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『 ねぇ 、次いつ会える ? 』
「 きもいか 、笑 」
何度も何度も打っては送る手前で消して 、
送信までたどり着けないままぐだぐだと引き摺る 。
何度も何度も君の顔を思い出して 、
準備はするけどドアノブはまわせないまま 。
「 どうしてかなぁ 、 」
「 寒っ 、ねぇ寒くない ? 」
「 べつに? 笑 真帆が寒がりなんでしょ笑笑 」
「 ねーなにそれ 笑 」
ずっと前の会話を思い出した 。
年は同じはずなのに 、君は私を子供みたいに扱ってからかうのが好きだった 。
でも私も私でその扱いに満更でもなく 、内側にはきっと喜んでいる自分がいた 。
あの頃は幸せだったんだなぁ、なんて
会えない時間が過ぎていくまま私の時間も同じ様に過ぎていって
今は思い出や記憶を辿ることしか出来なくなった 。
更新しなくなった私と君との思い出は 、きっとこのまま君の中で廃れていくんだね 。
思い出したって君はもう隣にいないけど 、
それでもここに来たら君を求めてしまう 。
太陽が沈みかけ 、反対側から月が出てきたころ 。
まだ夜には満たない 、うんと明るい頃 。
昼なんかよりもずっと明るいってくらい輝いてる 、そんな時間 。
この公園の前を通ってはベンチに腰をかけて
子供の声が消えるまで 、私は誰かを待ち続けた 。
この公園は私にとってすごく思い入れの深い場所で
君はこの公園を覚えているのかすら分からないけど
よく二人で色んなことから逃げ出してはここにきて
星が見える夜まで 、他愛もない話をしていた 。
時には静かに座って言葉を交わさないままなんて時間もあったかもしれない 。
私にはその無言さえも心地よかったけど 、君は ,,,
考えれば考えるほどキリがないと 、気付いたって私はまだ飲み込めない 。
きっとずっと子供のままなんだろう 。
「 分かってるよ 、 」
君は私のそんなところに愛想を尽かしてしまったのかもしれない 。
でもそれでも私は君が好き 。愛してるから今こんなに苦しいんだって 。
君にたくさん泣かされて、君とたくさん泣いて
君にたくさん笑わせられて、君とたくさん笑って。
思い出が一番濃いのは、感情がのってる時間。
そうだなぁ、思い出すならあの花火の日。
この公園の奥の岸辺で花火をやるってチラシを見た。
君とは岸辺まで行って花火を間近で見るつもりだったんだけど君が人混みを嫌がった。
だからこの公園から、次々に上がっては咲く花火を二人で見つめてたんだよ。
こんなに離れてたって、花火の匂いはつんと鼻をつくように香った。その香りはまだ鼻の奥に残ってて、思い出す度に瞼の裏で花火が上がる。
私も相当幸せな脳をしてるんだって、思わせられるけど。
_私は君にいつ会える?
君の顔を見られるのはいつ?君の声を聞けるのはいつ?君とまた話ができるのは、いつ?
時間の経過と共に焦りも生まれて
あれが別れ話だったなんて私は理解できてなくて
だから君にしっかり終わらせて欲しくて。
といっても本心はそんなものじゃない。ただ信じたくなくて、理解できてないというのを理由にもう一度君と話がしたいだけ。
私はずっと変わらない。君が私を好きだった頃から、私はずっとこんなんだから。
変わらないはずなのに。
「 真帆はほんとにからいの苦手だよな 」
「 うーん 、なんでかなぁ、、、あ !心の中で子供舌ってばかにしてるでしょ!」
「 してないしてない笑 かわいいよ 。 」
君の甘くて低い声、大好き。
おしゃれにさほど気をつかわないからか香水はつけない。使っているシャンプーと、ボディソープそのままの匂い。そんな君の匂いも、大好き。
きっとだれよりもなによりも、ずっとずっと君のことが好き。
誰よりも、一番強く。
ねぇ、会いたいよ。
行きたいよ。
また、君と一緒に花火をみて
綺麗だねなんて言い合いたいの
手を握りしめて人混みの中引っ張ってくれたでしょ
また私を連れ出してよ。
「 、、、なんてね。 」
泣きそうになりながら口を噤んだ。
空を見上げていたらいつの間にかたくさんの星が浮かんでて
ちょうどそのとき、流れ星が流れたから。
そっと、お願いした。
『 君のところに行きたい。 』 って。