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何もない。空気も、時間も、感情も。何一つ存在しないかのような空間にひとつ、水晶がある。透明なようで、見る角度によっては虹色に輝く水晶。それを1人見つめる者がいた。水晶と同じ色をした瞳に、整えられていない、うっすらと空の色を帯びた白髪。水晶を見つめる瞳は何処か楽しそうだ。


「ふふふっ、やっぱり彼らは面白いね。俺もそろそろ行こうかな。」


コンコン。何者かが扉を叩いた。


「我々の準備は整いました。貴方に頼るのはシャクですが、坊ちゃんの希望ですので。失敗はしないのでしょうね?」

深い緑色の髪をした燕尾服の人物が問う。


彼は笑いながら答えた。

「あぁ、勿論! 俺に出来ない事はないよ。 みんな来てるんだろう? さぁ、部屋に入って俺に触れて。」



そう言うや否や、部屋の外で待機していたであろう面々が彼のそばに集まってくる。長身の褐色肌の青年は豪快に笑う。

「あぁ、楽しみだ! はっはっは! この為に政務を死ぬ気で終わらせてきたからね! めいっぱい楽しまなくては!」


そのすぐ後に褐色の肌に白いドレスのような衣服を見に纏った美しい青年が部屋に入る。青年は後ろに向かって手を差し伸べつつ言った。

「ふふっ、俺も楽しみだな♪  今度の小説の題材に使えそうだ。ほら、ルークもおいで。俺も居るし、怖くないよ。」


青年に手を引かれて来たのは、見紛う事なき少年だった。明るい金色の髪に、可愛らしい丸い瞳。小さく震えている様子からは、チワワを連想させられる。


「ぼ、僕は怖くなんかないぞ! あの、悪魔どもが震えてる様子を笑ってやるんだからな! お菓子も持ったし、早く行こう!」




彼は少年の言葉に微笑み、言った。



「それじゃあ、行こうか。 異世界へ、レッツゴー!!」

本当に僕が異世界へ?!

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