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大好きな母の手とは違くて冷たいけど暖かい手。
「夜ご飯よ。食べて。」
母は私にご飯をくれるとき、いつもニコニコしている。そんな母の笑顔がずっと続くといいなと思い母が頑張って作ったご飯を食べた。ご飯は私が舌を火傷しないように冷たくしてくれていた。ほんのりと薬品の香りがする。段々と気分が悪くなってきたが料理下手な母が私の為に作ってくれた料理を残す訳にはいかない。手を少し止めると母が私に食べさせてくれた。母はきっと誰にも自分の手で食べさせた事がないのだろう。ほぼ押し込む様な形で食べさせてくれた。目眩と吐き気が止まらない。時々そうなる。早く寝ようとしたが吐き気で中々眠れない。『早く寝れます様に』私は自分で唱え、夢に落ちた。