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ローズ「高校へ入学したゲイシーだけど、入院治療により4回の転校を繰り返したよ。高校3年の時に退学になってしまったわ。そして職業訓練学校に入学した彼は優秀な成績を上げたことで、教官の助手として事務室で働くよう勧められるの」
パル「おお、すごいな」
ローズ「その頃には父からの虐待は減っていき、ゲイシーは少しずつ父とうまくいっていると感じたよ」
パル「よかった……。安心したぜ。なんだかんだ優秀だし、父親も認めてくれるといいな」
ローズ「そんな時。兵役審査の際、病歴により兵役免除になると、父は再びゲイシーを罵倒するようになるよ。さらに18歳の時。彼女とことに及ぼうとした時、意識を失ってしまうの。それを知った父は激しく罵倒し、嘲笑したそうよ。それでも彼は家族のことを愛していていつか父に認められようと、父が応援している民主党立候補議員を応援したりと必死だったの」
パル「訓練学校で優秀な成績を収めたことも、父親に認められたい一心で必死に頑張ったんだろうな。今の情報だけだと、本当に健気で良い子だぜ」
ローズ「20歳の時にゲイシーは車を借りようとして口論になり、『もうあんたにはうんざりだ!』と言って家を飛び出したよ」
パル「ずっと認められるために頑張ってきて、自立できる年齢になったから吹っ切れたんだな」
ローズ「向かったのはラスベガス。まず職を探したわ。着いた場所は葬儀社で、遺体や材料を病院から運ぶ安置所のアシスタントの仕事だよ。そこで死体に防腐処理を施すために血抜き等を手伝ったの」
パル「なりふりかまってられないし、働けるだけマシって奴だな。誰もが嫌がるだろうし、必死さが窺えるぜ」
ローズ「夜は死体を安置している処理室の隣にある簡易ベッドで寝起きしたの」
パル「流石にちょっときついぜ」
ローズ「後にこのことをマスコミに『若者の死体を見ると胸が疼き、それも少年の死体だと異様な感覚に支配された。仕事に慣れてくると、自分の気に入った少年の死体の遺体が入った棺中に潜り込み、死体の皮膚に身を寄せていた』と報道されていたよ。ゲイシーはこの報道に対して『遺体安置所に住んではいたが、遺体と一緒に寝たことや死姦したのは大嘘であり、馬鹿馬鹿しい』と一蹴りしているわ」
パル「マスコミはあることないこと言って盛り上げようとするし、印象操作だってお手のものだろうぜ」
ローズ「仕事を辞めて3ヶ月経った頃、母がゲイシーを引き取りシカゴへ戻ったよ。シカゴに戻ると、ビジネスカレッジに入学。そのまま卒業したわ。卒業後は大手靴会社の方のセールスマンとして就職すると、そこで頭角を現し抜群の営業成績で管理職になるよ」
パル「やっぱり学業や仕事の面では、すごく優秀だな」
ローズ「更には管理職をこなしながらも合衆国青年会議所の有力会員となって、会議所のセールスでも優秀な成績を納めるわ。2年後には州全体で3番目の活動実績を上げたとして、第一部部長に就任するよ」
パル「優秀も優秀なんだぜ。何というハイスペックだな」
ローズ「1964年22歳の時、マリリンワイヤーズと結婚してアイオワへ移住するよ」
パル「幼少期はあれとしても、普通に良い人生が送れそうな感じなんだぜ」
ローズ「彼女の父親は地元では有名な実業家で、ゲイシーはKFCのFC店3店舗のマネージャーを兼任するようになったよ。マネージャーもやりつつ以前と変わらず青年商工会議所でも積極的に顔を出して、周囲から高く評価されたの。青年商工会議所の次期会長選出が確実現されていたわ。そんな彼を周囲は敬意を込めて、眠らない男ゲイシーと呼んでいたよ」
パル「そりゃそうだ。マネージャーで店舗3店やりながら、青年商工会議所でのセールスや活動もトップの営業成績なんて意味がわからないぜ」
ローズ「ついには会長候補に上り詰めるよ。これほどまでに働いたのは、父に認めてもらいたいという気持ちがあったからだそう」
パル「それほどまでにゲイシーにとって父は、大きな存在だったんだな」
ローズ「2人の子宝にも恵まれているよ」
パル「まさに順風満帆な人生だな。幸せの絶頂だったんだろうね」
ローズ「父とも和解し、自分のことを一切認めてこなかった父もついにはゲイシーのことを認め始めていたそうだよ。そんな時、彼は捕まってしまうわ。青年商工会議所会員の15歳少年ドナルドにポルノ映画でも見ようと誘って、地下室で関係を持ってしまうよ。事が済んでからゲイシーはドナルドに金を払った。それから2人は頻繁に取引をしていたそうだよ。必ずゲイシーは帰り際にお金を渡していたそうなの。そして会頭選挙を目前に控えた時、ドナルドがゲイシーを訴え反自然性交の容疑で逮捕されたわ」
パル「ええええええええ!?なんでなんだ!?」
ローズ「金の無心をして断られたドナルドが通報したんだよ。ここでドナルドが通報した理由なんだけど、諸説あってどれが正しいのか判断できなかったんだよね。日本の記事ではこのように書かれていることが多いけど、海外ではそう書かれていないんだよ。海外での逮捕の理由はこうだよ」
ケイシーはドナルドを家に呼び出し、性的暴行を加えた。ドナルドはそれを父に話した。すると父は警察に通報し、ゲイシーは逮捕された。
逮捕された時ゲイシーは知り合いの少年に金を払い、ドナルドを殴るように命令。証言を妨げようとした。
その青年は逮捕されたゲイシーが命令したことを証言。
ゲイシーは精神鑑定を受けるよう命じられて、反社会性パーソナリティ障害であると診断された
反社会性パーソナリティ
・衝動的に行動する
・社会的、金銭的な責任を果たさない
・相手や社会を責めて自分を正当化する
・他者への共感にかける
など
ローズ「っていうのが海外の記事で書かれている逮捕理由だよ」
パル「うーん。こういうのはあまりわからないぜ」
ローズ「ちなみにその後、店長になっていたゲイシーはアルバイトの少年たちに常習的に手を出していたことも発覚しているよ。その当時、アイオワでは同性愛は犯罪だったの」
パル「でもそれだけで10年ってかなり重いと思うぜ」
ローズ「そう思うよね。実は結構重罪だったりするんだよ。終身刑もあり得るレベルだったわ」
パル「マジ!?どういうことなんだ」
ローズ「まあ、神に冒涜していると考えられていたって言われれば納得するでしょ?」
パル「なるほど。わかりやすいな」
ローズ「趣旨とはずれちゃうし長くなりすぎるからここでは説明しないけど、ソドミー法やローレンス判決とか調べればその辺りはすごくわかると思うよ。現在では人それぞれの多種多様が認められてきてるから、犯罪ではなくなってきてるわ。でも一部では犯罪とされているの」
パル「早く世界的にも自由に恋愛することが認められるといいな」
ローズ「1968年12月3日26歳の時。ゲイシーの有罪判が下された際、妻のマリリンワイヤーズは離婚を請願したよ。離婚は受理されて、親権もマリリンワイヤーズが獲得したわ。ゲイシーはこの時、こうコメントしているよ」
結婚生活の数年間、私はとても楽しんでいました。それはとても暖かさに包まれ、とても素敵な気持ちでした。私の妻にも満足していました。
私には妻がいて2人の子供がいました。私は仕事があり、富がありました。
なぜ私が外に出て、子供と関わるように思うのですか?
パル「一瞬で全てが終わってしまったんだな。罪を犯すということは今まで築いてきたものを全て一瞬で無に返すんだぜ。絶対にだめだ」
ローズ「更にゲイシーに不幸が襲うよ。1968年のクリスマスに、自分を認め始めていた父が失意の中この世を去ったよ。ゲイシーがそれを知ったのは、亡くなってから二日後のことだったの」
パル「最も尊敬していたし、愛したであろうと人の最期を看取れないって悲しすぎだぜ」
ローズ「ゲイシーが父の死を知ると、泣きながら刑務所職員の世話になっていることを嘆いたそうよ。父親の葬式に行けるよう頼んだが、当然のように拒否されるわ」
パル「しょうがないけど、本当につらかったんだろうな。罪を犯した自分が悪いぜ」
ローズ「ゲイシーは目標を失ってしまったよ。でも眠らない男ゲイシーは、ここで終わらないよ。いつからゲイシーはここで終わると錯覚していた?」
パル「なんだと……」
コメント
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ああ、この第2話…すごく複雑な気持ちになりました。幼い頃の虐待、父親に認められたい一心で努力し成功していく姿は本当に健気で「いい子だな」って思って読んでいたのに、まさかの少年への性的暴行と逮捕…。パルが言うように「一瞬で全てが無に返る」怖さ。父の死を刑務所で知り、泣きながら葬式にも出させてもらえない場面は胸が締め付けられました。罪は罪だけど、この人の人生の悲劇性がひしひしと伝わってきます。続きが気になるし、怖くもある…。