テラーノベル
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ロウの遊郭で過ごす最後の日
ロウはひっそりと店から去ろうとしていたらしい
その話を聞いて俺は裏で準備を進めた
高一が終わろうとしたその瞬間からこの店で働き続けたロウの頑張った足跡
その最後を有終の美で飾ってやりたい
店で働く者たちへの送別の品
みんなでも食べ切れないほどの食事
ど派手な宴が始まると、ロウは困った顔で俺の隣で微笑んだ
みんなに盛大に祝われ、俺達は大門をくぐった
「あんなに沢山していただいて‥‥ありがとうございます」
「ねぇ、もうその言い方やめようよ。昔はそんなんじゃなかったよね?」
「仕方ないじゃないですか‥‥身についてしまったものは」
「でも俺といると直るんじゃない?」
「まぁ、追々と言う事で‥‥」
「それよりさ‥‥本当に切っちゃうの?」
「え‥‥嫌ですか?」
「ううん、こやがしたいならした方が良いけど‥‥」
美容室から出ると春風にロウの髪が靡いた
乱れる髪を抑えながら、舞い散る桜の花びらと共にロウが振り返る
「似合ってますか?」
「ははっ、昔に戻ったみたいだ」
「‥‥幼いって言いたいんですか?」
「そうじゃないよ。さっき買った服とも合ってるじゃん」
「‥‥本当?」
買ったばかりの服を見ているロウの腕を引き、車に乗せる
そして俺の家に着くとロウが玄関前で固まった
「どうしたの?ほら、入ろうよ」
「不破さん‥‥マンションに住んでるんじゃ」
「少し前に買ったんだ、一軒家」
「そうだったんですね」
本当はロウの為に買った家だ
でもまたそれを言ったらロウに怒られそうだからこれは内緒だ
家の中を案内し、ロウの部屋の扉を開ける
ロウは1人で荷物を広げて片付けを始めた
夕食を済ませて風呂に入る
そして俺がダイニングでスマホをいじっているとロウが自分の部屋から出てきた
「あの‥‥不破さん」
「どうした?」
「俺の布団が見当たらないんですけど」
「ロウの部屋?そうだよ」
「そうだよ⁈」
ロウが俺の顔を不安そうに見ている
でも初めからロウの部屋にベッドは置いていない
だからと言って敷布団も用意しているわけでもない
「俺‥‥宿無し?」
「はははっ!そうだよ。何自分の部屋で寝ようとしてんの?」
俺は立ち上がりロウの腕を取った
そして扉を開け、廊下を進む
「ふ、不破さん‥‥?」
「なんで自分の部屋で寝ようとしてんの?」
「‥‥ごめんなさい」
俺は俺に向かって謝るロウの顔を見て心が痛んだ
昔みたいに揶揄いたかっただけ
ちょっとやりすぎちゃったかも
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コメント
4件
第10話、読み終わったよ!送別会の温かさと、ロウが髪を切って昔みたいに戻ったシーンがすごく印象的だった。不破さんの「自分の部屋で寝ようとしてんの?」には思わずニヤけたわ。ちょっとやりすぎたって謝るところも含めて、二人の距離感が絶妙に描かれててじんわりきた。続きが気になる〜!
#にじさんじBL
y u a.
286
#甲斐田晴
p丸
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