多くの生徒がボタンを選んだ。
名無し君は、分かっているようだ。
首吊りを選んだ者は29人中12人、ボタンを選んだ者は17人だった。
第1ゲーム開始。
まずは最初の3人を決めなくてはならない。
名乗り出るやつなんていないだろう。
だが、うちのクラスはどうやらはやくきまりそうだ。
クラスの”陽キャ”なるものがクラスの”陰キャ”に命令する。
「お前らが先にやれよ!お前らなんていてもいなくても同じだろ!」
そんなのではい、わかりましたなんて言って首を吊るやつはいないだろう。
負けじと”陰キャ”は言い返す。
「なんで俺らがやんないといけないんだよ!そんなこというお前らがやれよ!」
周りのやつらは自然とその2人を取り囲むようにリングを作り出す。
がやがやと野次が湧く。
「いけー!やったれやったれ!」
「殴り合いだ!」
口論は次第に殴り合いの喧嘩となる。
フユキは体を左右にゆっくり揺らしながら上機嫌でいる。
名無し君は興味がない、どうでもいいといった様子で教室の角に座っている。
俺も”陰キャ”の部類、仲裁に入る気もないしこき使われた”陰キャ”からの下克上として少し面白いとまで思っていた。
そんな喧嘩は10分、20分と続いた。
結果は”陰キャ”の勝利、”陽キャ”から首を吊るらしい。
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