今日、私の家族は終わった。
「カナメ、貴方がやりたいことをやりなさい。」
この言葉の通りにできただろうか。
「カナメ、お前ならできる」
うん、多分これでいいんだよね、
『 人には優しくだ 』
これが私の優しさだよ。
雨の中、救急車の音が響く。赤に染った父と母。
何を思う。悲しい、怖い、辛い、
けどそれが、自分を救うためであるなら、何を思う。何も思わない。きっとそう、、
そう思ってたのに、カナメは生まれて初めて泣いた。
私は、両親のことが大好きだったと思う。
小学2年生までは、、、
小学3年の頃、家族は、変わった。
痛かった。体も心も痛かった。そして分からなくなった。
『人には優しくだ』この意味を。
誰かに助けを求めたかった。けど、怖くて出来なかった。もし、それが両親にバレてしまった時、カナメはどうなる、、、、。
だから、たった1人で耐えた。
中学に上がる頃、今まで耐えてきたことに対して何も思わなくなった。怖い、辛い、悲しい、この意味さえ分からなくなった。
今までの痛みは憎しみに変わっていたのだ。
叩かれた分だけ、憎しみの数も増えて行った。
高校3年の夜、私は父と母を56した。それも、第一発見者を装って。やりたいことをやっただけ、出来ると思ったから、やっただけ、それなのに、私は泣いていた。
理解できないよ。泣いてる意味が、、、
私がやったことは、正解だった。そう、自分に言い聞かせた。
けど、怖かった。痛いと感じていたあの頃とは違う痛みも感じた。
もうおしまい。これでおしまい。そう思った。
24歳の時、カナメは、結婚して、子供を授かった。だから、優しく、大事に育てた。
私がされてきたように。
泣きわめく声、怒りの声、なんで怒ってるのか、なんで泣いてるのか、カナメには分からなかった。
救急車の音が鳴り響く。あのころと同じように。
これが正解。そう思い込んでいた。
けど、怒りや、泣き声が私に向けてだときずいたとき、それが間違いだと知った。
あの頃に感じるはずのなかった、痛み、悲しみ、全てを感じた。カナメの家族は、終わった。
家族は、尊いもの、なくてはならないもの。温かな火玉のようなもの、傷つけてはいけない。、誤った道を選んではいけない。家族は、家族の味方。いちばん安心できる場所。それをあなたの手で壊してはいけません。たった1つの家族なんだから。
コメント
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すごいですね!!フォロー失礼します!