テラーノベル
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今夜は大晦日。一年の最後だというのに、世界は驚くほど静まり返っていた。
窓の外を眺めると、音もなく舞い落ちる雪が、庭の木々を真っ白に塗り替えている。
「ねえ、mfくん!見て、雪降ってるよ!」
俺は窓に張り付くようにして、後ろにいる彼を呼んだ。
「お、dn。本当だ、結構降ってるね。……外、出てみるかい?」
mfくんが、いつもの落ち着いた声で問いかけてくる。
「えぇ……。mfくんは? 一緒に行ける?」
「僕は……ごめん。今は周期的に外に出られないかな。吸血鬼の本能が強まっている時期だから」
少し困ったように眉を下げて笑う彼を見て、俺は胸が疼いた。人ならざる者としての都合。それを寂しく思う以上に、彼を一人にしてはいけないという使命感のようなものが湧いてくる。
「そっか……。じゃあ、お家デートしよ? そのほうが、二人きりでいられるし」
俺は彼の袖を少し強めに引いて、照れ隠しに笑ってみせた。
「いいよ。もうご飯は済ませちゃったけど、何かしたいことある?」
「うーん……。ねえ、この屋敷に『窓から外が見えて、ベッドがある部屋』ってあるかな? そこでゆっくり雪を眺めたいんだ」
「あるよ。……行ってみようか」
案内されたのは、屋敷の奥まった場所にある静かな部屋だった。
使い込まれた家具が並ぶ部屋は、どこか浮世離れした怪しさを纏っている。けれど、大きな窓の向こうに広がる銀世界は、言葉を失うほどに綺麗だった。
「すごいな……。ここ、特等席じゃん」
俺たちは誘われるように、窓辺の広いベッドに並んで腰を下ろした。
部屋の明かりを消すと、雪の白さが青白く室内を照らす。
mfくんが背後から俺の腰に腕を回し、その広い胸に俺の背中を預けさせた。
「……静かだね」
「ああ、そうだね」
遠くの空に、小さな光が花開く。年越しの花火だ。
街の喧騒からは切り離されたこの屋敷で、俺たちはただ静かに、散っていく光を見つめていた。
誰にも邪魔されない、二人だけの時間。
外に出られなくても、どこへも行けなくても、俺にはこの温もりがあれば十分だった。
mfくんは、ずっとここにいてくれる。その事実が、何よりも俺を安心させた。
この幸せを噛みしめるように、俺は腕の中の心地よさに身を委ね、振り返って彼の唇に自分の唇を重ねた。
重なる吐息の中で、雪はただ静かに、夜を白く染め続けていた。
枷番外単発です(
皆さん良いお年を!!
馬刺しフルコースととしこしそばつくりすぎがもう…どっちも名前が料理とか神ですか?尊いです( 皆さん配信見ましょう!!笑
コメント
1件
あけましておめでとうございます! 今年も何卒よろしくお願い致します✨️