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午前0時を過ぎた校舎の廊下は、まるで迷宮のように変貌していた。
6人は一歩一歩、慎重に足を進めた。
「この学校、いつもと違う…廊下が延びてる気がする」舞がつぶやく。
「まるで、どこかに誘い込まれてるみたいだ」秋冬が警戒する。
天音は前を見据えながら、スマホのライトを頼りに歩いた。
「焦らずに、みんなで分かれて探そう」
だが、分かれた途端、不安が増していく。
天音は海里と組み、教室の奥にある音楽室へ向かった。
音楽室のドアを開けると、古びたピアノの鍵盤が静かに光っているようだった。
しかし、それは幻覚のように感じられ、息を飲む。
「ねえ、これ…見て」海里が指差した先には、床に落ちた赤い布切れがあった。
「これって…血?」舞い上がる心臓を抑えながら天音は近づいた。
その時、遠くから誰かの叫び声が響いた。
「助けて!」敦司の声だ。
天音は急いで音楽室を出て、叫び声の方向へ走った。
廊下の曲がり角で、櫻井敦司が壁に押し付けられ、赤い人の影に追われていた。
「敦司!」天音は叫びながら駆け寄った。
「早く、ここから離れよう!」
だが、赤い人は静かに二人の間に割り込んだ。
「カラダ…まだ見つからない…」その囁きは冷たく、凍えるようだった。
敦司は何とか赤い人の腕から逃れ、天音と海里と合流した。
「あの布切れ、赤い人のカラダの断片かもしれない」敦司が言う。
6人はそれぞれ見つけた断片を集め、次第に繋がりが見え始めた。
「私たちの命は、ひとつじゃない。バラバラになってる」舞が言った。
「この学校のどこかに、全てのカラダが隠されている」秋冬は冷静に分析した。
天音は決意を新たにした。
「明日を取り戻すために、私たちは協力するしかない」
だが、時間は無情に流れ、再び午前0時の鐘が鳴る。
次に目を開けたとき、6人はまた同じ恐怖のループの中にいた。