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騎士(シュヴァリエ)×将校 (ツツ)
[チョコ]、将校さんは同一人物。
チョコはコードネーム。
変わらない日常から変わってしまった日常。
「設定」
将校 : マフィアの役員。恋人の騎士の事は愛している。でも異常な程に愛が重い騎士には少しだけ呆れている。
騎士 : 将校の事ならなんでも知っている。マフィアの役員ってことも。将校の事を愛してやまない。将校に殺されるなら本望です。
* 今日は、冬だからなのか風がとてもつめたく頬を刺してくる。今日は…12月18日。もう少しでクリスマス。そんな所で、カラン…♪と扉の開く音が。扉の開く音がし、反射的に振り返ると反社会的な姿をした男性が立っていた。そのまま、私は問いかけた。
「いらっしゃいませ。どんな、依頼の内容で。」
『嗚呼、態々ご丁寧な対応をありがとう。キミが噂の[チョコ]くんかい?』
「…はい。チョコです。」
嗚呼、なんて愚かだ。何故私はそんな依頼を受けてしまったのだろうか。あんな事になるなんて知らずに私は応えてしまった。
『そうだ、騎士さんを、処理して欲しいんだ♪』
「ぇ、…っ?」
依頼人の騎士さん、という言葉で思わず、間抜けな声が出てしまった。んん、と咳払いをしてはそのまま依頼人へ問いかけた。
「失敬、騎士、とは誰でしょう。」
『んー、団長さんだよ。ツカサ、っていうんだけど…』
ツカサ。それは私の恋人のお名前。私の恋人を、私の手で殺.めるとなると…厳しくなりそうだ。
「…嗚呼、ありがとう、ございます。」
『いえいえ♪何日後に処理できそうかな?』
貴方は、脳天気だな。どうせ、私の事が嫌いなこと、知っているのに。態々恋人を利用するなんて。なんて言える訳もなく、考えて、考えて。恋人とのたのしいひとときを壊すのなら…と思ったのか、
「1週間、待っててください。」
なんて声を掛けた。そのまま依頼人さんは驚いたように、
『早いね。ありがとう。たすかるよ。』
なんて言って扉へ向かい、自身にヒラヒラと手を振りながらも『ばいばーい』なんて。
はあ、なんて愚かだ。もう、今日は、サイアクな日だ。そう考えながらも、家へと帰ってすぐにベットへ飛び込み、嫌な事は忘れる様に眠りへと着いた。
… しょ…、さ…ん!
『将校さん!』
「っ!?…は、ツカサ?」
私の名前を呼ぶのだから、何事かと思って慌てて起き上がった。でも、瞳に映ったのは可愛らしい恋人。依頼人の言っていた[ツカサ]さんなのだから。
『もう、いつまで寝ているんですか、?』
「…、すまない。」
嗚呼、思ったよりもしんどいに決まっている。あと7日。頑張るしかないのだから。
* 一日目 .
『ね、将校さん!』
「…、可愛らしいな。」
今日は可愛らしい恋人と、お買い物に行った。喜んでくれたのならいいのだが。恋人はとても楽しそうに笑っているみたいです。心の奥から、何か安堵が込み上げてきた。やはり、貴方を殺.すなんて事出来やしないだろう。
* 二日目 .
『将校さん、』
「嗚呼、ツカサ。映画、見に行こう。」
残り少ないひとときを、精一杯楽しませるために、貴方にはとびっきりの感情がぐちゃぐちゃな愛を渡そうじゃないか。貴方は、いつも愛を込めて、叶えて、素敵な方だ。なら、なんでこの依頼を受けたのだろうか。
* 三日目 .
「なあ、ツカサ。」
『将校さん♪』
嗚呼、可愛らしい返事。可愛らしい手。もう、四日後にはお別れなのに。別れたくない。置いていかないでくれ。なんて、もうとっくに貴方に依.存、しちゃっているみたいなのに。嗚呼、私の恋人さんへ。愛してるという気持ちを込めて口付けを落として。
︎︎* 四日目
『んー、なんでわかってくれないんですか!!』
「すまな、い…」
嗚呼、この喧嘩も、これでお別れだな。大好きだった。好きだ。もう、会えないと分かっているのだから。知らない。もう、いいんだ。大好きです。あと三日で、消えてしまうと思えない程には。
* 五日目 .
『…いつまで拗ねてるんですか、』
「む、もう、しらん。」
嗚呼、可愛らしい。眉をしゅん、と下げ、仲直りの口付けをしようとする貴方は、とても愛おしく見えてしまう。あと、二日。嗚呼、勿体無い程の愛を捨てるなんてこと、出来ないのになぁ。
* 六日目 .
『しょーこさん…』
「ふは、今日は甘えたモードか?」
嗚呼、いつから、どうして。貴方と居る時は心臓の鼓動が高く、早く動いてしまう。嫌だ。止まってくれ。貴方は今日、甘えたがりになってくれたな。なんて愛おしい。好き。貴方のことを愛してやまない。嗚呼、でも、明日でこの日常もおしまいだから。
* 七日目 .
「メリークリスマス。プレゼントは私だ。今日はツカサの好きにしてくれ。」
『…将校さん、!』
嗚呼、甘くドロドロに溶かしてくれる貴方が大好きだ。愛している。口付けで甘く溶かされて…夢を見ているみたいに欲に溺れさせられて。激しく抱かれた後には、こんな声が聞こえてきた。
『ね、将校さん!』
一気に現実へ戻される。
「…ぅ、ごめ、んな、さ」
突然、涙がボロボロ零れてくる。何故、泣いているのか。もう、早く楽にしてくれ。
『えっ、ちょ、ほら、将校さん、泣かないでください。』
「でも、…でもっ、、!!」
嗚呼、感情に身を任せて私は愚かな行動をしてしまった。
「…すまない。ツカサ。守れなかった。最後まで愛してあげられ無かった。最後まで好きで居られなかった。この手で殺.めてしまってすまなかった。嗚呼、愚かだ。」
涙をボロボロ流しながらも愛しい恋人に謝罪の言葉を述べた。許してくれるなんて、一言も言われていないが。
『私は満足ですよ。可愛らしい姿で、愛してくださって。ありがとうございます。』
そんな事を言われたのならもう、泣くしか無いじゃないか。もう、遅いんだ。[カチャ]、という音を鳴らしながらも銃口を頭へ押し付けた。さん、に、いち。
…部屋中に大きな音が鳴り響いた。なんて愚かなことをしてしまったのだろう。もう、取り返しが付かない。
「大好きだった。」
恋人だった貴方に額にちゅ、と口付けをして。宝石を扱うような、どこか丁寧に扱った。
「…今、迎えに行くからな。」
そうやって、[チョコ]は自分の頭を撃ったのだとか。
END2 「 初恋泥棒。 」