「嬉しいよ、ありがとう……」
彼からぎゅっと強く抱き寄せられた拍子に足がもつれて、二人で布団に倒れ込んだ。
組み敷かれ、チーフが掛けているメガネを外すと、レンズ越しではない涼やかな目と、至近距離で見つめ合った。
「……好きだよ」
甘い囁きに瞼を閉じると、触れ合った彼の唇が顎の先から首筋へと滑り下りる。
「……私も、好き……です」
彼の首に腕を回すと、私の帯に手が掛けられた。
浴衣がはだけられ、下着姿が明かりに晒される。
「……可愛い」
仄かに火照る肌に、唇の熱で触れられて、身体が小さく跳ねる。
「……じっとしておいで」
低く落とされた囁きが、吐息とともに薄く耳を撫ぜた。
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