この作品はいかがでしたか?
204
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──────いえもん視点──────
「魔族…ですか?」
めめさんが明らかに困惑したような表情を浮かべながらそう発言する。
「そうです。まあ、希望はですけど…無理ですかね?誰も希望してなかったようですけど。」
何を言ってるんだ俺ぇ!?と内心大声でツッコミを入れる。命の恩人と言っても過言では無いめめさんに対し、ここまで高圧的な態度をとっている自身の口を恨む。と、言うか無意識に言葉を発するなんてどういう状態なのか、疑問すら思い浮かぶ。
「別に構いませんが…代わりに条件をつけさせてもらいます。」
そう言ってめめさんは空で右手を握って、開く。その動作をすると手中には青白く光る物体が現れる。
「それは…?」
聞かなくてもわかる。そんなに思考に思い至るがその前にその正体について疑問を唱えてしまう。青白い光を持ち、炎のようにゆらぎ、そして瞳を吸い込むかのような美しさを持っている。
「あぁ、それですか?それは──────」
めめさんが言いかけた時、俺の首元にゾッとするほどの寒気と威圧を感じる。まるで命を刈り取られるかのような、そんな感覚に陥る。恐る恐る首元を覗きみればそこにはこの世の中に存在するのか疑うほどの色だった。黒なのに光を反射し、異質な輝きを持つ。
その形状は直線ではなく、曲線だった。美しいとさえ言えるその曲線は触ってはいけないということがわかるのに思わず触りたい、その衝動にかられてしまうほどだった。
「死神です。」
「…ぇ?」
「だから、死神ですよ。」
にこりと微笑むその微笑にこの状況では怒りや驚きよりも恐怖が湧き出る。そして、現在の状況を考える。死神、美しい黒で曲線のような…刃物。そう、この情報で特定されるものは──────鎌だ。そして、おそらく背後にいるであろう死神は驚くほど殺意がない。それどころか気配すらなかった。その状況は人を狂わすのには充分過ぎるほどだった。
「安心してください。別に殺す訳ではありませんから。」
めめさんがそう言っても安心できるわけが無い。なら、なぜ、俺の首に鎌がかけられているのか、その状況に納得がいかないし、納得がいったとしてもその恐怖は払拭されない。
──────ふと、その鎌はドロリとした液体となって溶ける。その液体は地に着く前に消えてなくなる。液体は黒く、泥のような粘り気があり不気味などという一言では言い表せないようなものだった。
「じゃあ、なぜ鎌を、武器を向けたのですか?」
俺の声は信じられないほど冷静だった。その事実に俺は心底信じられなかった。内心はこんなにも震えがあっているというのに声には驚きひとつ感じられないほど平坦な声だったからだ。
その様子にいつもはへらへらと笑っているれいまりさんでさえ驚きの表情をうかべる。
「少し驚かせようと思ったのですが…意味がなかったようですね。」
そう言って残念そうな表情を浮かべるめめさんに内心泣きたくなる。俺がもし触ってしまったら、うごいてしまったら、俺の命は天に召されていたかもしれないというのにその程度のことしか思っていない。人間をなんだと思っているのか、そんな疑問さえ浮かぶ。先程までの申し訳ない感情から一転、少し不満すらも感じてしまう。
「コホン。落ち着いてください。いえもんさん?」
「俺は冷静ですよ。めめさんこそおふざけが過ぎると思いますよ?」
めめさんの嘲笑うかのような笑みに俺は少しイラつき気味に話す。めめさんのおふざけは度が過ぎているのだ。先程の恐怖を吹き飛ばす勢いで話すめめさんに不満やイラつきを覚える。
「まあ、さっき言った通り、条件はそれです。」
「しね、ってことですか?」
「ちがいますよwそうだったらもう殺してますからw」
さらりと俺の事を殺すことが出来るという発言にめめさんが死神であるという事実を浮き彫りにする。極めて人に近い姿形をしているめめさんを筆頭とするめめ村はたまに人外であるということを思い知らされることがある。その度に震えがあらなければならないひ弱な人間の気持ちを考えて欲しいものだ、そんなことを内心で愚痴る。
「それは護衛です。」
「なるほど?俺を殺そうと鎌を奮った人が護衛出来るんですか?」
俺が淡々とそういうとめめさんは少し気まずそうな顔をしてから
「…根に持ってます?」
と聞いてくるので俺はもちろん笑顔で
「持ってませんよ?ただやりすぎとは思います。」
と、バッサリと言い捨てる。それを見ているみぞれさんはあわあわと不安そうにこの会話を見ている。不憫だな〜と少し思ってしまう。
「すみませんね。ちょっとした遊び心なもので。」
「怒ってないので大丈夫です。それよりも死神に護衛されるとか…死んだら直ぐに魂回収してくれそうですね。」
そう言って皮肉ったことを言う俺はどこか既に頭のネジが数本ぶっ飛んでいるのかもしれない。そんなことはどうでも良いが。
「そんな物騒な…。」
「死神がそれ、言います?」
「結構言うようになりましたね?」
めめさんはそう不満気な言葉を言うが表情がそれに伴わずニヤリと笑っている。この状況を喜ぶとか、少し理解に困る。
「まあ、めめさんと何年かは一緒にいるのでね。狂人具合が移ったのかもしれません。」
「私のことを狂人って言いたいんですか!?」
「…。」
「無言やめてくださいよ。」
そんな雑談を混ぜ入りつつ俺は魔族を1人(?)で滅ぼすこととなる。…あんなにめめさんに言ってはいたが不安でしかない。既に胃が痛くなっていたが、その痛みは無視するものとする。
ここで切ります!セーフ!!今日1000文字くらい書いたやつのデータ消えたんですよね!最悪でした!!そのせいで時間と充電がとんでもないことになってます!許せ!いやー新しい方?の書き方みたいなタイプ?があるじゃないですか。ルビ振れるやつ。あれがやりたすぎて新しい方にしてみたんですけど固まっちゃって泣く泣く保存しないで終わらせたんですね。そう!つまり!2回データが飛ぶって言う不幸な日でした!
てことで!時間も押してるのでさっさと切りますね!おつ🌸〜!!
コメント
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新しい描き方!?ルビを振れる!?なにそれめちゃ便利じゃん!?
新しい書き方とか私知らない