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こ ぁ 🍍
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夏休み最終日。
公園の花は、少しずつ色を失い始めていた。
華はもう、ほとんど透けて見えなかった。
「……華」
「なあに」
「私、また学校に行くの、怖い」
正直な言葉だった。
華は少し困った顔をしてから、こう言った。
「怖いままでいいよ。怖くなくなる必要はない」
「え……?」
「怖いまま動けるようになるのが、成長」
美咲の胸に、静かに何かが落ちた。
「完璧じゃなくていい。強くなくていい。でも、消えなくていい」
華は最後に、美咲の額にそっと触れた。
「あなたは、ここにいていい」
それだけ言って、華の姿は、夏の光の中に溶けていった。