(え?ウソでしょ…)
ウソでもなんでもなくホントにオムツのせいでスカートが履けなくなっていた。
(どうしよ……どうしたらいいの…………)
全く案がうかばなく途方に暮れるさゆり23才。
オムツ姿でベビールームにいる姿は少し離れてみると赤ちゃんのそれと変わらないものだった。
数分がたち、なかなか戻ってこないことが気になった店員が様子を見にきた。
オムツのまま着替えずボーっとしているように見える。
(どうしたの?)
優しく声をかける。
(スカートが履けなくて…)
ボソッとつふやくさゆり。
(そっかーごめんねーいいのあるからちょっと待っててね )
そう言うと店の方へ戻っていってしまった。
オムツとブラ以外何も着ていないさゆりは寒くなり尿意をもよおしてきた。
(帰るだけだから耐えて!)
祈りながら店員の帰りを待っていた。
しばらくして何かを手に持っていた店員。
(コレ使えるんじゃない?)
それはインナーパンツつきのスカートで、パンツ部分がおむつカバーのような役割をし布おむつをあてていても使えるように大きめのサイズに作られていた。
普通のインナーパンツと違うのは股にロンパースのようにボタンがありオムツ替えしやすいようにされていた。
スカートの丈も短く外からもパンツはもちろん股のボタンまでみえてしまっていた。
(これで上着着れる?)
と言われたものの上下の服が合わなさ過ぎて躊躇ってしまう。
(やっぱりこれも着ちゃおうね)
着させられたのはスウェットでさゆりの体より少し大きめのサイズ感だった。
(これならなんとかなるね)
ニッコリと微笑み、スーツを畳んでいく店員。
(これ、展示してあったのだからお金入らないし着て帰っていいからね)
スーツのシワを気にもせずオムツバッグに詰め込む。
そして、小さく礼を言いベビールームからでて行くと、店内には数人のお客さんがいてさゆりの動きを止めてしまった。
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