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「じゃあもういいか! うっし!これから共に暮らしていこうじゃないか!ディアって呼んでくれ!」
こいつは神ディアドロン。剣(魔剣)の神で、これから俺にもう一つの世界で生きていく術を教えてくれる。
それよりもなァ、ディアドロンさっきなんて言った?
なぜ共に暮らしたくないと思う?……そりゃあそんな筋肉ムキムキの奴と寝たくないわ!
「これから共に暮らしていこうってお前言った?」
「そうだが?どうした?」
ディアドロンは俺の怒りに全く同時もしなかった。
「あ。」
「「ん?」」
ネロンと呼ばれるやつが、気まずそうな顔をして、言った。
「あ、あの〜 そのですねぇ〜 一緒に暮らそうってのは、同じ部屋で寝泊まりするということでですねぇ〜泊まったりする部屋が無くなっていてですねぇ〜ディアさんとトオルさん一緒に泊まって頂けないかなぁ〜と思いまして〜 だ、ダメですか?」
「そう言うのは先に言っとこうね(圧)」
まあしょうがない話なので許可してあげる事にした。
「話終わったか〜?」
「終わりましたよ」
「じゃ、トオ。まずは実践!はい剣を抜いて〜 スタート!」
突然だったが、俺は素早く剣を抜いた。そして強く地面を蹴り、ディアに突っ込むつもりだったのだが…
(……!)
剣を抜いたところで背中に激痛が走った。
「くっ!」
「遅いぞ!敵が鞘から剣を抜くよりも前に相手に突っ込まねえと速さで負けるぞ!」
その後、部屋では激しい戦いの音が響いた。
「ハァ、ハァ、ハァ…もう、無理…」
俺はもうボロボロの状態で、シャツには血も付いていた。
「うーっし!よくなった!剣の筋も最初みたくガムシャラじゃ無くなっているな!」
「確かに筋はよくなっていますけど…辛くないですか? ディアの修行は厳しすぎですよ」
(ネロン様ぁ〜神だぁ)
「そうか?今までの野郎全部耐えてたぜ?」
「ハァ…そうじゃないんですよ。」
会話している二人の傍で、俺は考えていた。
(魔法ってどうやって出すのだろうか…?生前見ていたラノベの通りに体内の血ではないもう一つの物を探るのか?とりあえずやってみるか…)
トオルは集中し、体内にあるオドというものを探り出した。
(これがオド これでやりたい魔法を思い浮かべて…)
俺はとりあえずウォーターボールをイメージしてみた。
すると、前に並べた手の上に、何かが浮かんでいるようになった。
目を開けてみると、目の前には、直径三十センチぐらいの水の塊ができていた。
ネロンがトオルのしている事に気づくと、ディアを黙らせた。
「う、嘘でしょ… できるわけがない…すごい!」
と、驚いている一方で、ディアが拍手して歓声を上げた。
「ブラボー!すげえな!教えてもいねぇのにどうやったんだ?」
俺は、ラノベで教わったと伝えた。
「ラノベっつうんだそうなのか!お前は前代未聞だぜ!おったから〜」
少し気を抜くと、ものすごい睡魔と疲労に包まれそうになった。それを、そっと後ろから抱きしめてくれる神ネロン様。その後、俺は睡魔によって深い眠りに付いてしまった。
ッピ-!ッピ-!
「おーい起きろー じゃないと腹パン十回だぞ〜」
「お前だって〜 俺にあがけないくせに〜」
うぅぅぅぅぅぅう ワン!ワン!ワン!
「ハッ!」
「起こしてくれてありがとなハク。」
「ワフッ!」
元気そうだ。そういえば…ハクに魔法練習させたいな魔法の特訓の時に一緒にできないかな…
と思っていると、テレポ装置から声が聞こえた。
「速くこいよ〜おっせえぞ〜」
気づいたら、時間がすぐ過ぎていた。俺はすぐに身支度を済ませて闘技場へと向かった。
闘技場につくと、ディアが仁王立ちして待っていた。
「遅い!準備の遅れは、戦場での敵となるぞ!では、今日は魔法の修行をするぞ!ちなみに、俺は魔法をうまく使えない!だから、ネロンにパスする!何か質問はあるか?」
「ん。」
「んあ?」
いや質問あるか聞いてきたのになんで不機嫌なんんだよ。
「ハクにも魔法教えてやりたい。ついでに魔剣技も…」
すると、ディアが驚いていた。
「は?その神聖獣って魔法できるのか?」
と言ってディアはネロンを呼び出した。
「で、ではトオルさんとその従魔さんに魔法を私は教えるのですね?了解しました。では、ディアさんはもういらないので自室に戻ってください。」
ネロンは冷たくディアに言い放った。
「なんでだよ…俺はトオルの修行を見ていたいんだよ…後俺も魔法を…」
ネロンはディアの言葉を遮って、言った。
「人には才能というものがあるんです。だからディアさんは魔剣技または剣技の才能があるんです。だから大人しく帰ってください。」
ネロンに才能という言葉で心が崩れてしまったようで、ディアは渋々帰って行った。
「ふぅ…では!魔法の練習を始めましょう!まず、トオルさんの属性を調べ、その中から属性を選んでください!選んだ属性を主にやっていきますので気を付けてください。地上の人間たちは普通、三属性だけ出てきます。」
三属性か…俺は五属性とか出てきたりしないよな…?異世界来ていきなり化け物扱いされないよな…何があっても結局測らないと身分が証明できないだろうからな…
「じゃあ測る準備はできたよ…」
「はい!では、水晶の前に来てください。私が魔力をトオルさんに送るので、来たなと思った時に手を水晶にかざしてください。トオルさんは魔力操作を昨夜習得したと思うので分かりますね。では、どうぞ」
ネロンに合図されて、俺は水晶玉に手をかざした。
すると、水晶が一瞬にして砕け散った。
「な…⁈」
ん?水晶玉が砕けた⁈べ、弁償代あるよね…⁈ど、どうしよ⁈
「予想した倍の魔力値です!さ、さすが… ステータスオープンと言って右下にある画面共有を押して私に共有してください。」
トオルはステータスを開き、右下のボタンをタッチした。
すると、目の前に映っていたステータスが遠くに大きく表示されていた。
「はい!これでいいです!では、自分の顔写真をタッチしてください。そして、自分の属性の中で最低で二つ、属性を選んでください。」
俺は言われた通りにすると、攻撃力、防御力、魔力、属性などと表示されていた。俺は属性を開くと、火、水、風、木、土、光、闇、聖と出てきた。…あれ…?普通さん属性じゃなかったっけ?
「ありがとうございます!えーっと、トオルさんは…全属性の持ち主ですね…ってあるわけがないじゃん⁈コホン…すみません取り乱しました。トオルさん、そのステータス絶対に地上では見せないでくださいね見せたらめんどくさいことに巻き込まれますよ…では、トオルさん、一応闇以外は鍛えるということでいいですね?」
「あ、はい…なんかすみません…」
こんな事もあって、属性選びは無事終わった。俺は部屋に戻って休憩しながら魔法の練習をした。魔法は強くイメージするほど強く、大きくなっていける。うまくいくと体にある魔力を外に出す事もできるとのことだ。
「…なあ…トオル…魔法のコツを教えてくれぇ〜」
ディアは今でも飛びかかってきそうな体制で俺にお願いしてきた。
「そ、そう言われてもなぁ…分からないよ…じゃあ、一緒にネロンさんにやり方を
教えてもらう?」
そう言われてもな…俺はまだ初歩の魔法で魔力切れになるくらいだし…ネロンさんに教わるのが一番の鍵だと思うしな…
「…分かった…トオル、一緒にお願いしてくれないか…?お願いだ。」
いや……見た目ゴツいのに、中身はめっちゃ乙女!ワオ。…ってかこの世界癖強ばっかじゃん…もしかして地上?も癖強人間さんいっぱい⁈
トオルは、ずっと魔法、魔剣技、剣技などを磨き続けた。そして、神界に来て一週間が経った時だった。
-コンコン~
「はいどうぞ〜」
カチャ-
「トオルさん、そろそろ地上にトオルさんを送ることになります。こちらでの八日間は地上では五年間となりますので…ちなみに!トオルさんを送る場所は王都、レオナルナ王国の領主、レオナルナ・アルミー・ボウさんの次男となっています。トオルさんはレオナルナ・トルキー・ボウと呼ばれているのでトルキーと名乗って下さい。そして、トオルさんの姉のレオナルナ・ハナカ・ボウさんは好奇心旺盛で弟のトオルさんが好き見たいです。まあ、詳しいことは地上に行った時に表示される「記憶」で調べてくださいね。」
レオナルナ…なんか聞いたことある…日本で八日間が五年間ってどういう時空の歪みになってんの…なんか寂しいな…なんで神様も地上に来ないんだろ…その地上を見渡すためかな…とりあえず、荷物まとめよう。前土魔法が上達して器用っていう称号ついたからそれで俺の人形とか作ってネロンとかにあげようかな。
俺は自分が水魔法で大きな水を放っている姿を目指して土に粘土を混ぜた物を出した。それを器用の称号で形取っていった。
数十分間の奮闘の後〜
「ふぅ…できた〜!」
トオルは二つの人形を手に持ちガッツポーズをした。手の中にある人形は綺麗で、細かい所もしっかりと再現されていた。
そして神界にいる神々からとのお別れの日。
「こちらの転移陣に乗ってください。」
もう神界から離れるんだ…たったの七日間ですごく魔法も上手くなったしな…さようなら!トオルは転移陣に乗った。
「では、行きますよ。いいですか?」
「は、はい…!神界にいる皆さん、たったの七日間でしたが皆さんとの時間は楽しかったです!ありがとうございました!さようなら!」
声と共にトオルはどこかに消えていった。
ディアとの喧嘩も楽しかったな…