mw視点
病院の窓から差し込む光が、ちぐの頬を優しく照らしていた。
tg まぜたん
かすれた声で、ちぐが俺の名前を呼ぶ。
mz ん?
tg 俺、退院…できる、っ
一瞬、心臓が止まりそうになった。
mz ほんとか!?
tg うん、っ
ちぐは微笑みながら、涙を浮かべた。
tg 治ったわけじゃないけど一旦は家に帰れるんだって、っ
mz よかったな
俺は震える手でちぐの手を握る。
ちぐの体温が、確かに俺の手の中にあった。
tg まぜたん
mz なんだよ
tg 俺、本当にまぜたんと一緒に生きていけるかな
mz お前、何言ってんだよ
tg 俺、また入院するかもしれないし、また悪くなるかもしれない
mz 関係ねぇよ
俺はちぐの手をぎゅっと握る。
mz お前がどんな状態になろうと、俺はお前と一緒にいる
mz たとえ何があっても、”生きる” って決めたんだろ?
ちぐは涙を流しながら、小さく笑った。
tg うん……俺、生きる、まぜたんと、一緒に
mz そうだ、だからもう、”さよならの練習” なんかするな
俺はちぐをそっと抱きしめる。
mz 俺たちは、”これからの練習” をするんだよ
ちぐの腕が、俺の背中に回る。
tg ありがとう、まぜたん
mz お前が俺の隣にいるなら、それだけでいい
病室の窓の外、春の風がやさしく吹いていた。
“さよなら” じゃない。
“これからも” を、俺たちは選んだんだ。
一応あとちょっと続きがあるので、お楽しみに!
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