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ギョンス主役
ifギョンスが生きてたら
ギョンスは、自分があの瞬間に見捨てられたことを、今でもはっきり覚えている。
「ギョンス!!ユーアウト!!」
第3ゲームの途中、視線が一度だけ合った。
それだけだった。
サノスは俺を蹴飛ばして背を向けた。
「あぁ、まさか推しに最後は裏切られて死ぬなんて思いもしなかった。」
――ああ、そうなんだ。
「ずっと心の底からアニキのこと大好きだった俺じゃなくて昨日できたばかりの仲間とか薬目当てのやつの方がよっぽど大切なんだな…」
その一瞬で、ギョンスは理解してしまった。
それでも死ななかった。
運が良かったのか、悪かったのかは分からない。
第3ゲームが終わったあと。
部屋に戻りギョンスは壁にもたれて座っていた。
「お、ギョンスじゃん」
何事もなかったような声。
軽くて、馴れ馴れしくて、昔と同じ。
顔を上げると、サノスが立っていた。
目は少し虚ろで、指先が落ち着きなく動いている。
薬をやっていることは、見れば分かった。
「生きてたんだな」
「良かった〜!!部屋入ったらお前いなくて心配したんだぞ!!」
その言葉に、ギョンスは思わず笑いそうになった。
いや、笑えなかった。
――覚えてないんだ。
俺を見捨てたことも。
俺が必死に名前を呼んだことも。
「……そうですね」
それだけ返すと、サノスは気にした様子もなく肩をすくめた。
「まあ、運が良かったんだろ」
軽い言葉だった。
あまりにも軽くて、胸の奥が鈍く痛んだ。
ギョンスは、サノスのラップが好きだった。
ステージの上で、世界を睨みつけるように言葉を吐く姿に、救われた夜があった。
だからここにいる。
だから、今も目の前にいる。
呆れるほど最低なのに。
忘れるほど無責任なのに。
「……あんたは」
声に出しかけて、やめた。
何を言っても、届かないと分かっていたから。
サノスは、もう昔のサノスじゃない。
でも、ギョンスの中のサノスは、まだ生きている。
「どうした?」
「いえ、なんでもないです」
そう言うと、サノスは興味を失ったように離れていった。
一人残されたギョンスは、ゆっくり息を吐いた。
嫌いになれたら、どれだけ楽だろう。
それでも、胸の奥に残る感情は、まだ“好き”だった。
「……ほんと、最低だよ」
誰に向けた言葉かも分からないまま、ギョンスは小さく呟いた。
それでも、次のゲームでも、
きっと彼の背中を目で追ってしまう。
クソ、嫌いになりたいのに、嫌いになれないじゃん、。
コメント
4件
ほああああああのあさんのギョンサノが、、、、見れる日が来るなんて!!!!😭💖💖💖💖💖本当に死んでもいいレベルで大好きです綺麗なサノスを追い続けちゃう切ないギョンスが、、、、、うあーーーーーんこれが本編だったらいいのにってレベルで大好きですのあさんのギョンサノもっと見たいですうあああほんとに、大好きです。命日。何回も見返しますありがとうございます😭💞💞