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コメント
2件
私のリクエストを聞いて下さりありがとうございます🎗️ 森くんがちょんまげに向けてる感情がとっても良くてこの作品を読みながら思わずニヤニヤとしちゃいました…🤭 主様が書く小説とっっても好きです、これからも頑張ってください☘️
リクエストより
森ちょん前提のちょんまげ愛され
リクエストありがとうございました!
※ちょんまげ達と森くんが和解した世界線
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「ちょんまげ、お前も今日飲み会行くよな?」
「ええと…でも僕、今日は」
キングの誘いに僕は返事を渋る。だって、真正面からの視線が痛い。口が裂けても「もちろん行くよ!」なんて言えない。
「ちょんまげえ、俺ら支え合ってきた仲じゃーん。行こうぜ一軒くらいよお」
「いや僕も行きたい気持ちは…ある…けどぉ…」
ターボーが肩を組んでつんつんと頬をつついてくるが、それでも濁した返事しか返せない。なんてったって真正面からの圧がすごい。聞かなくても分かる。きっと彼は「まさか僕を放っておいて行くつもり?」と言っている。
「羽立さん…頭を下げるなど屈辱ですが、お願いします。来てください…私とあの二人だけの飲み会なんて勘弁してください!!」
「頭上げて!?いや、そんなこと言われても…」
猿橋さんが頭を下げるなんて相当なことだ。しかも僕は彼女の頼みを無下にできる立場じゃない。しかし、だからと言って僕には素直に首を縦に振ることはできない。
「ちょんまげ」
彼が僕を呼ぶ。
「…も、森くん」
「行くんだ?僕を置いて。へえ〜、行くんだあ」
…なぜなら、僕の恋人、もとい森くんが絶賛ジェラシーモード真っ只中でとても厄介だから。
今はイマクニが開店前なので鷹里小の応接室で作戦会議…のはずだったのだけれど。話が逸れに逸れて、何故かこんな惨状に。
こうなった時の森くんはめんどくさいと僕は知っている。これは小学生の頃から変わってない所のひとつ。勤務している学校の中だからか今は抑えめだが、二人きりの時の彼はこんなものではない。しかも何故かキング達も譲らないときたので、僕は今誰にも頼れず困っている。
「…だってよぉ、最近ちょんまげずっと森んとこ居んじゃんかよぉ」
「え?」
見ればターボーが口を尖らせて小さい声で何か言っている。社長モードの彼からは想像できない、子供が拗ねた時みたいな姿で。ターボーの発言にうんうんと頷くキングが続ける。
「俺らだってさ、お前がいないと…ほら、寂しいんだよ。お前が無事に帰ってきたってのに、前より会う頻度減ったろ」
「私も、羽立さんがいないと困る時だって…まあ、少しは。ありますし」
「まあ、なんだ…俺らってさ、多分、ちょんまげが思ってるよりちょんまげのこと好きなんだよ」
キングはターボーを宥めながら僕にそう言う。
寂しい。そう言われると、そんな気持ちにさせて申し訳ない半分、僕に少なくとも好意を寄せてくれていることが嬉しい半分。僕にとっても、彼らは大事な友達だから。猿橋さんは…少し違うかもしれないけど。それでも、昔よりちゃんと話せるようになって嬉しい人。
ふと、森くんを見た。森くんも目を合わせてくれたけれど、すぐに目を逸らされてしまった。彼にも寂しい思いはさせたくない。彼が寂しがり屋なのは僕が一番知ってるから。何より、僕が彼の一番の理解者でありたいと、僕が思っているから。
「…あ」
「ん?どうした」
「いや…森くんも飲み会来ないの?」
えっ。と森くんが声を漏らす。
「えっ、森来れるの?」
「じゃあ二人とも来ればよくねえか」
「ちょっとお二人とも、そんな急に決められても森さんもこま」
「あ、じゃあ俺店取っとくからさ、店のリンクとかグループに…」
困惑する森くんをよそに、話はどんどん進んでいく。言い出したのは僕だけど、ここまで本人が置いてけぼりになるとは。さっきまで眼鏡を光らせて圧をかけていた人とは思えないくらい、分かりやすくオロオロしている。ちょっと主人を見失った子犬みたいで可愛いなと思ったのは内緒。
「…森くん」
「な、なに」
「僕、森くんのこともみんなのことも大好きだから、森くんがまたみんなと仲良くなれたら嬉しいなって思って……迷惑だった?」
う、とダメージを食らったかのような声を発して森くんは僕を見る。森くんは案外、僕らに弱いのを僕は知っている。耳を少し赤くして、バツの悪さを誤魔化すように髪をぐしゃぐしゃっと掻き回したのち、
「迷惑じゃない、嬉しかったよ」
と僕から顔を背けて言った。その姿が、あの頃の、キング達と友達になったばかりの森くんと重なった気がして。やっぱり、変わったけど変わってないなあ、と思わず笑い声を漏らしてしまった。
…そういえばキング達は、と二人で振り返ると調子に乗りすぎて猿橋さんに怒られていた。この新たな日常が、これ以上壊されなければ良いな。そう思って、僕は笑みを零しながらお店を確認するべく携帯に指を滑らせた。
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初めてのリクエスト消化でした。愛されよりも森ちょんがメインになってしまった気がしてなりませんが、ご期待に添えていたら幸いです…!ニュアンスもし違っていたら申し訳ないです。いつかリベンジしたいです。
ここまで読んでくださりありがとうございました!リクエスト、感想あれば励みになります。よろしくお願いします。