「結構広いですねぇ〜」
サーフィーは周囲を見ながら主人に言った。
「そうかい?そう言ってもらえて嬉しいよ。」
笑顔で言い返す主人を横目にクルルはグルに小声で言う。
「女装なんて長々としたくないですよ…
さっさと終わらせましょ?」
クルルの目には涙が滲んでいた。それにグルは少し考える。
「うぅん…そう言われても…」
「…よし。ならお前は帰れ。」
何かを思いついたかのようにグルはそう言ったのだ。
「えっ…それは悪いですよ。」
「いいや。帰ったことにしてどっかに隠れろ。」
「あ、そこで情報交換…みたいな?」
「そうだ。だから隠れてろ。俺がうまく言っとくから。」
こうしてクルルは帰ったことにした。
ここからサーフィーが攻める。
「ねぇ…主人さん。お風呂って何処ですかぁ?」
「えっ…」
服を少し脱いで主人に問いかける。
それに主人は耐えられなかったのか
風呂まで一緒に入って行った。
(ふふふ…たとえ裸でも体は男。絶叫だね…)
サーフィーは、しめしめと笑っていた。
「さぁ、入ろうか。」
「はいっ!」
胸から下までタオルを巻いてサーフィーは主人と風呂に入った。
主人は下だけタオルを巻いている。
「体洗おうか?」
「えっ!いいんですか?」
サーフィーはニヤリと笑う。
「あぁ。いいよ。」
主人もニタニタとして体に触れようとする。
(ふふふ。どんな反応するかなぁ?)
サーフィーは少し胸のあたりのタオルを下げた。
丁度そのとき、主人がサーフィーの肩に触れた。
本来ならこの時点で分かるはずだ。
(ん?おかしいな。全く動じない。)
「はぁはぁ…」
絶叫どころか興奮している。
それにサーフィーは体を震わせた。
(どういうこと?!待って…これはヤバい。)
(武器もないし…このままじゃ…)
少しずつサーフィーの顔が青ざめてきた。
それと同時に主人は下まで手を回そうとする。
「やっ…辞めてください!」
サーフィーはすぐに主人から離れ、そう言い放つ。
主人はニタニタと笑いながらタオルを取って近づいてくる。
「君が誘ったんだよ?」
「えっえっえっ…」
「イギャァァァァァァ!!!」
家中にサーフィーの悲鳴が鳴り響いた。
それを不思議に思ったグルは急いで風呂場に行く。
「どうしたの?!アロン!」
グルの見た光景はまるで地獄絵図のようだった。
裸の主人に逃げるサーフィー。
グルは怒りが腹の底からクツクツと湧き出していた。
コメント
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主人他にも人いるのに襲おうとするってすごい精神だな