進級して
進学して2年生になった。クラス替えがあり、新しいクラスに少しだけ期待した。自分のクラスを確認し、その教室に移動した。教室に入ると、同じクラスになりたくなかった子と同じクラス、しかも嫌いな男子が隣の席。
(今年、どうなるの?どうせ同じことの繰り返し。)
全校集会が終わり、教室でHR。先生の話から始まって、その後は簡単に自己紹介。担任の先生は変わっておらず、私は少し安心した。
放課後。麗央のもとへ行き、担任の先生は誰か、クラスには誰がいるのか。そんな話をしながら学校を後にした。
麗「何組だった?」
結「1組。麗央は?」
麗「3組。去年より教室、近くなったね。」
結「…そうだね。」
麗「どしたん?」
結「いや、、、グループ活動とか体育の時間とか、1人やろな~って思っただけ。どうせハブられるし」
麗「それは私も同じ。大丈夫、どうにかなるよ。」
大丈夫、その言葉が麗央の口癖。
結「そうかな。」
麗「うん!じゃ、また明日ね」
帰り道は反対方向のため、途中で分かれた。
ある日の掃除の時間、私はいつも通り掃除をしていた。床拭いて、机運んで。そしたら、ある男子(M)が急に
M「なんでこいつが運んでるん?」と小声で言ってきた。それに対して近くにいた女子(K)が
K「あ、ごめん」と笑いながら言っていた。
(謝る必要なくない?なんで私が運んだらダメなん?てか、小声でも聞こえてるし。)
と思ったが、実際に口に出すと面倒なことになるから言わなかった。自分たちで運んだらいいのに。ボソッと口に出したが、聞こえていなかったのか自分たちの持ち場に戻っていった。その後は普通に授業を受けて帰った。部活はというと、一応美術部に入っていたけど、行ってもすることないし1人だしと思って、2年生になってからは一度も行ってない。
余談だけど、私が通っていた学校の美術部は、絵描く人もいれば、宿題をしている人もいた。だいたいがグループになっていたから、私が行ってもあまりものだし、、、。
家に帰ってからは、ずっとゲームをして過ごしていた。宿題なんてしなかった。学校に行くのが嫌になってからというもの、勉強も嫌いになっていた。休みがちになっていたため、授業もまともに受けていなかった。
休み時間はできるだけ麗央と一緒にいるようにしていた。そうしてないと私が変になりそうだったから。でも、そうしていても簡単に心は折れた。簡単に病んでしまった。体育がある日は必ず休むようになり、体育がなくても同じ事されるのが嫌だから休んでいた。休んだ次の日は麗央が教室に来て、話しかけてくれた。
麗「結花、昨日休んでたらしいけど、大丈夫なん?」
結「大丈夫。だけど、やっぱり体育嫌。1人になるってわかってるから。1人になるくらいなら休んで自分の好きなことしたい。」
麗「そっか。それならさ、途中から来たら?職員室に行って『今来ました』って言って入室許可書?もらえばいける。簡単やろ?」
結「そうしてみる。ありがと」
こんな感じ。あとは先生と話したり…。上川先生は積極的に相談に乗ってくれた。
上「最近どうですか?なんか暗い顔してますけど…」
結「最近…ですか。1年の頃から同じこと言ってるかもしれませんが、クラスの子だけじゃなくて、学年全員で同じ事されて、今日なんて…」
上「今日、なんかありましたか?」
結「今日は…今日も同じことの繰り返しです。避ける、菌扱い、暴言。」
上「そうですか。酷いですね…。」
とこんな感じで気づいたら1時間くらい経ってることもあった。
上「また何かあったら、溜め込まず話してください。話ずらいなって思ったら紙に書いて渡してくれても構いません。」
結「ありがとうございます。それじゃ、失礼します」
教室を出て帰路につく。先生、時間割いてまで話聞いてくれてありがたいな、と思いながら帰った。