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知恵喜(ちえき)先輩が消えた。絶対に普通じゃない、この出来事も…この世界も。
想志と分かれた後、「とある場所」へダッシュで向かう。そして息を切らしながら…
ピーンポーン
ガチャッ
「はい〜…ってあなたは確か…」
「すみません時間が無いんです。失礼します」
「えぇ!?ちょっ待って!?」
先輩の母らしき人物を避け、足早に先輩の部屋らしい所のドアを開ける。
「ここが…」
ここが先輩の部屋か…先輩らしく綺麗に整っているな…じゃなくて、本題は「先輩の日記」だ。先輩は毎日日記を書いていて、学校でも書いてたのを見たことがある。
「絶対にあるはずだ…っ」
先輩の残した情報が…
絶対に…先輩はタダじゃやられない。
そうして私は箪笥の中にあった木箱を見つけ、それを開いた。
「あった…!日記!」
早速中身を確認する。
「えっ…?」
思わず絶句する。
あぁ…ハハッ…
そっか
とっくに気づいていたのか、先輩は。
この世界の影を。
綺麗な蚊帳に隠された、腐りきった核心を。
元々…私も怪しいとは思ってたんだけどなぁ
でもじゃあ、何で先輩は、「誰かに伝える時間も無く」消えたんだ…?
ゴッ
突如後ろから鈍痛が走る
あぁ、そういう事か
「アっ…う」
この世界の真実を理解した私の視界は歪む。
ずっと後ろにいた「信者」に気づかなかったから。
…ダメ、まだよ…まだ、想志に伝えなきゃ…伝えるまで…まだ…!
「残念!その願いはもう、」
「無い物ねだり、だ」
無情にも、私の望みは呆気なく打ち壊された。有るのはもう…
あぁ、先輩も、こうやって死んだのかな。
迫り来るエンドロールに身を任せ…
9月17日、17時24分37秒。
私が唄った物語(バグ)は、修正された。