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mz視点
病院の帰り道、俺は夜空を見上げながら考えていた。
ちぐは「一緒に生きる」と言った。
俺も「絶対に生かす」と言った。
でもどうすればいい?
ただ「そばにいる」だけじゃ足りない気がしていた。俺はもっと、ちぐの力になりたい。
その想いを抱えたまま、翌日、俺は病室に向かった。
tg まぜたん!
病室のドアを開けるなり、ちぐが笑顔で俺の名前を呼んだ。その表情は、前よりもずっと明るかった。
tg 聞いて、まぜたん! 俺ね、もう少ししたら新しい治療を試せるかもしれないんだって!
mz ……本当か?
tg うん! 先生が言ってた
tg でも、効果があるかは分からないし、副作用もあるかもしれない……
ちぐは少し不安そうに眉を寄せた。
mz それでも、試してみるつもりか?
tg うん
ちぐは迷いなく頷いた。
tg だって、まぜたんと生きるって決めたからっ!
俺の胸が熱くなる。
mz そうか、
tg まぜたん?
mz 俺も、決めたことがある
tg ……?
mz 俺、ちぐの退院後のことをちゃんと考える
tg え?
mz お前が生きて、この病院を出ることを前提に、俺は準備をする
ちぐが目を見開いた。
mz お前が退院したら、一緒に住もう
tg っっ!?
mz 俺がそばにいるからお前がまた体調を崩してもすぐに気づけるし、一人にもしねぇ
ちぐは口元を押さえ、涙ぐんだ。
tg まぜたん……本当に?
mz ああ
俺はちぐの手を取って、しっかりと握る。
tg 俺はもう、”もし”とか考えねぇ
tg “ちぐが生きる”ってことを前提にして、未来を作る
ちぐの涙が頬を伝い、やがて小さく笑った。
tg …俺、幸せ者だね
mz 知ってる
tg うん…
俺たちは手を繋いだまま、ただ静かに笑い合った。
“さよならの練習” なんて、もう二度としない。
俺たちは、これからを生きるんだから。
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