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莉心(歌心)side
「こ、高校に…?」
いきなりきた上司の電話に、何事かと身構えれば案の定これだ。
「…えーと、精神外科行きます?」
「私は正常だ。それより氷室。高校に通え。手続きはしてある。」
「はぁ…」
いやいやいや。
事情を聞いてみれば目立ってはいけない身なのに、この年齢で高校に行っていないとそれだけで怪しまれるから、と。
名前は偽名にすることも出来たそうだが、もう顔を使い分けるのも疲れたのでトリプルフェイスでとどめておきたく、本名で行かせてもらった。
……んで、(めんどいから飛ばして)放課後
「歌心ちゃん、今からポアロ行かない?」
ちょっっと、タンマ。
おいおいおい
いや、やばいやばい。かつら被って髪の長さは変えてるけど、逆にいえばそれしかしていない。
変装とはとても呼べないレベルの。これは1発でバレますって。
「いいから行こう!」
…ちなみに、今こうやって誘ってくれてるのが
さっそくお友達になりました毛利蘭さんと鈴木園子さんです。
はい、みなさんお察し(?)の通り
あのコナンくんの正体である新一くんの同級生ですね、はい。
え、なんで知ってるっかって?
…いつもの心読むやつだよ☆
「ごめん、今日はちょっと用事が……」
「え〜っ?行けないの…?残念……」
「ポアロの安室さんに会わせたかったのに……」
それが原因なんだよごめん
「…もしかして、私たちと行くの、嫌…?」
「そんなわけないじゃん!」
「ほんと!?それならよかった!」
私こーゆーのに弱いんだよ。
しかもこれ、いつか絶対に行くはめになるやつ?
…なら、面倒な用事はさっさと済ませるに限る!
「…あ、やっぱり行けるかも!今から行こ!」
「え、ほんと!?やった!!いこ、歌心ちゃん!」
in ポアロ
「いらっしゃいませ!」
「こんにちは、安室さん!」
「おや……見ない顔ですね。そちらの方は?」
さっっそく顔見られてるし。見ない顔ですねとか絶対嘘だろ見覚えしかないだろ!!
…ふぅ。一旦落ち着いて。ポーカーフェイスは大事!
「こちら、今日私たちのクラスに転校してきた…」
「氷室 歌心です。」
安室さんがこっちみてるよ絶対目笑ってないよ、ねぇ!
「歌心さんですか!僕は安室透です!」
知ってます…じゃなくて、
「そうなんですか!噂通りかっこいい方ですね!」
「それは光栄です。」
その営業スマイルやめて怖いから
いっその事普通に睨んでくれた方がましかm…いや、
コナンくんが素で充分怖かったわ。
コナンくんであれなら、黒の組織かつ公安に所属している安室さんは……
(考えただけで背筋が……)
私は莉心としてよく来ていた時に気に入っていた当店のメニュー、ハムサンドを食べながら、
どうにかこの安室さんの恐ろしすぎる視線から逃れないと、と試行錯誤していた。
そうやって考えていることを数分後、私は大いに後悔することになる。