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《っと!ゲームの前に、君たちの中には1人!裏切り者がいまーす! 》

辺りがザワつく。


《ぼくのお仲間が1人紛れ込んでいるんだ!》


ザワついていた教室が静かになったかと思えば皆の視線は自然とある1人にむいた。

注目を浴びたのは名無し君だった。


「ち…ちが、僕は」


動揺が明らかな答えだった。

名前も思い出せないほどの生徒を皆は知らなかった。

きっと、いや確実にこいつが裏切り者だ。

話し合わなくても出る答えだった。

そんな中、答え合わせもなしにゲームは始まる。


《最初のゲームは絞首でもやりたいね!死刑の一種さ!やっぱり死刑は気になるよね》


絞首刑、俗に言う首吊りだ。

部屋には3つのボタンと3つの首吊り台が用意された。

3つのボタンはランダムに1つだけ作動し、首吊り台の床が1つだけ抜ける。

やらなければ残念だが皆殺しだという。

ばかなことにクラスメイトは首を吊るほうが危険だと考えたのだろう。

本当に選んではいけないのはボタンの方なのに。

死刑を執行した刑務官はそれなりの報酬と膨大な罪悪感を負うという。

誰が”アタリ”のボタンだったかが分からない、もしかしたら自分が”アタリ”で。

そんなことを考えてしまう。

クラスメイト1人をもしかすると自分の手で、自分の指1本で苦しめながら殺すことになるのだから。

探究心ならびに好奇心

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