コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!
「中也!!!治!!!」
私の出した声が合図となった。蘭堂は虫けらを見るような目で私を見下し、亜空間を飛ばしてきた。空中で上手く回転し交わす。
中也が素早く立ち上がった。そして「はっはは」と笑い腕に刺さった鎌で、蘭堂の胸を深く貫いた____。
中也が生きているという予想は命中した。
中也「腹立たしいぜ。結局最後まで全部、あの陰険野郎の計画通りなんてな。」
太宰「悪いね蘭堂さん。」
蘭堂は恐らくもう死んでしまう。最期に何を考えているのか読み取ろうとした。だが、
「痛ッッッヅ」
異能の使いすぎか頭が痛んだ。レスリング選手に一発殴られたような痛みだ。痛みに耐え、頭の中を読む。其処にあったのは_____
「友情の証」だった。彼の遺言を静かに受け止め、聞き逃さなかった。
蘭堂の命が尽きた。彼の死体を見つめ、三人は立ち尽くす。少し赤みがかった空が三人を照らした。
先に足を踏み出したのは、中也だった。無言で蘭堂の死体を後にした。追いかけるようにして、太宰と私が後をついていった。口を開いたのは太宰。
太宰「お腹の傷が傷む…」
中也「其れは俺も同じだバカヤロー。」
太宰「げっ。私と同じにしないでくれる?」
又、二人の会話が始まった。
「煩い。喋ったら傷が広がるでしょーが。」
そう云って二人の頭を軽く叩いた。
太宰「あ、そういえば〇〇さ、僕の事名前で呼んでたよね。」
「それはお互い様でしょ。もしかして嫌なの?」
太宰は私を呼び捨てで呼ぶようになった。だから私も言い返した、其れだけの事だ。
太宰「別にいいけど〜?」
中也は笑顔を見せて云った。
中也「な〜に〜、ツンデレかぁ〜」
太宰「はぁ!?違うし!!」
私は、此れでいいのかな、と安堵した。