テラーノベル
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コンビニでお酒を買い込んで、部屋に戻った。夜中にひとりお酒を飲む内に、一体自分は何をやってるんだろうとも思えてくる。
いっしょに買ってきたおつまみのミックスナッツを口に放り込みながら、
「あーあ……復縁して、失敗だったかな……」
口に出して呟くと、よけいに気分が落ち込んでしまいそうで、缶ビールを手にベランダに出た。
「もうちょっと気をつかってくれても、いいと思うんだけど……。とっとと寝ちゃうとか、そういうところが嫌だったっていうのに、なんで伝わらないかな……」
ベランダの柵に背中をもたせ掛けて、お酒をぐいっと飲む。
「……鷹騰社長は、私にだって気をつかってくれたのに……」
上の階を見上げて缶を煽ると、またしても彼のことが頭に思い浮かんだ。
「バカみたい……あの人のことばっかり考えて……」
首を伸ばすと最上階の窓には明かりが灯って見えて、彼女さんが言っていたようにやっぱり仕事中なのかなと思う。
前にこんな風に見上げた時にも、『夜中にパソコンなんて開くもんじゃないよな』とか言って、仕事をしていたみたいだったし……。
『……仕事ばっかりよね、あの人って』
彼女さんからさっき聞いた言葉が頭をよぎると、バーでも仕事に追われてるような話をしてたけど、(そんなに仕事ばかりしてるのかな……)と、ぼんやり思った──。
──翌朝、珍しく早くに目を覚ました春樹が、
「……悪い。昨日はすぐに寝ちゃって」
顔を見るなり、珍しく謝ってきた。
「なんか久しぶりで、ちょっと疲れて、さ」だなんて、照れたように口にする。
その言葉に、彼ももしかしたら気にしてくれてたのかなと思いつつ、だけど何度も期待を裏切られていることもあってすぐには信じ切れずに、
「ああ……うん……別にいいよ」とだけ、生返事をした。
「なぁ、今日はドライブにでも行かないか?」
テーブルで向き合ってトーストをかじっていると、そんな提案が出されて、「ドライブ?」と、思わず聞き返した。
彼の車に最後に乗せてもらったのなんて、もうどれくらい前なのか見当もつかないくらいなのに。
「ああ、たまにはいいだろ?」
まさか本気で心を入れ替えるつもりで……と、その顔を半信半疑で見やる。
「……行くだろう? ドライブ」
「うん、行くけど……」
今度こそ信じてみてもいいのかなと思い悩む。
「おまえの好きなところに、連れてってやるよ」
すると春樹が、以前の彼らしからぬ爽やかさで、ニッと笑って見せた。
部屋に置いてある自分の服を着替えて、いっしょに地下の駐車場へ降りた。
R
23
#執着
さぶれ
1,448
彼の車のそばまで連れ立って行くと、近くにフェラーリが停車していた。
「フェラーリ……」口に出すと、
「ああ、それは鷹騰社長の車だよ」と、返事が戻った。
「鷹騰社長の?」
「ああ、他にも持ってるみたいだけどな。赤いフェラーリとか、すげぇよな」
春樹がピカピカに磨き上げられた車のボディを、じっと眺めた。
「こんなのに俺も乗りたいって思うけど、維持費もめちゃくちゃかかるみたいだしな……」
「維持費とか、そんなにかかるんだ?」
鏡面のように艶のある真っ赤な車体を見つめる。
「そう、だから……簡単には、手は出せないよな」
言いながら、春樹が自分の車の鍵を開けた──。
車に乗り込んだ春樹が、
「どっか行きたいところがあれば、連れてってやるよ」
言いながらハンドルを掴む。
「そんなに行きたいところとかは、別にないんだけど……」
ずっと居酒屋ぐらいしか連れて行ってくれなかった、あの春樹が、まさかドライブに連れ出してくれるだなんて考えてもみなくて、すぐには何も思いつかなかった。
「どこでもいいんだぜ?」
と、春樹に気遣いを見せられて、彼ってこんなに優しかったっけと首をひねる。
「うん……じゃあ、」と、まだちょっと疑ぐりを隠せないまま、「……高速にでも乗ってみる?」無難な提案をしてみた。
「高速にか? いいけど、高速乗ってどこに行くんだよ?」
「サービスエリアとか行きたいから、特に目的は決めなくてもいいかなって」
そう思いつきを話すと、
「ああ、SA巡りか。それも、いいかもな」
春樹が頷いて、エンジンをかけアクセルをグッと踏み込んだ──。
コメント
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わあ〜〜第19話おつかれさまです!!😭💕 今回のエピ、めっちゃ切なくて胸きゅん要素もあって良すぎた…!! 春樹からの急なドライブのお誘い、ちょっと期待しちゃうけどでもまだ信じきれない複雑な気持ち、すごくわかるよ〜〜😢 それにしても♡♡♡ーリのとこで鷹騰社長の名前出てくるの、また心がざわつく…!! 「今度こそ信じてみてもいいのかな」ってところ、こっちまでドキドキしちゃったよ!! 続きがめっちゃ気になる…🌸