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家族と正解

1 - 家族

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2022年04月04日

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今日、私の家族は終わった。


「カナメ、貴方がやりたいことをやりなさい。」 



この言葉の通りにできただろうか。



「カナメ、お前ならできる」



うん、多分これでいいんだよね、



『 人には優しくだ 』



これが私の優しさだよ。





雨の中、救急車の音が響く。赤に染った父と母。

何を思う。悲しい、怖い、辛い、

けどそれが、自分を救うためであるなら、何を思う。何も思わない。きっとそう、、

そう思ってたのに、カナメは生まれて初めて泣いた。


私は、両親のことが大好きだったと思う。

小学2年生までは、、、

小学3年の頃、家族は、変わった。

痛かった。体も心も痛かった。そして分からなくなった。

『人には優しくだ』この意味を。

誰かに助けを求めたかった。けど、怖くて出来なかった。もし、それが両親にバレてしまった時、カナメはどうなる、、、、。

だから、たった1人で耐えた。

中学に上がる頃、今まで耐えてきたことに対して何も思わなくなった。怖い、辛い、悲しい、この意味さえ分からなくなった。

今までの痛みは憎しみに変わっていたのだ。

叩かれた分だけ、憎しみの数も増えて行った。

高校3年の夜、私は父と母を56した。それも、第一発見者を装って。やりたいことをやっただけ、出来ると思ったから、やっただけ、それなのに、私は泣いていた。

理解できないよ。泣いてる意味が、、、

私がやったことは、正解だった。そう、自分に言い聞かせた。

けど、怖かった。痛いと感じていたあの頃とは違う痛みも感じた。

もうおしまい。これでおしまい。そう思った。






24歳の時、カナメは、結婚して、子供を授かった。だから、優しく、大事に育てた。

私がされてきたように。



泣きわめく声、怒りの声、なんで怒ってるのか、なんで泣いてるのか、カナメには分からなかった。

救急車の音が鳴り響く。あのころと同じように。

これが正解。そう思い込んでいた。

けど、怒りや、泣き声が私に向けてだときずいたとき、それが間違いだと知った。

あの頃に感じるはずのなかった、痛み、悲しみ、全てを感じた。カナメの家族は、終わった。



家族は、尊いもの、なくてはならないもの。温かな火玉のようなもの、傷つけてはいけない。、誤った道を選んではいけない。家族は、家族の味方。いちばん安心できる場所。それをあなたの手で壊してはいけません。たった1つの家族なんだから。







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