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「………!!な…何だと…!!!?」
「もう海軍はあなた達の敵に回ってるんです!!
お願いです!!この縄を解いたら二人を助けて下さい!!
二人は僕の命の恩人なんです!!あなたに海賊になれとまではいいませんが
ルフィさんが強いというのは本当です!!エマのパンチもすごく強かった!!三人が手を組めば、きっとこの町からだって逃げ出す事が出来るでしょう!!逃げてください!!」
コビーが縄を解きながら話すと、ゾロは何か考えるように口を噤んだ。
コビーの脳裏には先程ヘルメッポを殴った二人の姿がフラッシュバックし、必死にゾロに頼み込んだ。
ゾロはさっきの麦わら帽子二人組が、俺のためにそんなことしたのか?海軍基地に乗り込んだ時も同じことを思ったが、馬鹿すぎる。でも今はその二人の馬鹿さが頼もしく思えた。
すると、ガチャっという音とともにザッと銃を構えた海兵に囲まれる。
「そこまでだ!!モーガン大佐への反逆につきお前達二人を
今この場で処刑する!!」
「「!!?」」
ゾロは歯を食いしばり、コビーは絶望で再び倒れそうになっていた。
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「この部屋だな!!」
『ルフィ、あったよ刀』
「あっほんとだ、あった!!刀っ!!」
ヘルメッポの部屋の扉をバンッと開けると共に三本の刀が壁に立てかけてあるのを見つける。
「でも三本もあるぞ、おいゾロの刀はどれだ」
『ん、気絶してる。とりあえず三本とも持ってこ』
「それもそうだな、刀は任せていいか!ん?」
気絶してるヘルメッポを他所に、二人で話を進めていく。
三本の刀をエマが取ると、ルフィは何かを見つけたかのように外を見る。
「磔場でなんかやってる…」
『あれコビーだよ』
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「基地を取り囲め!!あの麦わら二人組は絶対逃がすんじゃねェぞ!!!
面白ェ事やってくれるじゃねェか…てめェら四人でクーデターでも起こそうってのか?
ロロノア・ゾロ…てめェの評判はきいてたが、このおれを甘くみるなよ。貴様の強さなどおれの権力の前にはカス同然だ…!!!
構えろ!!」
「「!!!」」
とうとう海軍大佐直々に処刑が行われるようで、無数の銃口がゾロとコビーの二人に向けられた。
未だ磔にされているゾロと、戦闘経験ほぼゼロのコビーに逃げる術はない。
ゾロの脳裏には、過去の友達との約束がフラッシュバックした。
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