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冬の大学キャンパスは静かで、白い息だけがふたりの会話の合間にふわりと浮く
🩷「阿部先輩、今日….その、一緒に帰りませんか?」
佐久間はマフラーの端を指でくしゃっといじりながら、視線を俺に向けたり、そっぽを向いたりしてる
💚「もちろん、俺も誘おうと思ってた」
阿部先輩は淡々と言ってると思ってると思うけどずっと耳が赤い笑
俺と佐久間は付き合い始めてから、まだ1週間
“恋人”と言う言葉を口にするのもなんとなく、
むずがゆい
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俺と佐久間は並んで歩きながら、キャンパス
の出口に向かう
手を繋ぎたい
でも、どうしても言えない
そんな空気の中、数分が過ぎた
🩷「あ….雪だ、」
佐久間がそう呟くと、 小さい結晶が佐久間の肩に落ちた。
💚「ほんとだ、」
🩷「ですね、…なんかこうゆう時….」
💚「こうゆう時?」
🩷「え、あ、その….手、繋いでもいいかなって…思っただけで…」
俺は一瞬だけ驚きで足が止まった
緊張で手が固まってる佐久間の手をそっと繋いだ
💚「言ってくれて嬉しい…//」
🩷「うわ、」
💚「うわってなんだよ笑」
🩷「先輩の手暖かいな〜って」
握られた指先がゆっくりとほどける安心を伝えてくる
歩き始めると、さらに雪が強まって周りが静かに白く染まり始めた
🩷「あの、阿部先輩」
💚「うん?」
🩷「俺、本当に…先輩のことが好きです」
ふと横を見ると佐久間の頬は雪よりも赤く、目だけが真剣だった
俺は思わず笑った
💚「..俺も好きだよ、佐久間」
言葉を返した瞬間、2人の手は自然と強く結ばれた
人混みのない帰り道、白い世界の中で2人の
歩幅はぴたりと重なる
雪解けみたいに暖かくて、不器用で
初めてだらけの恋が進んでく。
𝑒𝑛𝑑
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次回🖤×🧡