どーぞ
んー……
咲良「君、名前なんていうの?」
これまた戻ってきてるパターンだね
はぁ…
「海里だよ」
もうやだ今度こそ絶対死なせない待ってろよ(?)
それから何回繰り返しただろう
もうだめなんじゃないかそう何回も思った
それでも死なせたくない。まだ一緒に居たい。絶対に。
無理だとわかっているのに、何故かそう思ってしまう
「もうやめよう…」
咲良「なにか言った?」
「ううん。なにも」
咲良「それよりさ、」
このままがいいずっとずっとずーっと
なんでこうなってしまったんだろう。誰もなにも悪くないのに
そんなことを思いながら、俺はまた君に名前を告げる
12569回目
このとき考えた
咲良と俺が死んだら中学に戻る
もう咲良のことは諦めて俺が生き残れば戻ることはないのかもしれない
そんな最低な事を考えるようになっていた
それほどに限界だった
親友の死に様を何万回も見たいなんて思わないだろ?
そう考えていると
いつの間にか彼は海に沈んでいった
あれ
「生き残っちゃった…?」
終わった
それでも…咲良は結局助けられなかった
「…帰ろう」
パズルのピアスを手に握ったまま
「………またね」
夏に閉じ込められた君に小さくそういった
永くて短い
俺達の夏が終わる
おわり
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