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リスカを始めたのは、15の頃から。
イジメとか、家でもいろいろあって、もう生きてたくもないって思ったから。
だけど、死ぬって言っても、どうやったらいいのかよくわからなくて、試しにドラマとかで見たやり方で、手首をカッターで切ってみた。
死ねるほど深くなんて、怖くて切れなかった。
ただ血だけがだらだらと流れて、あたしはそっちの方にびっくりして、あわててティッシュをあてて血を止めようとした。
そしたら、ティッシュが血でくっ付いて取れなくなっちゃって。
水道で必死になって洗い流してる内に、ふっと我に返って、
何してるんだろう……と、思った。
死のうとして、なのに血を止めようとして、その上、血でティッシュをこびりつかせてるような自分が、みっともなさすぎて情けなくて笑えた。
けれど自分自身を傷つけるっていう行為に、どこにもぶつけようのなかった気もちの行き場をなんだか見つけられたような気がして、それからリスカは何度かくり返した。
リスカをしながら、いつも伸ばした刃の鋭さを眺める度に、もうこんなことやめようとも思って、でもやめることもできなくて、あたしは泣きながら自分を傷つけ続けた。
痛くて、そして辛かった。
できるなら、リスカなんかやめるきっかけが、あたしは欲しかった。
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