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遥

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137 - 宿泊学習-バス9

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2025年03月12日

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衝撃の事実が発覚した時、前から先生の声がした。


先「そろそろ着くから降りる準備しとけ〜」


もうすぐ着くらしい。

外の景色はいつの間にか田や畑、森や綺麗な川があるところを走っていた。


何もない、といえば何もないんだけど。

でも空気良さそう。


降りる準備をするため、みんながそれぞれ自分の席に座り直してリュックを抱える。


私も同じくリュックを抱え、窓に顔を向けて綺麗な自然を眺める。


すると自分の顔のすぐ後ろに人の気配を感じた。

蒼くんがこちらに寄りかかる形で少し身を乗り出して指を指す。


蒼「あ、見てあそこ。サギかな?白い鳥いる 」


蒼くんは窓の外の鳥を指差して私の耳元で喋る。

蒼くんの綺麗な声がすぅっと耳に入ってくる。

..顔…ちかい。


は「あ、蒼くんあの…顔、近い..」

蒼「あっごめ」


蒼くんはハッと気づいて私からサッと離れた。

意図していなかったからか、蒼くんの頬は少し赤くなっていた。


私も男の子とあんな距離感でいたことないからか、顔が少し熱を帯びていたのがわかった。


蒼「…..ごめんね、嫌だった?」

は「嫌とかではない、全然!あの、ちょっと恥ずかしくて」


蒼くんがさっきの話を聞いたからか、私に対して慎重になっている。

その緊張が空気から伝わる。


は「本当だよ、私、蒼くんや雪くんのこと好きだから」

蒼「えっ」

は「夕海や涼風くんも。みんな優しくて好き」


驚いたようにこちらを見る蒼くんににっこり笑って言うと、安心したように蒼くんははぁ、と息を吐いた。


蒼「ありがとう、俺もはるちゃん好きだよ」


蒼くんもそう返してくれた。

他意のない返事なのは分かるけど…


は「それはちょっと告白みたいだから誤解されてしまいますよ蒼氏」

蒼「!」


蒼くんは「もうだめだぁ〜」と顔を覆って項垂れた。


蒼氏、意外とポンコツでかわいいところあるかも。






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