黒い霧との戦いから数日が経ち、アオイたちは星の種の成長を見守りながら、次の試練に備えていた。星の種は以前よりも強く輝き、庭全体を照らしていた。
ある日、学院に新しい生徒が転校してきた。彼の名前はユウキで、彼もまた星紡ぎの才能を持っていると噂されていた。ユウキは人懐っこい笑顔を浮かべながら、アオイたちのグループに興味を示した。
「君たちが星の種を育てているんだね。僕も手伝わせてほしい。」ユウキが自信に満ちた声で言った。
カイトは少し警戒しながらも手を差し出した。「君も星紡ぎを学んでいるの?」
「うん、そうだよ。星の光を織り込むことにすごく興味があるんだ。」ユウキが答えた。
リリとナナミも歓迎の笑顔を見せ、ユウキを仲間に迎え入れた。アオイは彼の積極的な姿勢に好感を持ちつつも、内心では少し不安を感じていた。
その夜、アオイはユウキと二人きりで話す機会を得た。月明かりの下で、ユウキが真剣な表情で言った。「アオイ、実は僕には特別な能力があるんだ。それを君たちに見せたい。」
ユウキは手を伸ばし、空気中から星の光を集め始めた。その光は彼の手の中で美しい模様を描き、まるで生きているかのように輝いた。
「すごい…こんなことができるなんて。」アオイは驚きと感動を隠せなかった。
「僕の能力は、星の光を操ることができるんだ。この力を使えば、もっと星の種を強く育てることができるかもしれない。」ユウキが自信を持って言った。
次の日、アオイたちはユウキの提案を受け入れ、彼の能力を活用して星の種の世話を始めた。ユウキが光を集め、アオイたちがその光を種に与えることで、種はますます強く輝くようになった。
しかし、新たな問題が発生した。星の種が成長するにつれて、未知のエネルギーが周囲に影響を与え始めたのだ。庭の植物が急速に成長し、動物たちが集まり始めた。
「これは一体どういうことだ?」カイトが困惑しながら言った。
「たぶん、星の種のエネルギーが自然界にも影響を与えているんだ。」リリが分析した。
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