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この物語はフィクションです。
実在の人物、団体、事件等には一切関係ありません
朝から重たい雲が空を覆っていた。
雲は灰色と表現するのが正しいと錯覚するくらいには、重たい色が朝日を緩く遮っている。
目を覚ました時は雨音がしていたが、今はその雨も止み、ただアスファルトのそこここに小さな水たまりを残しているだけだった。
アパートの外階段は古めかしい鉄製のもので、濡(ぬ)れているときは滑りやすい。
僕は足元を見ながら階段を降り、ポケットの中に鍵を落とし込んだ。
キーホルダーなどをつけていない鍵はすぐにでも無くなってしまいそうだが、もうずっとこうしてポケットに直接鍵を入れているので、今更何かをつけようという気はおきない。
アパートを出て数十メートル進むと、古めかしい銭湯が見えた。
黄色いタイル張りの外壁に、目に鮮やかな緑色のポップな書体で書かれた薬草湯という********************
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