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《これはセーラとマレウスの愛の試練の物語…》〜中庭〜
セーラ(マブ達と楽しく遊んでる)
〜廊下〜
マレウス「…」(セーラを眺めてる)
アズール「マレウスさん」
マレウス「…アーシェングロットか」
アズール「少しお話があります」
マレウス「…聞こうか」
アズール「その前に移動しましょう。あまり、他人には聞かせたくないので」
マレウス「分かった」
〜校舎裏の森〜
アズール「ここならいいでしょう」
マレウス「ああ。それで話とはなんだ?」
アズール「セーラの事、どう思ってるんですか?」
マレウス「…どうというのは?」
アズール「セーラを異性として好きなのかどうかです」
マレウス「!」
アズール「マレウスさんはもう知ってるはずです。セーラの呪いの事。それはもはや試練です。なので、生半可な思いでセーラと共にやらせるわけにはいきません。だからこそ、マレウスさんに聞いたんです。セーラの事をどう思っているのかを」
マレウス(そうか…。アーシェングロットはセーラを大切に思って…。なら、答えねばな)「…僕にとってセーラはかけがえのない大切な存在だ。僕の世界を色鮮やかにし、変えてくれた。セーラはいつも僕に驚きと輝きをくれる。ずっと側にいたい、守りたいと思う。そして、その試練とやらも覚悟を決めて乗り越えてみせよう」
アズール「!…そうですか。合格です」
マレウス「え?」
アズール「すみません、試すような真似をしてしまい」
マレウス「それはいいが、合格とはどういう事だ?」
アズール「では、説明します。実は、皇帝陛下から直々の命令としてセーラと共に試練を乗り越えてくれる愛する者を見定めていたんです。それにマレウスさんは合格しました」
マレウス「!それは本当か?」
アズール「ええ。貴方のセーラへの熱い想い、受け止めましたよ。あとは、セーラ自身の気持ちと呪いの解呪方法です」
マレウス「その呪いは誰も解けないのか?」
アズール「はい、今のところ。ですが、セーラの話によると必ず解けるよう仕掛けがあるようです。まだその手掛かりは見つけられていません」
マレウス「そうか」
アズール「マレウスさん。…もし、セーラが貴方を選んだら、セーラの事をよろしくお願いします」
マレウス「ああ。必ず試練を乗り越え、幸せにする」
〜図書室〜
マレウス(とは言うものセーラ自身の気持ちをどうすべきか…。そう言えば、リリアがこんな事を言っていたな)
〜マレウスの回想〜
〜ディアソムニア寮 談話室〜
リリア「おー!やっと自覚したか」
マレウス「ああ」
リリア「うむ。ついにマレウスにも春が来たのう」
マレウス「それで、リリアに相談したい事があるんだ」
リリア「なんじゃ?」
マレウス「その、セーラと恋仲になる為には何をすればいいんだ?」
リリア「そうじゃな。お主達は手紙や昼休みに交流があるから、いつかの休みにどこか2人で出掛けるといい」
マレウス「?夜の散歩はよくしてるぞ」
リリア「違う、違う。2人きりでお出かけと言ったら、デートじゃ」
マレウス「デート?」
リリア「そう。お互いしっかりめかしこんで、2人きりで楽しく出掛ける。マレウスがエスコートしてセーラを惚れさせるんじゃ」
マレウス「それで上手くいくのか?」
リリア「そりゃあ、セーラもズッキュンじゃ。まずはセーラを誘う事が優先じゃ」
マレウス「分かった。セーラに聞いてみよう」
〜回想終了〜
マレウス「…セーラ、受けてくれるだろうか…。ん?あれは…」
セーラ(席に座って本を読んでる)
マレウス「セーラ」
セーラ「あ、マレウスさん」
マレウス「何の本を読んでいるんだ?」
セーラ「これですか?ティティの冒険というお話です」
マレウス「ティティの冒険?」
セーラ「はい。この主人公のネズミのティティの冒険のお話です」
マレウス「ほう。ん?そのページから動いてないように見えるが」
セーラ「実は、このページが好きなんです。冒険の途中にたくさんの花が咲いている花畑を主人公が見つけるんです。その花畑がとても綺麗で…」
マレウス「…見てみたいのか?」
セーラ「出来たら、見てみたいです。海みたいに広くて、たくさん花が咲いている花畑…✨」
マレウス「では、僕が連れて行こう」
セーラ「え、いいんですか?」
マレウス「ああ。ちょうどお前を誘おうと思ったんだ」
セーラ「え…?」
マレウス「セーラと共にどこかへ出かけたかったんだ。…嫌か?」
セーラ「いえ!驚いただけです。凄く楽しみです!」
マレウス「!…では、日にちや時間、集合場所など後で手紙に書こう。お前はそろそろ寮に戻る時間ではないか?」
セーラ(時計を見た)「あ、そうですね。では、また後で。マレウスさん」(行った)
マレウス「ああ」
〜ディアソムニア寮 談話室〜
マレウス「リリア。セーラをデートに誘うことができた」
リリア「おー!それで、どこにするんじゃ?」
マレウス「花畑があるところにしたい。どこか心当たりがあるか?」
リリア「そうじゃな…。そう言えば、茨の谷の森の奥に花畑を見つけたとシルバーから聞いたことあるのう。シルバーに聞くといい」
マレウス「ああ」
ー数分後ー
シルバー「ただいま戻りました」
リリア「おー、2人ともおかえり」
セベク「ただいま戻りました、リリア様!!」
マレウス「シルバー。帰って来てすまないが、少し聞きたい事がある」
シルバー「はい、なんでしょうか?」
マレウス「リリアから花畑を見つけたと聞いた。どこにあるのか知っているか?」
シルバー「いえ。しかし、動物達が案内してくれるので大丈夫だと思います。何故そのような質問を?」
マレウス「実は…(説明した)というわけなんだ」
シルバー「そうでしたか。でしたら、お力添えします」
マレウス「助かる」
セベク「当日僕達もついて行きます!」
マレウス「いや、それはいい。これは僕とセーラのデートだ。護衛は不用だ」
セベク「⁈し、しかし!」
シルバー「セベク。マレウス様をお守りしたい気持ちは分かるが、これはマレウス様とセーラの大切な時間だ」
リリア「そうじゃぞ。ワシらがいたら、お邪魔になるぞ」
セベク「ッ!…ッーーーーーー!…わ、分かりました」
リリア「あとは日時とか決めないとな。それは一緒に考えよう」
マレウス「ああ」
〜オクタヴィネル寮 モストロ・ラウンジ〜
セーラ「♪」
ジェイド「セーラ、楽しそうですね」
フロイド「なんかあったの?」
セーラ「ふふっ。実は、(マレウスから誘われた事を話した)」
フロイド「へぇ、いいじゃん」
ジェイド「楽しんで来てください」
セーラ「はい!」
アズール「聞きましたよ、セーラ」
セーラ「アズール兄!」
アズール「マレウスさんとデートをするようですね」
セーラ「デ、デート⁈///違いますよ!ただ一緒に出かけないかと誘われただけで、」
アズール「いーえ!男女2人きりでお出かけなんてデート以外ありませんよ。セーラ、明日街に出かけますよ」
セーラ「え、急になんで⁈モストロ・ラウンジはどうするんですか⁈」
アズール「休みにします。セーラの私服を買うのが大事です。せっかくなので、おしゃれをしないと」
セーラ「え〜?確かに身だしなみは大事ですけど、服ありますよ」
アズール「それはほとんど貴女の男装用の私服でしょ!」
セーラ「えー、でも、」
アズール「問答無用です!何がなんでもセーラの私服を明日買いに行きますよ!」
セーラ「そんな…。ジェイド兄、フロイド兄。アズール兄を止めて」
ジェイド「では、僕はセーラに似合う靴や小物を選びましょう」
フロイド「俺はセーラに似合うヘアアレンジ見ておこうかな」
セーラ「え⁈」
アズール「なので、セーラ」
ジェイド「大人しく」
フロイド「おめかししようね?」
セーラ「ヒ、ヒィーーーー!!」
ーデート当日ー
〜鏡の間〜
マレウス「…」(私服姿でそわそわしてる)
セーラ「お待たせしました!遅くなってごめんなさい!」(可愛い私服姿と髪型で登場)
マレウス「!いや、待ってない。僕も今来たところだ」
セーラ「そうでしたか。良かった…」
マレウス「その服と髪、(セーラの髪をサラッと触った)よく似合っている」
セーラ「ドキッ!あ、ありがとうございます。あ、お弁当用意したので、お昼はピクニックしましょう」
マレウス「ほう?それは楽しみだ」
セーラ「ふふっ。マレウスさん、闇の鏡を使うのは分かりましたが、どこへ行くんですか?」
マレウス「それは着いてからのお楽しみだ。さぁ、お手をどうぞ。姫様」(手を差し伸べた)
セーラ「!ふふっ。よろしくお願いします、王子様」(手を取り、闇の鏡の中へ入った)
マレウス「着いたぞ。目を開けてみよ」
セーラ「ッ…(目を開けた)!うわ〜!✨」
〜茨の谷 城下町〜
セーラ「凄い!茨の谷だ!まさか行けるとは思わなかった!」
マレウス「ここは茨の谷の城下町だ。気に入ったか?」
セーラ「もちろん!うわ〜…✨」
マレウス「少しだけ見て回るか?」
セーラ「いいんですか⁈」
マレウス「ああ」
セーラ「やった〜!」
城下町を歩き回り始めた
セーラ「静かで神秘的ですね」
マレウス「そうか?」
セーラ「はい!この物静かさと建物の趣きが神秘的な雰囲気が漂うように感じるんです」
マレウス「そうか。それはとても貴重な意見を貰った。リリアに後で報告しとこう」
セーラ「ふふっ、はい」
〜茨の谷 森〜
マレウス「この森の奥に花畑がある。セーラ、足は大丈夫か?」
セーラ「大丈夫です。しっかり動きやすいブーツを履いて来たので」
マレウス「ふふっ、それは準備がいいことだな」
セーラ「はい。…!マレウスさん、あれですか?」
マレウス「ああ。あれが僕の知る花畑だ」
〜茨の谷 花畑〜
セーラ「うわ〜!✨お花一面!凄く綺麗!」
マレウス「シルバーに教えてもらった。お前の望みは叶えられたか?」
セーラ「はい!充分なくらい叶いました!ありがとうございます、マレウスさん」
マレウス「ああ」
セーラ「そうだ!せっかくだし、踊りませんか?」
マレウス「踊る?」
セーラ「はい。今回は星空じゃなく、花畑を舞台に」(手を差し伸べた)
マレウス「!クッ、クハハハハ!相変わらずセーラは僕を楽しませるのが上手いな。よかろう」(セーラの手を取り、ワルツを踊り始めた)
セーラ「♪」
マレウス「…楽しそうで何よりだ」
セーラ「?楽しいですよ。こんな綺麗な花畑でマレウスさんと楽しく踊れて。今までない楽しい経験ですよ」
マレウス「!そうか…」(お前は僕を喜ばせてくれるが、たまに感じる。何かに一線を引いてる感覚を。セーラ、やはり呪いを恐れているのか…?)
セーラ「?マレウスさん?どうしました?」
マレウス「いや、なんでもない」
セーラ「そうですか。あ、そろそろお昼ですね。私の作ったお弁当食べましょう」
マレウス「ああ」
シートを敷いて、お昼の準備をした
セーラ(バケットを開け、弁当を取り出した)「マレウスさん。苦手なものやアレルギーとかありますか?」
マレウス「ない。大丈夫だ」
セーラ「良かった。手軽に食べられるものがいいと思って、サンドイッチにしました。マレウスさんから好きな具材のサンドイッチをどうぞ」
マレウス「では、(ハムとレタス、チーズが挟んであるサンドイッチを手に取った)これをいただこう」
セーラ「はい!じゃあ…私はこれ!(たまごサンドイッチを手に取った)では!」
マレウス、セーラ「いただきます/いっただきま〜す!」(食べた)
マレウス「うん、美味いな」
セーラ「本当ですか?良かった。たくさんあるので、どんどん食べてください」
マレウス「ああ」
数分後、マレウスは寝た
マレウス「スゥ…」(寝息)
セーラ「ふふっ。お腹いっぱいで寝ちゃった。あ、そうだ!」(何かをし始めた)
マレウス「…ん…うーん…。セーラ?」
セーラ「あ、起きました?」
マレウス「ああ。すまない、途中で寝てしまって」
セーラ「いいですよ。それより、はい」(マレウスに花冠を被せた)
マレウス「これは…」
セーラ「花冠。マレウスさんが寝てる間に作ったんです。大したものじゃありませんが、今日のお礼です」
マレウス「!…そうか。僕もプレゼントがある」
セーラ「え、プレゼント?」
マレウス「セーラ、目を閉じてくれ」
セーラ「あ、はい」(閉じた)
マレウス(セーラの首に何か付けた)「いいぞ」
セーラ(目を開けた)「!うわ〜✨素敵なチョーカー!黄緑色の宝石も付いてる!いいんですか?」
マレウス「ああ。花冠のお礼と思ってくれ」
セーラ「ふふっ、ありがとうございます」
マレウス「ああ。…セーラ」
セーラ「はい?」
マレウス「…」(セーラの左頬に手を添えた)
セーラ「?マレウスさん?」
マレウス「…セーラ、僕はお前を愛してる」
セーラ「…え…?あい?それって…」
マレウス「ああ、僕がお前を異性として好きだという事だ」
セーラ「…嘘…」
マレウス「嘘じゃない。僕にとってお前はかけがえのない大切な存在だ。僕の世界を色鮮やかにし、変えてくれた。ケーキだってそうだ。僕はあまり好きではないホールケーキを好物で作り、誕生日にサプライズをしてくれた。お前はいつも僕に驚きと輝きをくれる。ずっと側にいたいと思っている。セーラ。どうか、答えてくれるか?」
セーラ(マレウスさん、私をこんなに思ってくれてたんだ。でも…)「…1日…」
マレウス「え?」
セーラ「1日だけ答え待ってくれませんか?急だというのもありますが、しっかり答えたいので少し私に時間をください!」
マレウス「…分かった(セーラの頭を撫でた)急だからな。ゆっくりでいい。僕は待っている」
セーラ「…はい、ありがとうございます」
マレウス「!そろそろ日が暮れる。(立ち上がり、セーラに手を差し伸べた)帰ろう、セーラ」
セーラ「…はい」(手をとり、立ち上がった)
〜鏡舎〜
マレウス「ここまでいいのか?寮まで送るぞ」
セーラ「いいんです。ここまで送ってくれるだけで嬉しいです。…マレウスさん」
マレウス「?なんだ?」
セーラ「…いえ。しっかりお返事しますので…」(風が少しフワッと吹いた)
マレウス「…あ、ああ」
セーラ(自分の寮への鏡に入った)
マレウス「…一体なんだったんだ?しかもセーラのオーラが一瞬変わったような…?…後でリリアに話してみよう」(同じく入った)
〜オクタヴィネル寮 セーラの部屋〜
セーラ「…覚悟を決める時が来たようだね…」
ー翌日ー
〜メインストリート〜
リリア「マレウス、昨日デートはどうじゃった?」
マレウス「ああ、楽しかった。楽しかったが…」
リリア「なんかあったのか?」
マレウス「寮の鏡前まで送った時にセーラのオーラが一瞬変わったんだ。それが何故なのかまだ分からず気掛かりなんだ」
リリア「なるほどのう。ん?あれは…(何かに急いでいるアズールを見つけた)アズールよ。そんなに慌ててどうしたんじゃ?」
アズール「ハァ、ハァ…セーラが、いなく、なりました…!」
リリア、マレウス「⁈」
リリア「どういう事じゃ⁈」
アズール「それが分からないんです。部屋を見たら、机の上にこんなのが」(手紙をマレウスに渡した)
マレウス(受け取った)「手紙?(中身を見た)⁈これは…」
“皆さんへ
私はここにいられません。覚悟を決めたので。では、さよなら
セーラより”
リリア「手紙…。誰かが偽造した可能性は?」
アズール「それはないです。この字はセーラの字です。僕達で確かめました」
マレウス「アーシェングロットの言い分は間違いない。それにこの手紙からセーラの魔力を微かに感じる」
アズール「今から僕は学園長に話してきます。マレウスさん達はジェイド達と一緒にセーラを探してください」
リリア「分かった。わしらは探しながら、他の者にも声を掛けておく」
アズール「ありがとうございます。お願いします」
〜校舎裏の森〜
リリア「ここにもおらんのう」
シルバー「!親父殿、マレウス様が見当たりません」
リリア「なんじゃと⁈」
セベク「なんだと⁈早く探さねば!若様!どこにおられるのですか!若様!!」
リリア「セーラがいないというのに、マレウスまでいなくなるとは…」
〜校門〜
マレウス「…リリア達と逸れてしまったか」(セーラ、お前はどこにいる。何故、僕の前からいなくなった…?答えてくれ…!)
キラン✨(マレウスの左手首に付いてるブレスレットが光始めた)
マレウス「⁈これは、セーラから貰ったブレスレット。何故光った?」
ブレスレットは校門の外の方へ光が差した
マレウス「!もしかして、セーラの居場所を教えてくれているのか?…なら、行こう。セーラがいる場所へ」(光が差す方へ行った)
〜中庭〜
アズール「皆さん、見つかりましたか?」
皆(首を横に振った)
ジェイド「そうでしたか」
フロイド「あれ?ウミウシ先輩どこ行ったの?」
リリア「それが探している間に逸れたようなのじゃ」
レオナ「はぁ…何やってんだか…」
ヴィル「全くこんな非常事態に何してんだか」
アズール「リリアさん。マレウスさんからセーラのことを聞いていませんか?例えば昨日の事とか」
リリア「昨日、か…あ!」
アズール「ありますか?」
リリア「詳しくは分からないんじゃが、送り届けた時に何やらセーラのオーラが変わったと言っておったなぁ」
アズール「オーラ…?」
ジェイド「他にありませんか?」
リリア「そうじゃな。確かマレウスの奴、わしらと一緒にデートプランを考えている時に告白しようと考えておったな」
アズール、ジェイド、フロイド「⁈」
フロイド「それ本当だったら…」
ジェイド「手紙の内容に納得します」
カリム「え?そうなのか?」
リドル「アズール。分かりやすく話してくれないか?」
アズール「手紙の書かれた通りです。恐らく覚悟はセーラの呪いの事でしょう。セーラは試練を乗り越える為にここから出たという事です」
シルバー「まさかその引き金がマレウス様なのか?」
ジェイド「ええ」
セベク「何故だ⁈何故若様が、」
フロイド「ワニちゃん、落ち着いてよ。前にアズールが呪いの事、説明したじゃん」
トレイ「!てことは、セーラの愛する人はマレウスってことか?」
ケイト「え、マジ⁈」
アズール「ええ。呪いの発動条件はセーラが好きな人に告白をする事。それは試練を受ける覚悟を同時に持つという事。もし、本当にマレウスさんがセーラに告白してこのようになったのであれば、合点がいきます」
ラギー「マジッスか…」
ジャック「んじゃ、マレウス先輩がいなくなったのは偶然じゃない?」
フロイド「!カニちゃん、サバちゃん、小エビちゃん、アザラシちゃん。セーラはいつもブレスレット付けてた?」
エース「あ、そういえば」
デュース「付けてました。お気に入りだったようで」
グリム「俺様達が作った魔法石のやつだろ?確か運動以外はぜってぇ付けてたんだゾ」
ユウ「大事そうにしてました」
リリア「あー、確かマレウスとお揃いと聞いたのう。マレウスも肌身離さず付けておった」
ジェイド「!アズール」
アズール「ええ。ブレスレットは偶然でもマレウスさんがいなくなったのは偶然じゃないですね」
ジャミル「!まさか」
アズール「ええ、そのまさかです。セーラはそのお揃いのブレスレットを使い、マレウスさんを自分の場所へ誘導しているかもしれません」
皆「⁈」
エペル「でも、どうやって探すんですか?」
ルーク「恐らくだけど、学外に出た可能性があるよ」
オルト「そっか!手紙にはここにはいられないって書いてあった」
イデア「じゃあ、セーラ氏は外にいんの?」
ジェイド「その可能性はありますね」
フロイド「んじゃ、急いで探そう」
アズール「ですね。では、皆さんお願いします」
皆「はい!」
〜海岸〜
マレウス(ブレスレットに導かれてここに来たが、セーラがいるのか?)「…!」
セーラ(髪を下ろし、足に海をつからせた状態で海を眺めていた)
マレウス「セーラ!」
セーラ「!(振り返った)マレウスさん…」
マレウス「いなくなって驚いたぞ。さぁ、共に皆のところへ帰ろう」(手を差し伸べた)
セーラ「…」(首を横に振った)
マレウス「⁈何故だ?」
セーラ「私、覚悟決めたんです。貴方の思いに答える為に。そして、(マレウスの左頬に手を添えた)貴方と共に生きる未来の為に」
マレウス「!まさか⁈」
セーラ「マレウスさん、貴方を愛してます。私は昔からマレウスさんに恋をしていたんです。私を見る優しい目、寄り添ってくれる優しさ、暖かくて綺麗な大きな手。こんなにも私はマレウスさんが好きなんです。本当は自覚したくなかったです。これ以上貴方を悲しませたくないし、苦しませたくなかったから…」
マレウス「セーラ…」
セーラ「でも、もう大丈夫」(足元から段々凍りづいてきた)
マレウス「⁈セーラ!」
セーラ「呪いが発動し、試練が始まる。(話しながら、水色のリボンをマレウスに渡した)マレウスさん」(口にキスした)
マレウス「⁈」
セーラ「私、信じてます…」
マレウス「セーラ!!」
ドゴーン!!(音と共にセーラは氷の中に封じられた)
マレウス「セーラ…セーラーーーーーー!!」
その後、アズール達が到着した
アズール「!遅かったか…」
フロイド「え、嘘でしょ…」
ジェイド「セーラ…」
リリア「マレウス…」(座り込んでるマレウスに寄り添った)
マレウス「セーラは僕に思いを伝えて…」
リリア「分かってる。辛かったのう…。じゃが、こうしておられないのは分かっているんじゃろ?」
マレウス「ああ…。(立ち上がった)セーラは僕を信じると言った。なら、それに答え、必ずセーラを解放する」
リリア「うむ!その意気じゃ!」
アズール「マレウスさん」
マレウス「!アーシェングロット」
アズール「セーラから何か託されてませんか?」
マレウス「このリボンなら託されたが、他の物は何も…」
ジェイド「ポケットには何かありませんか?」
マレウス(探した)「!紙か?」(折り畳まれた紙を見つけ、取り出した)
フロイド「!それ見せて」
マレウス「ああ」(紙をアズールに渡した)
アズール(受け取り、開いた)「!これは…」
“セレナーデ伝説に鍵がある”
ジェイド「セーラからのヒント…」
フロイド「残してくれたんだ…」
リドル「セレナーデ伝説とはなんだい?」
アズール「そうでした。知らない人がほとんどでしたね。簡潔に説明します。セレナーデ伝説とはセーラの一族の実話をお話にした物です。その中には教科書にも載っているトルマリン・セレナーデの事も書かれています」
マレウス「何故セーラがその本を伝えようと?」
ジェイド「恐らくですが、セーラは自分の呪いを調べていたと思います。その時にセレナーデ伝説に触れて何かを見つけたかもしれません」
フロイド「でも、セーラでは出来ないからウミウシ先輩に託した…」
アズール「その可能性はあります」
マレウス「セーラ…」
アズール「流石に今から探すと遅くなります。明日にしましょう」
マレウス「!何故、今すぐにも、」
ジェイド「お気持ちはわかります。ですが、セーラは身を滅ぼしてまで呪いを解いて欲しいと望みますか?」
マレウス「ッ…」
フロイド「早く解放してぇのは分かっけど、一回落ちつかねぇと。ウミウシ先輩は尚更。目の前でセーラがああなったんだもん」
マレウス「…」
シルバー「マレウス様、フロイドの言う通りです。まずは休まれないと」
セベク「若様、ご無理をなさらずに」
マレウス「…分かった」
アズール「では、皆さん。明日10時に図書室へ集まってください」
皆はぞろぞろと学園へ戻った
マレウス「…(セーラの方を振り返った)セーラ…」(体を正面に向け、学園へ帰った)
〜ディアソムニア寮 談話室〜
マレウス「…」
シルバー「マレウス様…」
セベク「若様…」
リリア「…(マレウスに近づいた)マレウスよ、もう早く寝ろ。セーラを思う気持ちは分かるが、セーラに元気のない顔を見せる気か?」
マレウス「…そうだな。僕は先に寝る」(行った)
リリア「うむ」
〜ディアソムニア寮 マレウスの部屋〜
マレウス「…」(セーラ…。もし、夢で会えたら…)(寝た)
〜マレウスの夢〜
???「…ウス、さん…レ、ウスさん…マレウスさん」
マレウス「ん…はっ!(目を開けた)真っ白…ここは…?」
セーラ「ここはマレウスさんの夢の中だよ」(髪は下ろされ、白いワンピース姿)
マレウス「⁈セーラ…?」
セーラ「はい」
マレウス「セーラなのか?」
セーラ「はい」
マレウス「ッーー、セーラ!!(抱きしめたが、すり抜けた)⁈」
セーラ「あー、すみません。なんでかすり抜けちゃうんです」
マレウス「そうか…。セーラ、お前は何故ここにいる?」
セーラ「そうですね。私がマレウスさんのところへ行きたいと思ったからです。まぁ、私はマレウスさんの夢にしか行けませんけど」
マレウス「どういう事だ?」
セーラ「シルバーさんのユニーク魔法あるじゃないですか?私はそれが使えるみたいなんです。でも、呪いの事もあって他の皆さんの所へは行けないんです」
マレウス「そうか。しかし、(セーラの左頬に手を添えるようにした)お前と会えて良かった」
セーラ「私も嬉しいです」
マレウス「…セーラよ。あの紙は一体…」
セーラ「あ、見つけました?私から与えられるヒントです」
マレウス「!呪いは解けれるのか?」
セーラ「はい、確実に。しかし、私は答えを教えられないので頼る形ですが、見つけて欲しいです」
マレウス「分かった。簡単にセレナーデ伝説を教えてくれ」
セーラ「分かりました。セレナーデ伝説は私の一族が元なのはご存知で?」
マレウス「ああ、アーシェングロットから教えてもらった」
セーラ「なるほど。セレナーデ伝説は4つの話が1つにまとめられた本なんです」
マレウス「ほう」
セーラ「1つ目はトルマリン・セレナーデの英雄譚。2つ目は姫と騎士の悲しき恋愛話。3つ目は人魚の魂を救った王子の英雄譚。4つ目は皇帝と皇妃の愛の物語です」
マレウス「ふむ。4つ目が気になるが、もしかしてこの中にヒントが?」
セーラ「詳しくは言えませんが、そうです。ついでに言うならば、今の私達の状況が語らわれているお話があります」
マレウス「!それが2つ目か」
セーラ「そうです。辛いお話ですよ…」
マレウス「そうか。…もし、お前の呪いが解けたらセレナーデ伝説を読もうと思う」
セーラ「本当ですか!結構話面白いので是非読んで欲しいです!」
マレウス「ああ、約束しよう」(小指を出した)
セーラ「!…はい」(そっと自分の小指を絡めた)
パラパラ…(天井から白から黒へ崩壊してる)
マレウス「⁈これはなんだ?」
セーラ「…マレウスさんが夢から目覚めようとしてる」
マレウス「そんな⁈」
セーラ「マレウスさん。夢は必ず覚める。そして、呪いも必ず解ける。だから、(マレウスの両頬に手を添えた)私、待ってますから。貴方が寝た時、必ずここへまた来ます。そして、現実で貴方が迎えに来てくれる事を信じてます」
マレウス「セーラ…」
セーラ「夢に囚われないでくださいね…」(足から消え始めた)
マレウス「セーラ!」
セーラ「大丈夫。夢の中でまた会いましょう、(マレウスの額にキスした)私の愛する人…」
マレウス「セーラ!!」(手を伸ばし、夢から覚めた)
〜ディアソムニア寮 マレウスの部屋〜
マレウス「…夢…?」
リリア「大丈夫か?マレウス」
マレウス「リリア…」
リリア「起こしに行ったら、お主魘されておったぞ」
マレウス「ああ…(起き上がった)実は、(夢の話をした)という事だ。信じてもらえるか分からないが、僕にとっての事実だ」
リリア「そうか、セーラが…。マレウス、わしは信じるぞ」
マレウス「!リリア…」
リリア「お主は嘘をつかないし、シルバーのユニーク魔法もあるからのう。それにわし自身もそれが本当にあったと思いたいんじゃ」
マレウス「!…そうか。ありがとう、リリア」
リリア「うむ!さぁ、図書室へ向かうぞ。セーラを助ける方法を探すのじゃ」
マレウス「ああ」
〜図書室〜
皆はもう集まっていた
アズール「来ましたね、マレウスさん」
マレウス「これで全員か?」
ジェイド「ええ」
フロイド「んじゃ、ウミウシ先輩来たし、セレナーデ伝説探すか〜」
デュース「そのセレナーデ伝説の本ってあるんですか?」
アズール「あります。一度セーラはその本を借りて僕たちに見せてくれました」
ジェイド「なので、見つからないわけがないんです」
カリム「そのセレナーデ伝説ってどんな話なんだ?」
マレウス「…4つの話が書かれ、まとめられている」
フロイド「へぇ、ウミウシ先輩物知りじゃん」
マレウス「いや、実は(夢でセーラと会った事とセーラに教えてもらった事を話した)」
アズール「そうでしたか。セーラが…」
マレウス「信じてもらえないかもしれないが、」
アズール「信じますよ」
皆「⁈」
マレウス「!」
ジャミル「あのアズールが信じるって言ったか?」
イデア「え、幻聴?明日氷降る?」
アズール「失礼ですよ💢セーラならそんな事もいとも簡単に出来そうと思ったからそう言ったんです」
ジェイド「そうですね。セーラは監督生さんに負けず劣らずに驚く行動をしますので」
ユウ「そうですか?」
フロイド「そうそう。だから、疑わねぇよ」
マレウス「…そうか。ありがとう」
オルト「皆!そろそろセレナーデ伝説を探そう。早くセーラ・アクウェリアスさんの呪いの手掛かりを探さないと」
ラギー「んで、セレナーデ伝説ってどこら辺にあるんスか?」
アズール「僕の憶測が合ってれば、歴史のところでしょう」
エース「え?お話とかだからてっきりフィクションとかだと思った」
ジェイド「確かにそちらの方にもありますが、少し違います」
フロイド「俺たちが見つけるのは原本。他のところ探すと絵本とか小説しかねぇの」
リドル「つまり歴史書みたいな本を探せばいいんだね」
アズール「ええ。写真はこちら(見せた)これを探してください」
シルバー「古そうな本だな」
ジェイド「実際古いです。しかも、この原本はレアでこの世に2冊しかないんです」
セベク「よく学園で見つけたな」
フロイド「セーラのおかげだよ。セーラが見つけて俺たちに見せてくれた〜」
ルーク「ふふっ。君達は本当に仲良しだね」
ー数分後ー
マレウス「…」(一部の本をジッと見てる)
リリア「マレウスよ、何してるんじゃ?」
マレウス「少しこの本が気になってな」
リリア「マレウス…。セーラの呪いの手掛かりを探すんじゃろ?何を道草をしておるの、」
マレウス(本をボタンのように押した)
ゴゴゴゴゴゴ…(揺れる音)
グリム「ふなっ⁈なんなんだゾ⁈」
ユウ(ゆ、揺れてる⁈)
レオナ「チッ!なんなんだ、一体」
エペル「な、何が起こってんだ⁈」
どこからか扉の開く音がした
ヴィル「これは…皆、見て頂戴」
皆(集まった。目線の先には地下に通ずる階段)
セベク「階段⁈何故こんなところに」
リリア「恐らくマレウスがボタンを押して開かれたんじゃ」
マレウスのブレスレットがまた光り、地下へと差した
マレウス「!これは…」
アズール「!まさか、地下へ進めとなってるんですか?」
マレウス「恐らくそうだ。セーラのところへ行った時もこのような感じだった」
ジェイド「という事は、ブレスレットにはセーラの意思が宿っている事でしょうか?」
フロイド「アハァ、すげ〜」
リリア「とりあえず行ってみるのじゃ」
皆で地下へ進んだ
〜地下 隠れ書庫〜
ケイト「うわっ⁈本がいっぱい!」
トレイ「こんなところがあったのか」
エース「へぇ。しかも、広いなぁ」
デュース「ああ。こんな大人数でも大丈夫なんて」
リドル「セーラはここで何を伝えたかったんだろう?」
マレウス「!」
1つの本がマレウスのところへ飛んで行き、手元に来た
アズール「!それは!」
ジェイド「セレナーデ伝説です!」
フロイド「しかも、セーラが見せたのと同じやつ!」
シルバー「どうしてここに…」
マレウス「…セーラがここを見つけ、残してくれたのだろう。この時の為に…」
アズール「…そうですね」
ジェイド「上に戻って手掛かりを探しましょう」
フロイド「だね」
皆(図書室に戻った)
〜図書室〜
リリア「あとは」(本を元に戻し、地下への道を閉じた)
アズール「では、見てみましょう」(本を開いた)
レオナ「…古い文字だな」
ラギー「でも、読めなくはないッスね」
ジャック「セーラの奴、よくこんなの読めたな」
ユウ「凄いね」
アズール(最後のページまでいった)「何もありませんね」
ジェイド「ええ」
フロイド「セーラのあの手紙、なんだったわけ?」
マレウス「…」
リリア「マレウスよ、どうしたんじゃ?」
マレウス「リリアは見えないのか?最後の見返しにある字を」
リリア「?何を言っておるんじゃ?」
マレウス「だから、ここに、⁈(最後の見返しを触れたら、そこだけ光だした)な、なんだ⁈」
皆「⁈」
触れたところから石版が出てきた
シルバー「マレウス様が触れたところから石版が出てきた⁈」
セベク「何故だ?」
アズール「!もしかして手掛かりはマレウスさんしか見つけられなかった?」
カリム「ん?どういう事だ?」
ジェイド「マレウスさんはセーラに選ばれた愛する人。その方にしかこの石版は見つけられなかったのかもしれないという話です」
ジャミル「確かにあり得そうだ」
フロイド「てか、間違いないんじゃね?石版にセーラの一族の紋章あるし」
ルーク「そうだね。古びてるが、間違いなくセレナーデ家の紋章だ」
エペル「でも、この古い文字難しそう」
ヴィル「恐らく古代呪文語の類いね。古代呪文語の辞書で調べましょう」
皆(古代呪文語の辞書で石版の単語を調べた)
マレウス「うっ…」(少し頭を抑え、しゃがんだ)
リリア「マレウス?マレウス!」(駆け寄った)
皆「⁈」
シルバー「マレウス様!」
セベク「若様!!一体何が⁈」
マレウス「…セーラが…呼んでいる…」
皆「⁈」
イデア「え?どゆこと?」
オルト「セーラ・アクウェリアスさんは氷の中に閉じ込められてここにはいないのに」
アズール「!まさかマレウスさんは夢に無理矢理連れ出されそうになっている?」
皆「⁈」
ジェイド「!もしセーラとマレウスさんが夢で会っていたのが本当だとしたら」
フロイド「あり得るね」
シルバー「しかし、このままではマレウス様が」
リドル「!マレウス先輩。僕達にユニーク魔法を」
マレウス「⁈…何故…?」
リドル「僕達が眠り、マレウス先輩も寝ればシルバーのユニーク魔法で僕達はマレウス先輩の夢の中でセーラと接触が出来ます」
トレイ「確かにそれなら何か話し合える事ができるかもしれないな」
ケイト「リドルくん、あったまいい〜」
マレウス「…分かった。…祝福(フェイ・オブ・マレフィセンス)」
皆「…」(寝た)
マレウス「ッ…」(セーラの声に身を任せ、寝た)
〜マレウスの夢〜
マレウス「…セーラ」
セーラ「急に呼び出してごめんなさい、マレウスさん」
マレウス「大丈夫だ。ただ何故僕を呼び出したんだ?」
セーラ「そうですね。(自分のブレスレットを見た)私のブレスレットが教えてくれたんです。皆さんが石版を見つけてくれた事を」
マレウス「⁈」
セーラ「その石版には私の呪いを解く方法があります。でも、足りないものがあるんです」
マレウス「足りないもの?」
セーラ「それを教える前に」(横を見た)
マレウス「?(同じ方向を見た)リリア、皆…」
皆「セーラ!!」
フロイド「セーラ〜!!」(セーラに飛びついた)
セーラ「あ、フロイド兄危な、」
フロイド「ぶっ⁈」(透明な壁にぶつかった)
ラギー「フロイドくん大丈夫ッスか⁈」
ジャック「派手にいったな…」
レオナ「なんでこれ以上近づけないんだ?」
セーラ「それは私の呪いのせいなんです。私の呪いはマレウスと私の試練みたいなもの。部外者は近づけない」
カリム「だから、2人には近づけない」(めっちゃ透明な壁を触ってる)
ジャミル「カリム、やめろ💧」
ヴィル「でも、どうしてここにマレウスを呼んだの?」
セーラ「皆さんが石版を見つけたのを分かったのを知ったので、マレウスさんに伝えたい事があったんです」
エペル「伝えたい事?」
セーラ「…人魚姫の秘密」
アズール、ジェイド、フロイド「!」
ルーク「人魚姫の秘密?それは一体なんなんだい?」
セーラ「それはまだ皆さんには教えられないんです」
イデア「え?」
オルト「どうして?」
セーラ「私の呪いに関わるから…」
ビキッビキッ(夢が崩壊する音)
セベク「⁈なんの音だ⁈」
セーラ「!夢が崩壊する。皆さん、早くここから脱出を!」
リリア「セーラとマレウスはどうするんじゃ⁈」
セーラ「私達は大丈夫。マレウスさんは覚めるだけで私もすぐ脱出ができます。皆さんは早くここから出ないと夢の狭間に囚われてしまう!」
アズール「ッ…セーラ…」
セーラ「大丈夫です。マレウスさんを、皆さんを信じます…!」
ジェイド「ッ…分かりました」
フロイド「ちゃんと帰って来てね」
セーラ「はい」
シルバー「皆掴まれ!!」
セーラ「私もサポートします!」
シルバー、セーラ「同じ夢を見よう!(ミート・イン・ア・ドリーム)」(皆は自分の夢に無事戻った)
マレウス「…セーラ。僕に伝えたいという足りないものとは?」
セーラ「貴方には人魚姫の秘密、私の本当の名を教えます」
マレウス「?アクアマリン・セレナーデではないのか?」
セーラ「色々あって更に偽名を名乗ってました。私の本当の名を知ってるのは身内とアズールさん達のみ」
マレウス「何故更に偽名を?」
セーラ「呪いの対策です。呪いが解いてない状態で本当の名を他人から他人に教えてしまうと、その2人が凍りつくという代償があるんです」
マレウス「なるほど。だから、アーシェングロット達は口外出来なかった。そして、セーラも被害者が出ないように心がけたのか」
セーラ「はい…」
ビキッビキッ(夢が崩壊する音)
セーラ「…そろそろだ。マレウスさん、今から私の本当の名を言います。一語一句間違えないでください」
マレウス「ああ」
セーラ「私の本当の名は…“ ”」
マレウス「!」
セーラ「待ってるから…」
セーラが消えたのと同時にマレウスの夢が覚めた
〜図書室〜
マレウス「パチン」(皆を夢から覚ました)
皆(起きた)
リリア「マレウス、セーラとは話せたか?」
マレウス「ああ」
リリア「それは良かった」
アズール「さて、皆さん。気を取り直して石版の解読に取り掛かりましょう」
皆(行動開始した)
マレウス「…」(石版を見た)
シルバー「どうしました?マレウス様」
マレウス「…シルバー、お前にはこの文字が古代文字に見えるか?」
シルバー「はい、俺にはそう見えます。何か分かりましたか?」
マレウス「…いや、なんでもない(その場を離れた)…しかし、皆にはそう見えるのか。僕だけあの字が普通に読める。!まさか…!」
ー数時間後ー
ジャミル「解読終わりました!」
ヴィル「流石ね。レオナは意外だわ。まさか、アンタがそんなに古代呪文語が得意とは」
レオナ「御託はいい。とりあえず読め」
ジャミル「はい」
“夜の鏡満ちたりて。真の名と真実の愛を捧ぎし。闇は解き放たれ、姫が目覚めん”
エース「どういう事だ?」
デュース「さっぱり分からん…」
リドル「…もしかして何かに例えられてるんじゃ」
皆「!」
ケイト「んじゃあ、夜の鏡ってなんだろう」
トレイ「それって月じゃないか?満ち足りてって事は満月かもな」
ジャック「確かに。そうだとしたら納得がいく」
ラギー「えっと、闇ってなんスかね?」
ルーク「この場合、セーラくんの呪いじゃないかな?この石版はセーラくんの解呪方法が記されてる。解き放つは呪いから解放されるって事じゃないかな」
カリム「てことは、姫ってセーラか?」
アズール「可能性はあります。セーラはセレナーデ家唯一の皇女。セーラは呪いから解放され、目覚めるという事でしょう」
エペル「じゃあ、この真の名と真実の愛ってなんだろう?」
イデア「あーこれお話の王道パターンですな。恐らくセーラ氏の本名とキスとかして目覚めさせるってやつっすな」
オルト「じゃあ、石版の解読の整理をするよ。満月の時に本当の名前とキスを捧げれば、呪いは解かれてセーラ・アクウェリアスさんが起きるって事だね」
シルバー「そうなるな。しかし、これはマレウス様がやらないといけないだろうか?」
ジェイド「ええ。なにせセーラに選ばれた愛する人ですから。そうしないと呪いは解けませんので」
フロイド「あれ?ウミウシ先輩どこ?」
皆「え?」
セベク「い、いない!どこに行かれたのですか⁈若様ーーー!!」
リリア「こんな大事な時に何をしておるんじゃ…」
ユウ「どうしたんだろう?」
グリム「これじゃあ、セーラを助けれないんだゾ〜」
シルバー「あ、あのリリア先輩」
リリア「ん?どうした?シルバー」
シルバー「マレウス様に少し気になる事がありまして」
リリア「どういう事じゃ?」
シルバー「マレウス様、石版を見て俺にこう問いかけたんです。俺にはこの文字が古代文字に見えるか?と」
アズール「!まさか…」
ジェイド「マレウスさんだけ普通に読めていた可能性があります」
皆「⁈」
アズール「ええ。そして、僕達より早く解読したかもしれません。皆さん、行きましょう!」
リドル「⁈どこに行く気だい⁈」
フロイド「セーラんとこ!そこにウミウシ先輩がいる。あと今日はちょうど満月なの!」
皆「!」(急いで準備した)
リリア「わしらも行くぞ!」
シルバー、セベク「はい!」
ー夜ー
〜メインストリート〜
皆(走ってる)
エース「そう言えば、真の名ってアクアマリン・セレナーデって言う名前なんすか?」
ジェイド「いえ、違います」
デュース「え、違うんですか⁈」
フロイド「セーラのそれも偽名。セーラの本当の名前は知ってるけど、言えない」
ケイト「なんで?」
アズール「呪いの対策なんです。この場で言ったら皆さん氷漬けにされますよ」
皆「⁈」
ジェイド「言ったご本人もなります。しかし、セーラから言うのは大丈夫です。それに彼女には合言葉があります」
トレイ「それって人魚姫の秘密って言葉か?」
フロイド「そう。だから、今セーラの本当の名前知ってんのは身内と俺達とウミウシ先輩だよ」
レオナ「てか、なんで俺達は走らされてんだよ」
アズール「なら、レオナさんだけでもお留守番どうぞ。僕達はセーラの呪いの解放を見届けないといけないんです」
ジェイド「それが皇帝陛下と皇后様との約束なんです」
フロイド「それに“兄妹”として見届けたいし」
レオナ「!…ふっ、そうかよ」
ラギー「まぁ、皆行きたいのは変わらないッスよ」
リリア(マレウス…セーラ…)
〜海岸〜
マレウス「来たぞ、セーラ。今宵は満月が綺麗だな」
セーラ「…」
マレウス「石版は解いた。僕はここまで来る間にお前にどんな愛の言葉を捧げようと考えていた」
セーラ「…」
マレウス「…お前が喋らないと寂しいな…」
セーラ「あ!(後ろから振り返った)マレウスさん!」(マレウスの脳裏にその場面が一瞬よぎった)
マレウス「…(セーラに近づいた)セーラ、お前がいない世界は静かすぎる。目覚めてくれ、僕の愛する姫よ。…ステラ・セレナーデ…」(セーラの閉じ込められてる氷にキスをし、少し離れた)
ビキッビキッ(ひび割れた音)
マレウス「?」
ビキビキビキビキビキッ!パリーン!!(氷が完全に割れた音)
セーラ「…」
マレウス「!セーラ!!」
セーラ「…マレウスさん!!(解放されて、そのまま倒れるようにマレウスに抱きついた)会いたかった!会いたかった…」
マレウス(抱えるように抱きしめた)「僕もだ、セーラ。本当無事で良かった…」(涙目)
セーラ「ありがとう。本当にありがとう、マレウスさん。私を助けてくれて。私を愛してくれてありがとう」
マレウス「ああ、僕もありがとう。僕を心から愛してくれてありがとう」
セーラ「マレウスさん…」
2人は夜明けと共に口付けをした
セーラ「貴方を信じてました…」
マレウス「…待っていてくれてありがとう、セーラ。いや、ステラ」
セーラ「ふふっ、呼びやすい方でいいですよ」
マレウス「分かった。だが、しばらくはお前の本当の名を呼びたい」
セーラ「分かりました」
皆「セーラ!!」(セーラとマレウスに駆け寄った)
セーラ「皆さん!」(マレウスに下ろしてもらった)
アズール「セーラ…良かった…」(優しく抱きしめた)
セーラ「アズール兄…」
ジェイド「本当無事で良かったです…」(同じく)
フロイド「本当良かったよ〜、セーラ〜」(同じく)
セーラ「ジェイド兄…フロイド兄…ただいま」
アズール、ジェイド、フロイド「!おかえり、セーラ」
皆でワイワイとセーラと話始めた
リリア「…いいのか?マレウス。お主の姫が取られてるぞ」
マレウス「大丈夫だ。それに縛ってしまったらステラには悪い。僕は充分交流した」
リリア「!…そうか」
マレウス「…ステラ!」
セーラ「?はい」
マレウス「これからもよろしくな」
セーラ「!こちらこそよろしくお願いします、マレウス!」
マレウス「!…ああ」
《2人はお互い微笑みあった。私は皆のおかげで無事に呪いを解く事が出来た。こうして私は好きな人と結ばれ、幸せになりました》
〜the end〜