テラーノベル
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「ママー!ただいまー!」
「早かったね、ゆあ、、、ん?」
「この子が『ねこのま』の主、うりだよ。」
『お前ッ『ねこのま』ってなんだよ、バカか』
「にゃーにゃー鳴いてるけど、嫌がってるんじゃない?」
「んーん、嫌がってないの。」
『あのな、嫌がってるから!』
「だってそれならひっかけばいいでしょう?」
『ッ…出来るかよ。お前子供だし。』
「ほーら優しッ!さ、ゆあんくんの部屋行こっか!」
うりが家にいるのが当たり前なんかじゃないから、嬉しくてしょうがない。
「沢山話せるね、うり!」
『あのな、俺帰る場所あるからな?』
「一日くらいくれたっていいじゃん。一日いなかったんだから。」
『ぅぅ、』
君を丸め込むのは案外簡単だ。
昨日の分まで、ずっとずっと君と話した。大好きな君への気持ちを確認するように。
「あ、見て、綺麗な月だ!ほら、うりもッ!」
『ちょっ、』
── カーテンを開けてうりに見せてあげようと思った。そしてうりの方を見ると、見覚えのある茶色、白い肌、赤っぽい瞳。
『人間の姿なっちまったよ、お前のせいで。』
人間のうりはきっと俺の一個か二個ぐらい歳が上だ。ねこだと俺の方が大きくて年上だと思っていたけどそんなことはやっぱりなかった。
「かっこいい、うり!かっこいい!」
『あのな、なんでそんな、、、褒めるかね、照れるんですけどーー!』
「だって本当にかっこいいもん!え、何年生?」
『神様だから小学校とかねぇよ。ねこだし。』
「そっか、」
『でも、お前よりは大人だよ。』
「だよね笑」
君の笑顔も、君の仕草も全部初めて。
うり。君はこんな顔して俺と話してたんだね。こんな顔して笑ってくれていたんだね。こんな顔で見つめてくれてたんだね。
「あー!うり大好き!」
なんて愛を叫んじゃうくらいには君が好きでたまらなくなっている。
『あのな、近所迷惑って知ってるか。』
「うりの方が大切だから!」
『ッ笑 そっ、』
その日の夜、たくさん話した。こんなに夜遅くまで起きたことないよ、とうりに言うと『お子ちゃまだな』なんてバカにされた。お子ちゃまじゃなくていい子なだけだし!
でも、うりが笑っているならずっとお子ちゃまでもいいよ。
次の日の朝はねこに戻っていた。
可愛い、可愛い、ねこのまの主としてのうりになっていた。ベットの中はすっかり広くなっていて、うりは端っこでまるまって寝ていた。昨日の夜は大の字で寝ててベットがすっごく狭かったのに笑
「ママー!おはよー!うりのご飯はどうしよう。」
「あー、これ食べるかな?分からないけど調べて作ってみたから。持ってってあげて。」
「うん!」
「うりのご飯だって、俺より豪華なのずるい笑、でも俺よりずっとうりの方が疲れるもんねずっと外にいるの。」
『あぁ、ありがとって言っといて。美味しそう。』
「うん、召し上がれ!」
「美味しそうに食べてたー!」
君は、きっと昨日みたいな顔して目を輝かせているのだろうな。そう考えるだけで今までとは違う気持ちになってくるよ。
うり、今度はどんな顔でどんなことを考えてるの?
コメント
2件
まってめっちゃ好き 、、 💘 愛を叫んじゃうyaくん … もうurくんのこと大好きじゃん 😌💞 ノベルの書き方好きすぎる ~ ‼︎