル・フォン・オーベルシュタインもいますよ」
「ですよねッ。冷徹ながらもド正論でラインハルトすら黙らせる、稀代のマキャベリスト参謀ッ」
「そうですそうです。いやぁ、エーミールさんもイケるクチですか?」
「いやぁ〜、お恥ずかしながら、旧アニメ版しか履修していなくて」
「はっはっはっ。是非、小説版も読むことも、オススメしますよ」
ヲタク君達が熱く語りだそうとしたその時、病室のドアがノックされ、グルッペンが入ってきた。
「熱く銀英伝語りしてるとこ申し訳ないんですが、くられ先生とPOKA先生がお呼びですよ、亜留間先生」
「おや、残念」
心底残念そうに呟くと、亜留間先生はエーミールの右目を包帯を巻いて覆った。
「いい機会なので、赤く光る義眼とか付けてみませんか?」
「あ。いいですねぇ」
「あー。そろそろいいですか?」
ヲタク談義が再燃しそうなところを、使いっ走りの総統が割って入る。
呼び出しを受けていた亜留間先生は、名残惜しそうに席を立った。
「ではエーミールさん、また」
「はい。ありがとうございました、亜留間先生」
「しばらく暇でしょう。今度来る時、銀英伝の小説持ってきますね」
「ありがとうございます!! 楽しみだなぁ~♡」
通じるものを感じたヲタク談義に気を良くした亜留間先生は、グルッペンと一緒に上機嫌で病室を出た。
「また後でな、エーミール」
「はい」
手を振って去っていくグルッペンに、エーミールもにこやかに笑いながら手を振り返した。
「ふぅ…」
エーミールが一息つく暇もなく、廊下の向こうからこちらに向かってバタバタと走る足音が聞こえてきた。
足音の主はノックもせずに病室に飛び込むと、泣きそうな声を上げてエーミールに寄ってきた。
「エーミール、助けてくれッ」
続く
(⚠深刻に続きを待つと馬鹿を見ます)
コメント
2件
オタク話に花咲く回...平和ですね🕊 薔薇くんの登場回が終わって一件落着ですな✨ ノシ🌹