『もうちょっと焦らしても、いい?』
その日は、ふたりでまったりおうちデート。
映画を観終わったあと、ソファでゴロゴロしながらお昼寝。
ふわっと目が覚めると、
すぐそばに――彼の顔。
「おはよう」
声は低くて優しくて、
まるで夢の中みたい。
「……ねえ、今どんな顔で寝てたか知ってる?」
「えっ、見たの!? やだ~~」
顔を隠そうとしたら、彼の手がそっと止めた。
「めっちゃかわいかった。
キスしたくなった」
そう囁いた彼の顔が、ゆっくりと近づいてくる。
ドキドキ。鼓動がうるさいくらいに響く。
目を閉じようとした、その瞬間。
――ピタ。
「…ねえ、○○、ほんとに俺とキスしてもいいの?」
耳元で、少し意地悪な声。
「い、いいに決まってるじゃん……」
「ん~? もうちょっと焦らしてもいい?」
「ひ、ひどい……っ」
「だってさ、こういう顔させたくなるんだよ。
俺だけにしか見せない、この顔」
彼の指先が、そっと頬に触れる。
目をそらしたくても、見つめられたまま動けない。
「……もう限界。
やっぱり、君が可愛すぎるのが悪いんだからな?」
そう言って、
元貴の唇が、ふわっと重なった。
甘くて、ぬくもりに満ちていて――
心臓の音なんて、もう隠せなかった。
“焦らされる時間さえ、恋に落ちる魔法”
そんな大森元貴くんとの恋は、
毎秒ドキドキ更新中。
『君のとなりで、ずっとこうしていたい』
土曜日の午後。
外は少し雨。出かける予定を変更して、ふたりは家でまったり過ごすことにした。
ソファの上で、お菓子をつまみながら映画を観る。
お気に入りのブランケットに包まって、寄り添いながら。
「これ前に観たことあるよね?」
「あるけど、何回観ても好き〜」
映画に夢中になっていたつもりなのに、
気づけば、彼の指が自分の髪を優しくいじってる。
さりげなくて、でもすごく…ドキドキする。
「……あのさ」
「ん?」
「○○が隣にいると、なんか安心しすぎて眠くなる」
「寝てもいいよ、私はそばにいるから」
「いや、寝たくない。せっかく一緒にいられるのに」
そう言って、そっと肩に頭を預けてきた。
……心臓、壊れそう。
しばらく沈黙。
テレビの音だけが静かに流れていて、
でもその中で、彼の鼓動が近くにあることが、妙に嬉しかった。
「……○○の匂い、好き」
不意打ちすぎて、顔が熱くなる。
「な、なにそれ」
「言ったら照れると思って」
「いじわる…」
「でも、ほんとに落ち着くんだよな。なんでかな……」
彼は、あなたの頬に自分の額をコツンと寄せた。
息がかかるほどの距離。
目と目が合って、世界が止まる。
「……ねぇ、こういう時間、ずっと続いたらいいな」
「うん。ずっと一緒にいたい」
「じゃあ、たまには僕の家でこうやってダラダラする?
映画観て、お昼寝して、甘えて、焦らして…」
「最後のやつ!」
笑ってつっこむと、彼もふっと笑った。
「だって、○○が可愛い顔するからさ。
焦らしたくなっちゃうんだよ」
そう言って、ふわりとキスを落とした――
まるで、雨の音のように静かで、やさしくて、あたたかくて。
“ただ一緒にいるだけ”なのに、
全部が特別になるのは、君だから。
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