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衝撃の事実が発覚した時、前から先生の声がした。
先「そろそろ着くから降りる準備しとけ〜」
もうすぐ着くらしい。
外の景色はいつの間にか田や畑、森や綺麗な川があるところを走っていた。
何もない、といえば何もないんだけど。
でも空気良さそう。
降りる準備をするため、みんながそれぞれ自分の席に座り直してリュックを抱える。
私も同じくリュックを抱え、窓に顔を向けて綺麗な自然を眺める。
すると自分の顔のすぐ後ろに人の気配を感じた。
蒼くんがこちらに寄りかかる形で少し身を乗り出して指を指す。
蒼「あ、見てあそこ。サギかな?白い鳥いる 」
蒼くんは窓の外の鳥を指差して私の耳元で喋る。
蒼くんの綺麗な声がすぅっと耳に入ってくる。
..顔…ちかい。
は「あ、蒼くんあの…顔、近い..」
蒼「あっごめ」
蒼くんはハッと気づいて私からサッと離れた。
意図していなかったからか、蒼くんの頬は少し赤くなっていた。
私も男の子とあんな距離感でいたことないからか、顔が少し熱を帯びていたのがわかった。
蒼「…..ごめんね、嫌だった?」
は「嫌とかではない、全然!あの、ちょっと恥ずかしくて」
蒼くんがさっきの話を聞いたからか、私に対して慎重になっている。
その緊張が空気から伝わる。
は「本当だよ、私、蒼くんや雪くんのこと好きだから」
蒼「えっ」
は「夕海や涼風くんも。みんな優しくて好き」
驚いたようにこちらを見る蒼くんににっこり笑って言うと、安心したように蒼くんははぁ、と息を吐いた。
蒼「ありがとう、俺もはるちゃん好きだよ」
蒼くんもそう返してくれた。
他意のない返事なのは分かるけど…
は「それはちょっと告白みたいだから誤解されてしまいますよ蒼氏」
蒼「!」
蒼くんは「もうだめだぁ〜」と顔を覆って項垂れた。
蒼氏、意外とポンコツでかわいいところあるかも。