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「……これは、恋じゃ……ありません。身体が……勝手に反応するだけです……っ」
脱ぎかけの蓮のシャツを少し引っ張りながら、理央は吐き捨てるように言った。
乱れた髪と頬の赤みが、言葉とは裏腹にすでに“感じている”ことを物語っている。
でも、絶対に認めたくなかった。
「そっか。俺は恋、してるけどね」
蓮はいつも通り、にこっと笑って――
そのまま、理央をやさしく抱きしめた。
「……っ、なんなんですか……そういうの……ほんと……意味が分かりませんっ……」
理央の声が震える。
「だって本当のことだし。理央のこと、めっちゃ好きだよ」
「……うるさい……」
反論したくても、背中を撫でる手が優しすぎて、息がこぼれる。
唇に落ちてくるキスも、舌を絡められるのも――拒めない。
「ん、っ、ふっ……やぁ…っ♡んんっ……」
首筋、耳、鎖骨、胸――
蓮は理央の身体を知り尽くしたように、どこを触れれば理央が震えるのかを正確に撫でてくる。
「理央、今日は座ったまま、してみようか」
「っ……また変なことを……っ」
「こっち向いて、座って。俺の上」
「な……っ、バカですか……っ!?」
「バカでも理央のこと好きなんだもん 」
蓮が軽く引き寄せて、自分の上に理央を座らせる。
対面座位――脚を絡ませるように密着して、身体を重ねていく。
「んあっ……あ……っ、んっ……」
蓮の熱が、ゆっくり理央の中に埋まっていく。
「ほら、俺の顔、ちゃんと見えるでしょ」
「……っ……やだ……っ、見ないで……!」
「見せて。理央の全部、ちゃんと」
そう言って、蓮の指が理央の頬を撫で、涙の粒をそっと拭う。
「や、っ、なんでそんなに……っ、優しい顔……っ……っ」
理央は蓮の肩に手を置き、必死に距離を取ろうとする。
でも蓮はその腰を抱えて、少しずつ動かし始める。
「ん、や……っ、あ、んっ、やめ……っ、うっ……」
「理央の中、めっちゃあったかい……ずっと、こうしてたい……」
「……バカ、っ……それ、恋人が言うセリフです……っ」
「だって俺、理央の恋人になりたいんだー」
「っ、ふざけ……っ、う……っ、はぁ……っ」
理央の目はだんだん潤み、体を揺らすたびに快感に震えていく。
「ねえ、理央。嫌なら言って? やめてって」
「……っ、やっだけど、やめてほしくはないです…っ」
「じゃあ……俺のこと、好き?」
「……好きじゃ、ない……ただ……っ、身体が……っ」
「うん、でも心もちゃんと感じてるよ、ね?」
「……っ……う、うるさい……っ、もう…っ、ほんと……わかってない…!!」
最後の言葉は、涙まじりの呟きだった。
けれど言葉とは反対にその身体は、蓮をぎゅっと抱きしめて離さなかった。