治視点
侑を惚れさせよう作戦3、???
皆さん、こんにちは。宮治です〜。
みんな、俺があの日以来侑に惚れてもらおうと色々な作戦を試しとったのは知っとるよな?でも、なかなか上手く行かんくて。
でも、ある作戦が上手くいったんや。
驚かんでな?俺、侑と付き合えたんや。めでたいことにな。
どんな作戦か気になるやろ?笑
それはこれから読み進めてからのお楽しみや。
ちょっと長くなると思うけど、その日の出来事をみんなに見てもらおうと思う。
じゃあ、楽しんでってな〜笑
──────
ピピピッ、ピピピッ、ピピ…
朝の5時。いつもより1時間ほど早くかけた目覚ましの音が部屋中に鳴り響く。
なんでいつもより早起きかって?それは両親が昨日から2泊3日のミニ旅行をしているからだ。
金曜日の夕方に家を出て、日曜日の夜に帰ってくる予定らしい。
親がいない分、身の回りの事は全て自分たちでやらなければならない。洗濯物に掃除、それからご飯作り。
侑は料理が出来ない。まあそもそも俺がやらせないので、単純に慣れていないだけなのだけれど。
そのため俺が2人分のご飯を用意しなければならない。
上記の時刻に起きたのはそのためだ。
朝の貴重な時間を無駄にする訳にはいかない。重い体を叩き起してベッドから出る。
侑はまだすやすやと眠っている。
今のうちにちゃっちゃと作ってしまおう。
鮭のホイル焼きでも作るか。あとは卵焼きもつけよう。汁物は昨日の残り物で良さそうだ。
テキパキと効率よく作っていく。将来の為にも、ちゃんと飯は作れるようにしとかんとな。
侑視点
プリン?く、食ってへんッ!治が自分で食ったんやろ!ぁ、いや、この容器は..俺のプリンやし!嘘ちゃう!…はぁ!?なに馬鹿げたこと言っとんねん!でも残念やったな、さっき歯磨いてもーたからちゅーしてもわからへんで。…ま、ちょ、サムタンマ!!手痛い!押さえ付けんな!顔!顔近い!いやぁぁぁ!!
「ッはっ!」
夢…
「はぁー、ビビったぁ…」
まさか治にキスされる夢を見るとは。朝から心臓バクバクだ。
もしかしたらこれが正夢になったり..
「いや、ないない..」
そんなこと無いはず..
「くそぉ、治め…」
惚れさせると宣言された日から、色々とアピールされた。
正直ピンとこないが、昨日の夜自分からキスしたのは、明らかに治に絆された証拠だ。
このままでは治の思い通りになってしまいそうで、なんだか気に食わない。
ガチャ
「侑?」
「っ!? お、おさむ!!」
「え、なん?」
びびった…
「朝食できたけど」
「あかん!準備なんも終わってへんッ!」
「急がんでええから。急ぐとろくなことになら..」
「あだッッ!!」
「ほら、言わんこっちゃない」
いつもは朝食を食べ始める時間帯なのに、何もやっていないという異例の事態に焦りまくった結果、棚の角に小指をぶつけ、あまりの痛さに転んでしまった。
呆れた顔の治がめっちゃ腹立つ。
「俺は先食っとるから」
バタン..
….ん?治ってこんな感じやったっけ?
もっとなんかこう、心配してくれて、優しくて、甘くて…なんだか今日は呆気ない。
冴えへん…なんかあったんか?
───────
─学校─
その後も何事もなく1日を終えた。
治は宣言した日の前に戻ったみたいだった。ベッタリくっつくこともしなければ、他の男と話していてもお構いなし。キスだってせがまれない。
正直言って物足りない。
俺の事惚れさせるんやなかったんか?
もしかして諦めた?飽きられた?
モヤモヤする。
なんやねん、この気持ち…
「侑」
「ん、」
「そろそろ帰ろや」
「..おん」
話している間一度も目が合わない。
なんでや。嫌われたかな。
そんなん、いやや…
「バス遅」
「そおか?」
時間が過ぎるのが長く感じる。
一行に増えない会話。心做しか避けられている気すらする。
話したい。けど、なんて話しかけてばいいか分からない。
スマホばっか見てないで、俺を見てや。
─家─
帰ってきても治はずっとスマホを見ている。誰かとメッセージをしているようだ。角名?銀?それか北さんやアランくん?
もしかしたら女かも。
なんで?俺ん事好きじゃなくなったんか?
思い切って聞いてみる?でも変に思われたらどうしよう。
「なん?」
「へ?」
「めっちゃ見てきたやん」
「いや、なんも..」
「あっそ」
冷たい。治が治じゃないみたいでちょっと怖かった。
親居ないんやで?いっぱい俺にアピールするチャンスやん。なんでせんの。
愛想つかされた?やっぱり俺の事好きやないのかな。
寂しい。他のやつなんてどうでもええやろ。俺を1番にしてや。
って、治のことめっちゃ好きみたいやん笑
…あーあ、気づいてもーた
────
「俺寝るから」
「おん、おやすみ」
返事は無いまま治は自分のベッドに潜る。返事くらい返せやっていつもの俺なら文句を言っているけど、それどころではなかった。
(リンチャンって誰やねん)
夕食の時、勇気を出してメッセージの相手を聞いたのだ。
「クラスメイトや。気が合うから連絡先交換したんや」
って、それだけでずっとメールするか?
少なくともあっちは治に気があると思う。
ほおっておけば多分2人は付き合う。治が女子と連絡先を交換する時点で何かしら相手に思いがあったと思うから。
いやや。俺を捨てんでや。俺ん事好きになって。また惚れてや。
俺の気も知らんとすやすや寝おって。綺麗な寝顔。これも惚れた弱みよな。
「おさむ、」
頬に手を添える。そのまま上下にスライドさせて感触を噛み締めるように優しく触れる。
好きや。治。ごめん。
遅くなって、ごめん。
触れるだけの、それをキスと呼んでいいかも分からないものを治の唇にする。
俺が治の運命の人で、もしもまだ好きでいてくれたのなら、なにかの物語みたいに目覚めてくれるだろうか。
「ふっ..ひぐッ…」
もう遅い?今更だって思う?
なあ治…
「なに泣いとん?」
「へ、?治…起きてたん、 」
「可愛ええキスで目覚めてもうた。まさか侑からまたして貰えるなんて思ってなかったわ(笑」
「んなっ!…忘れてや、」
普通に恥ずいし、なにより拒絶されないか不安だった。
でも、治の反応は真逆で、ずっとみたかった優しく温かい目を向けてくれた。
「やっと惚れてくれた?」
「..おん、ばっちりな」
治はにんまりと小悪魔的な笑顔を浮かべる。
「やっと両思いやな」
「せやな」
「大変やったんやで?でも、これからは侑を独り占めできるわ」
そう言いながらぎゅーっと強く抱き締めてくる。少し痛いけど、心地よかった。
「なあ、侑」
「ん?」
「痕、付けてええ?」
「ふっふ、ええよ」
肩や鎖骨らへんにちゅうちゅう吸い付かれる。くすぐったくて、少し声が漏れてしまう。
「ん、できた」
「俺もつけたい」
「じゃあここに付けて」
服の襟をくいっと引っ張ってみせる。
「お揃いがええの?」
「ええやろ?」
指定された場所に付けていく。治ほど上手くはないが、なんとか付けることができた。
「治」
「ん?」
これからも、ずっと
「愛しとるで」
END
1週間サボってしまってすいません😭😭
コメント
6件
流石治、1枚上手だったか… 作戦がもうなんか、大好き(?)なんならもっと侑を惚れさせてもいい気がする!!!!!で甘々にさせる!! のを妄想しましたね🫣💕 とりあえずRanが神だということはわかった(?)まじ最高すぎた😘😘嫉妬してる侑が可愛いしもっと嫉妬させてほしい(( 次も待ってます🫰💕
嫉妬する侑様最高っすよ😇 えっとー、墓もらってもいいですか?
あ、この作戦多分冷たくしたり距離置いたりしようだな(?) って思ってたらそうだったな腐腐ッッ まじ嫉妬?してる侑がかわええし何よりあの作戦を実行している間僕はと言うと親に隠れて口角を上げながらどっか吹っ飛んでいきました(??) 治貴方やっぱ頭いいな(?)最高過ぎる💕💕あ゛ーーーーーーー栄養補給すぎるッ!😘😘💕 次も待ってますん🫵😌