テラーノベル
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その言葉を聞いた瞬間。
たっつんは一瞬だけ目を丸くした。
それから、
ふっと優しく笑う。
「……ん」
短い返事。
でも、
“当たり前やろ”ってくらい自然な声だった。
じゃぱぱはその反応に、
胸の奥がじんわり温かくなる。
昨日までなら、
こんな風に誰かを引き止めるなんて出来なかった。
“迷惑かな”
“重いかな”
そんなことばかり考えてしまっていたから。
でも今は、
少しだけ素直になれている。
たっつんはソファへ座り直すと、
ぽんぽんと隣を叩いた。
「おいで」
「犬みたいに呼ばんで」
「昨日の方が甘えとったやろ」
「うるさい……」
言い返しながらも、
じゃぱぱは結局隣へ座る。
するとたっつんが自然に肩を引き寄せた。
「っ///」
「逃げんな」
「逃げてない!」
「顔赤いで」
「たっつんのせい!」
たっつんが笑う。
その笑い声を聞くだけで、
じゃぱぱの強張っていた心が少しずつ緩んでいく。
しばらく二人でぼーっとテレビを流していたけれど。
ふと、
じゃぱぱが静かに口を開いた。
「……俺さ」
「ん?」
「昨日、たっつんに“助けてほしかった”って言えたじゃん」
たっつんは黙って頷く。
じゃぱぱは少し視線を落とした。
「あれ言った時」
「めちゃくちゃ怖かった」
「うん」
「嫌われるかもって」
「重いって思われるかもって」
声が小さくなる。
「でも、たっつん」
「ちゃんと抱きしめてくれた」
その瞬間のことを思い出したのか、
じゃぱぱの目が少し潤む。
たっつんは静かにその手を握った。
「当たり前や」
優しい声。
「助けてって言われて、離れるわけないやろ」
じゃぱぱの喉が詰まる。
たっつんは続けた。
「むしろ、言ってくれて嬉しかった」
「……なんで」
「お前、ほんまに限界まで一人で抱えるから」
「頼ってくれたん、“信じてもらえた”感じして」
その言葉に、
じゃぱぱの目が揺れる。
“信じてもらえた”。
そんな風に考えたことなかった。
たっつんは少し照れくさそうに笑った。
「せやから今後もちゃんと言え」
「……努力します」
「また努力って言った」
「癖なんよ!」
二人で吹き出す。
笑ったあと。
たっつんがふと真面目な顔になった。
「なあ、じゃぱぱ」
「ん?」
「お前さ」
「“期待に応えなきゃ”って思いすぎるんやろ」
じゃぱぱの表情が少し固まる。
たっつんはゆっくり続けた。
「でもな」
「期待って、“一人で背負え”って意味ちゃう」
静かな声。
「お前がしんどい時は支えたいし」
「苦しい時は助けたい」
「それも含めて仲間やろ」
じゃぱぱは息を呑む。
たっつんは、
じゃぱぱの握っていた手を少しだけ強く握った。
「お前が頼ってくれる方が、俺ら安心すんねん」
その言葉が、
また胸の奥をほどいていく。
じゃぱぱは少し俯いてから、
小さく笑った。
「……まだ慣れない」
「ゆっくりでええよ」
たっつんは優しく目を細める。
「その代わり」
「もう一人で潰れそうになるな」
じゃぱぱはその言葉を聞いて、
今度はちゃんと、
迷わず頷いた。
#えとさん
抹茶
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コメント
3件
これが出た時リアルで(งᐛ )งヨッシャって声がでた笑 今回も最高でした(*`ω´)b
読了しました……「信じてもらえた」ってタイトル、本当にそのまんまで胸がぎゅってなりました。 「助けて」って言えたこと、そして「言ってくれて嬉しかった」って返してくれたこと、その循環がもう尊すぎて。 たっつんの「頼ってくれたん、信じてもらえた感じして」って言葉、めっちゃ刺さりました。 じゃぱぱの「まだ慣れない」に「ゆっくりでええよ」って返せる関係、素敵すぎます。 もかさんの紡ぐこの空気感、大好きです。次も楽しみにしてます🌙