それでは、どうぞ!
次の日 ホテル 不破視点
hr「ん…?」
fw『あ、おはよ晴』
hr「…!?ガバッ」
fw『おわっ!?ちょ、急にどうしたん?』
hr「ふ、不破さん…昨日、僕……」
fw『………』
…ボスからは前からずっと、”いつかは事実を教えてやれ”と言われとる
それを言われて、次の任務が終わって晴が起きた時…本当は伝えるはずやった
けど、晴にあんな純粋すぎる目を向けられたら、一気に伝えたくなくなった
…だから……
fw『その事なら安心せえ?』
fw『俺らは昨日、”そのまま引き返した”から』
hr「…!それじゃ、僕らは誰も殺ってないんですよね?」
fw『…あぁ、そうや』
fw『俺らは”誰1人としても殺っとらん”』
fw『今までもこれからも…ずっと』
hr「よ、かったぁ…怖かった……」
fw『ははっ、ごめんな?怖い思いさせて』
hr「いえ!教えてくれて、ありがとうございます!湊さん」
fw『あぁ…』
……だから、俺らは晴に本当の事は伝えない
もしかしたら、戦ってる最中か後とかに酔いが覚めてバレるかもしれない
最悪の場合、晴は自分で自分を殺めるかもしれん…
でも、俺らはその日が来るまでは一切伝える気はない
例えボスの命令だろうと…誰になんと言われようと、絶対にな
hr「そういえば、刀也さんとハヤトさんは?」
fw『刀也は今日学校で、ハヤトは刀也の送っとる』
hr「なるほど!」
fw『なぁなぁ〜!今日は、なにして遊ぶ?』
hr「湊さんは、いっつも遊ぶことしか考えてませんよね…?」
fw『ん〜?そんなことないで?』
hr「本当ですか?w」
fw『ホンマに決まっとるやん!w』
まぁ、そう言ってるお前にいっちゃん悩まされとるんやけど
kg〔ただいま戻りました〜〕
fw『お、おかえり〜!ハヤト』
hr「おかえり〜って、ここ家じゃなくてホテルだからね?」
kg〔あ、晴さん起きてたんですね!〕
hr「はい!」
kg〔どこか痛かったりしませんか?〕
hr「全然そんな!どこも痛くないですよ!」
fw『なぁなぁ!とりあえず、どこ遊ぶか決めようや!』
kg〔はいはい、どこ行きたいんですか?〕
fw『ん〜…どこでも!!』
hr「どこでもって…それが1番、困るんですけど?」
fw『にゃはは〜、どこいっても楽しいからどこでもええかなって思って』
kg〔さすが湊さんですね…〕
kg〔それじゃ、刀也さんの学校が終わるまでドライブしながら寄りましょうか!〕
hr「そうですね!」
fw『晴、運転よろ〜』
hr「それは僕なの!?」
kg〔あははw晴さんは起きたばかりですし、私が運転しますよ〕
hr「は、ハヤトさ〜ん…!」
kg〔ほら、行くなら早く準備してください〕
fw『おう!』
…ごめんな、晴。こんな大嘘ついて…ずっと騙してばっかで……
もし、いつか晴が本当の事を知ってもうたら…
その時は、俺らも晴と一緒に償うよ
俺らの罪は、自分でも分かるくらい重いものやからな
数十分後 教室 剣持視点
先生《、~~?》
先生《~~~~~~~~~~~~~~~~……》
ty[………]
晴くん、もうとっくに起きてる頃だよね…
…大丈夫かな?湊くんとハヤトさん、ちゃんとやってくれてるよね?
どうしよう…今日、学校休むべきだったかな?
大丈夫なのかな…?大丈夫、だよね……?
もし晴くんに、こんなことを僕らが隠してるってバレたら……
先生《__剣持さん!!》
ty[わっ!?!?あ…]
先生《授業中なので集中してください!》
ty[す、すみません…]
…あ〜あ、任務後は毎回こうだ……
僕って…案外、自分が思ってる以上に心配性なのかな……?
まぁ…今日は迎えも来てくれるってハヤトさんが言ってたから放課後になったらどうか分かるし、心配のしすぎもアレだよね
…ワンチャン、バレてたりして
ty[……な〜んてね…]
あ゙〜…余計心配になってきたんだけど!!
数時間後 車内 甲斐田視点
hr「__あ…!刀也さん来ましたよ!」
fw『ホンマや!お〜い!!刀也ぁ〜!!!』
kg〔そんな大声で呼んだら、逆に来なくなりますよ?〕
fw『あ、めっちゃ嫌そうな顔しとるww』
hr「あんな嫌そうな顔してるけど、結局こっち来るっていうね」
kg〔そんなこと言ったら、次から本当に来なくなりますよ?w〕
ty[まぁ、今回だけは許してあげます]
fw『にゃはは〜』
ty[…ねぇ、晴くん]
hr「はい?」
ty[その…だ、大丈夫……?]
hr「大丈夫って、なにがですか?」
……本当は、知ってる………
ty[ぁ、ぃや…なんでもない……]
みんなが…僕に隠し事してるって
hr「…そっか」
けれど…その隠し事がなんなのか、それが分からない
でも、思い当たる節があるとすれば…あの事しかないだろう
場所に向かうまでのことは覚えてるのに…いつの間にか、どこかのホテルのベッドの上
前の日のことを聞くと、苦しそうな笑顔を浮かべて”なにもない”とみんな同じような事を言う
そこからするに…僕はきっと、”なにかした”
その”なにか”はきっと、僕が1番考えたくない…そう思いたくないことだろう
だからみんなは僕に嘘をつく
嘘をついてばかりで本当の事を言ってくれようともしない
僕は、任務完了後のみんなの嘘が大嫌いだ
でも…このことを言ってしまったら、きっと今までと同じようにはいられない
僕にバレないようにと任務を週3の夜だけにしてくれてるのに、バレてもなお平然としてたら週3どころか、毎日になって朝でも昼でも夜でも任務に行かされるだろう
そうなったら刀也さんだって、学校に行けなくなる上に友達にバレる可能性もある
さらに、ハヤトさんはまだしも…湊さん達の疲れも溜まるだろう
そんな状態で任務に行ったら、殺られる可能性が上がる
そんなの…絶対嫌に決まってる
だから”僕も”、今日もみんなに”知らない”と嘘をつく
そうしてれば…いつか僕にバレる日が来ようとも僕も嘘つきなんだから、同じだよね
みんな同じ……嘘つきなんだから………
hr「………」
ty[ていうか、今日は晴くんが運転じゃないんだね]
kg〔晴さん、疲れてるようでしたからね〕
ty[あ〜、なるほど]
hr「僕が運転の方が良かった?」
ty[別に]
hr「てことは、僕が運転の方が良かったんでしょ〜?」
ty[晴ゥ?(圧)]
hr「なんでぇ…!?」
kg〔はいはい、とりあえず行きますよ〜〕
fw『刀也、どっか行きたいとこある?』
ty[行きたいところか…ん〜……]
kg〔そういえば、刀也さんが気に入ってた店に新しいの出たらしいですよ?〕
hr「あ!それって……これじゃない?」
ty[美味しそう…(´•﹃•`)]
fw『んじゃ、そこ行くか!!』
kg〔ですね!〕
hr「Let’s go〜!」
…嘘つき。嘘つき嘘つき嘘つき
み〜んな__嘘つき
ほんと、そんな嘘つきなみんなのことなんか大っ嫌い
でも、それと同じくらいみんなのこと大好きだよ
もうほんと…わけわかんないよね
けれど僕は、こんなみんなとの日々が本当に大好きで堪らないんだよ
だからもう……嘘なんてつかないで…僕に全てを話して…?
僕…あんなみんなの苦しそうな笑顔なんて、もう見たくないよ……
僕に話してもボスにバレなかったら今までと同じなんだから
バレなかったら今までと同じように暮らせるんだから、ね?
大丈夫…今までずっと、みんな嘘つきだったんだから、ボスにもそう簡単にはバレないよ
…でも、みんなそんなことは考えてないんだろうな
ty[__晴くん!!!]
hr「おわっ!?え…なに……?」
ty[なに、って…着いたよ]
hr「ぁ…本当だ」
fw『はよ行くぞ〜!晴!』
kg〔行きましょう?晴さん〕
hr「ぅ、うん!」
まぁ…今はまだ、このままいても良いかな?
それでは、次回!
コメント
2件
グアッ…甲斐田あぁ…こういう系めっちゃ好きです!!