コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!
──暗闇の中、彼の安らかな寝息を感じながら、抱き枕代わりにされてしまった私の目は、ぱっちりと冴えていた。
だって、好きな人がすぐそばにいて、簡単に寝られるわけもないでしょう?
「……ん」
彼の吐息が首元に吹きかかる度に、「ひゃあー」と、声にならない声を上げて、ぶるっと身震いをする。
ね、寝られない……。ぜっったいに、寝られない……!
蓮水さん、酔うと色っぽくなりすぎじゃあないですか?
それって、無意識な分だけよけいに罪作りで……って、無意識な、か……。彼が、私を意識してくれるなんてことは、この先あるのかな?
ベッドから天井を見上げてぼんやりと考えると、尚更寝るに寝られなくなるみたいだった……。